Earth Dayによせて
今日4月22日はEarth Day(地球の日)とされているそうです。GoogleさんのDoodle(ドゥードゥル)も気候変動の様子を撮影したものに変わっていました。
Googleさんはかなり早い段階からカーボンオフセットの取り組みをされていたんですね。さすが発展する企業、先見の明がありますよね。
今日はEarth Dayということで、私が知っている漫画に出てくる恐ろしい世界と今の地球を引き合いに出してお話をしたいと思います。
「北斗の拳」と「風の谷のナウシカ」を例に出したいと思います。
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【北斗の拳の世界】
北斗の拳』の世界は、第三次世界大戦による全面核戦争が勃発した199X年から始まります。冒頭の「199X年、世界は核の炎に包まれた」というその199X年は1999年を意識して描かれたと、後に作者の原哲夫さんは語っています。
核戦争によって文明と人々の秩序が失われ、水と食料といった残された資源をめぐって争いが繰り返される暴力が支配する弱肉強食の世界が「北斗の拳」のケンシロウたちが住む世界です。
調べて知ったのですが、舞台は日本だと言われているそうです。核戦争後、荒土と化した日本では、国家・政府も崩壊しています。
通貨や貨幣は価値を失い、電気や文明によって生み出される恩恵のほとんどが失われています。水は飲料水や農業用水としての需要の高さの影響により、その土地の略奪が行われる一因となっています。
拳銃や自動小銃、火炎放射器などの殺傷能力のある武器は残っています。また、バイクや自動車なども残されています。作る技術や設備は失われている?
アニメや新劇場版ではヘリコプターや戦車も登場するそうです。
バイクや車の燃料となるガソリン、軽油などの石油製品は足りなくなっている描写はないような気がします。
飽食の時代とは正反対の厳しい食糧事情を抱える世界で、農業を営んでいると生産物を略奪しにとんでもない輩が来てしまう状態です。農家さんやり切れないですよね。水はオアシス的な感じで限られた場所から確保することができます。核を使った戦争後なので放射能汚染が心配です。トキは放射能が原因で体調を崩してしまっていたような気がします。
また、奴隷が存在する悲しい世界です。
マッドマックスの世界を想像してもらえると荒廃ぶりがわかる方もいらっしゃるかもしれません。
この世界に蔓延る悪をケンシロウが一子相伝の北斗神拳で破っていくお話が北斗の拳と思っていただければ・・・。
続いてはナウシカの世界についてご紹介いたします。
【ナウシカの世界】
絶頂を迎えた高度産業文明。それ崩壊させた「火の7日間」という最終戦争。(巨神兵が前線で活動し、様々なものを焼き尽くしたと想像できます。)
汚染された大地には異形の生態系である巨大な菌類の森「腐海」が拡がっていて、腐海には昆虫に似た「蟲 (むし) 」と呼ばれる巨大生物たちが生息しています。
地表を全て覆うが如く日々広がっていく腐海。腐海一の剣士ユパ(ユパ様)は、「この数年だけで3つの国が腐海に飲み込まれた」、「100年以内にこの大陸が腐海に没することになろう・・・」と言っています。
腐海に生育する菌類は「瘴気 (しょうき) 」という猛毒のガス(気体)を放出していますが、この瘴気は人間や動植物たちにとって猛毒なのであって、蟲や腐海の植物たちにとっては猛毒ではありません。
文明が崩壊した後の世界を生きる人類が腐海の瘴気と蟲と隣り合わせに生きている。「エンジンを造る技術は失われて久しい」という記述や「砂漠が広がっている描写」などからもナウシカたちが住む世界がどれだけ荒廃してしまっているかが想像できます。
ナウシカたちが住む「風の谷」は、そこに吹く風の影響で瘴気が入ってこない地形となっているそうです。そのおかげで谷の中にいる時はマスクなしで生活ができます。
ただし、風の谷から離れると瘴気が大陸を覆っていてマスクなしでは5分で「肺が腐る」とされています。(実際に瞬時に腐るわけではなさそうですが、呼吸ができなくなり死に至ります。)
ただ、風の谷に生活する者の体内にも腐海の毒というものは存在するようです。腐海の毒に冒されてミトの手は後半年ほどで石のように動かなくなると作中でセリフがあります。
もっと衝撃だったことは、ナウシカが11人兄妹で、健康に育った子が末っ子のナウシカだけだったというセリフ。お話が進むとナウシカのお母さんの苦悩を表すシーンも出てきます。(海外ドラマのCHERNOBYLで出てきたリュドミラと同じでお腹の子が有害な物質を一手に吸収してしまい、胎児が健康に育たない旨が書かれていました。
一巻の後半で、ユパは、今までの旅や自身が腐海の深部に迷いこんだ経験、そこで採取した砂に毒がなかったことなどから「腐海がこの汚染された星を浄化するために生まれてきた」という仮説を持っていて、「ナウシカはそれに直感で気づいている」ということをナウシカの父「ジル」に話をします。
どうしようもないぐらい汚染されてしまっている星を腐海の植物たちが浄化している構図です。
※「風の谷のナウシカ」に関してはまた別の記事を書いていきたいと考えています。
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「北斗の拳」「風の谷のナウシカ」の舞台である世界。今の地球と比較するとかなり住みづらい環境になってしまっている印象を受けます。
地球がこのような荒廃した世界になって欲しくないですし、ここまで荒廃させちゃいけないとも感じています。
もう戻ってこれないぐらい荒らしてしまうのは将来生まれてくる人たちに申し訳がたちません。
「ごめんなさい、こんな環境しか残せませんでした」で済むものではないと思っています。
後世を生きる人たちが、希望を持って幸せに生きる環境を残すために何ができるのか、まずは知ることから始めることが大切だと感じて考えて行動する人や理解者を増やすきっかけとするためにEarth Dayが制定されたのかなと感じています。
今後の地球環境の行方が、私たち一人ひとりの選択に委ねられているとしたら、私たちはどのように生きていくべきなのか。
ナウシカは自ら調べて(腐海の植物を綺麗な空気と水の中で育てていました。)、考えつつ、自分ができることを実行しています。年齢は16歳。この作品の中で彼女が背負うものはかなり大きく、最後は衝撃的な事実も知らされます。ですが彼女はそれでも前を向いて、「生きねば」と歩んでいきます。
私たちの住む地球のために私たちは何ができるのか。どんな小さな一歩でも前に進む限り0ではありません。
二酸化炭素を減らす以外に温暖化対策できることはないのか?
消費者としてどんな生産者から商品を買うべきなのか?
木を切ることは全て悪いことなのか?
成長し切った木と若い木ではどちらが炭素固定に貢献してくれるのか?
家畜を育てるときに起こる問題は?
農業をするときに起こる問題は?
他にもいろんな気づきが動くだけであると思います。
風は吹かなくても、自分が動けば風を感じることはできますよね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。