「超進化論①」
NHKで放送されているシリーズで今回は植物の回でした。
植物は歩行こそしないものの、私たちが考えている以上にアクティブに行動していることが取り上げられていました。
アオムシに葉をかじられた時に、かじられた葉はかじられたという情報を他の葉に伝えているそうです。
虫の唾液の種類を判別して、食べた虫に対する毒を産生する植物もいる研究結果が出ていると聞いて正直驚きました。
あと植物は想像以上に感覚が発達していて触られるとあまり育たなくなる植物もいたり、かじられた情報を揮発性物質に乗せて周囲に放出する植物もいるのだとか。
また、山火事の後の植物からは「今こそ芽吹け」というメッセージ(揮発性物質)が飛ばされるそうです。確かに山火事の後には種子の発芽が盛んになることがわかっています。
植物Aがかじられた後に出す揮発性物質が隣に生えている同じ種類のBに届いた後、植物Bはかじられた植物Aがとったような防衛反応を引き起こしていました。
番組ではこれは植物同士のおしゃべりと例えていました。
昔、女性脳と男性脳について書かれていた本で、女性の井戸端会議は一人の経験をみんなで共有することで実際に自分に同じことが起こったときにスムーズに対応することができる確率を上げているから止めちゃだめだと書いてあったこととなんとなく似ているような印象を受けました。本当に高度で理にかなっている戦略だなと感じます。
また、歯をかじられた時に出す揮発物質が歯をかじった相手の天敵を引き寄せるように仕向ける植物もあるそうです。凄過ぎます・・・。
言葉こそありませんが、物質を介してコミュニケーションを図っているんですね。
植物と虫は一緒に共進化してきたと言われているだけあって、本当にいい関係なんだなと感じます。
植物はメッセージを発して昆虫を呼ぶことができるという研究結果も紹介されていました。
花粉を与える代わりに、昆虫に花粉を運んでもらう。確かにものすごい賢い戦略ですよね。
ただ食べられるだけの関係から、お互い利益がある関係になっていってからというものたくさんの生物種が増えていったことが共進化を引き起こしたようです。
虫の進化によって虫を食べる生物が繁栄して、またそれを食べる生物だったり、花のみつなどを食べたり、果実を食べる生物も繁栄していった。
その生物たちを食べる生物も生まれ台頭していった。
すごい連鎖だなと感じます。
私たち人間には見えない膨大なコミュニケーションが存在していて正直驚きました。
また、植物は菌や最近と密接に関わっていてお互いに協力できるように共生関係を築いているそうです。
菌糸からは土の中の栄養を吸収して、根に吸収しやすい形にして渡してあげる。
植物は光合成で作った栄養を菌糸にお裾わけする。
とってもいい関係ですね。
同じプランターで育てられた別の種類の木から隣の木へ菌糸を介して栄養を届けることもあるそうです。
実験の様子を見たのですが、植物が確かに菌糸と協力して隣の植物を助けていました。菌糸には地下のネットワークがあるそうで、植物にとってのセーフティネットのように感じます。
「困った時はお互い様」を体現するかのごとく、競い合うのではなく助け合っていたという研究結果が出ていました。
陸の王者たる所以がわかった気がします。
適応したものが生き残ったというより、他の個体と協力することができた生物たちが生き残ったのでは?というメッセージが伝わってきました。
畑を始めてから植物の力を感じていましたが、そのおかげで今回改めて興味を持って番組を見ることができました。畑の野菜たちに感謝です。
次回は昆虫たちについての回だそうで今から楽しみです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!