【子育て】で大切にしたいこと。 親の甘茶が毒となる③
前回は
「可愛い子」を旅に出した時に本人が困らないように
親のサポートがあるうちにできる限り多くの経験をさせてあげる
これが子どものためになると考えていますというお話をさせていただきました。
今回は少し発達の段階が上がった時の話をします。
「包丁」と「火の扱い」について
「包丁は危ないから使わせない」「火は危ないから使わせない」という保護者の方多くいらっしゃいました。
便利なものは危険と「表裏一体」である場合がほとんどです。スマホもそうですよね。
「危ない目に遭わせないためだから」といって「便利なものから遠ざける」のではなく、「危険な側面とうまく付き合っていくこと」や必要な「対策」、「絶対にやってはいけないこと」などを保護者と子どもの間で話し合いながら便利なものを使わせていくべきだと考えます。
遅かれ早かれ使う「便利なもの」であれば、親が時期を判断し、その使い方や付き合い方を教えて使用することで、子どもはまた新たな経験を積むことができます。
だからこそ考えながら安全に使う練習を保護者の方のサポートがあるうちにしてほしいのです。
何歳までに身につけなくてはならないなんて決まりはないですし、何歳以上にならないと教えてはいけないと言うルールもありません。保護者の方次第です。子どもの経験のために、早めに経験させてあげてください(過保護になりすぎ無いでください)。
子どもが包丁を使っていれば、いずれ手を切って出血する場面に遭遇します。「痛い」思いをして「かわいそう」と思うことは親として自然なことだと思います。これを「成長の機会」と捉えていけるかどうかが子どもが得られる経験を左右します。
初めて包丁を使った時に得られる経験や学びの例をあげると・・・
【成功した時】
手では切れない具材が綺麗に切れるという包丁の恩恵を受けられる。
調理にかかる時間が短縮できる。
【失敗した時】
①包丁を使って出血してしまった
②出血を止めるためにはどうすればいいのか一緒に考える
③次はどうすれば手を切らないか一緒に考える
→①刃物で手を切ってしまうと痛い。痛いから気をつけて使うべき。人を傷つけな
いように気をつけるべき。
→②止血の経験をすることで、自分で怪我をした時に止血ができるようになる。
切ってしまっても「止血」ができれば対応できる。
また、他の子が怪我をした時にも止血に必要な行動についても考えられる
ようになる。
→③二度と包丁で「痛い」思いをしないためにどのようにしていけばいいか考える
ようになる。握り方、力の入れ方、基本姿勢、添える手の位置について考え
る。
ざっと挙げるとこのような感じになるでしょうか。
成功するよりも失敗した時の方が「得られる経験」や「学び」が多いように感じます。
ざっと挙げただけでも子どもに挑戦させることで得られる経験はかなり大きいです。
一方、子どもに挑戦させない場合は得られる経験はゼロです。
「火遊びをしたらどうしよう」「包丁を悪用したらどうしよう」と考える保護者の方もいらっしゃいます。でも、保護者の方が真剣に目を見て説明してくれたことは子どもはよく覚えているものです。
火遊びや包丁の悪用をしないように説明をしてあげてください。
敢えて火の恐さや包丁の恐さを一緒に体験するのも良いかと思います。(タンパク質でできているお肉やソーセージを指や体の一部に見立てて用いるとわかりやすいかもしれません。)
「親は自分を信じていろいろなものに挑戦させてくれる」という安心感は子どもが成長していく上で大きな追い風になります。
「親は自分を信じてくれていない」という不信感は健全な成長の追い風にはなりません。
子どもの成長段階や特性に合わせて必要なものを身につけていくということが大前提ですが、子どものできることを増やしていくことが本人の成長につながります。
「色んな経験を一緒にしてきたからうちの子は旅に出しても大丈夫」
このようにいえる保護者の方は多くはないと思いますが、色んな経験をお子さんにしてもらうことで、可愛い我が子を旅に出す不安を少しずつ解消していくことはできるかと思います。
旅で得られる経験値はさらに莫大です。その経験を用いて本人の人生をさらに豊かにしていってもらうためにも、過度に守るのではなく、保護者の方のサポートがあるうちに様々な経験をさせてあげてください。
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