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落ちると速く進める事もある


以前大学の授業で教えていただいた、ある実験があります。

数学者の秋山仁先生が実際に実験している動画なのですが、もしよろしければご覧になってください。
動画を見ていただく際、どのレーンが一番速く球体がゴールに辿り着くか予想しながら観ていただければと思います。

皆さんの予想は当たりましたか?
実験器具を使って実演してみるとわかる「不思議」という感じで何故かワクワクします。

球体が、一直線の坂を下るよりも、サイクロイド曲線(最速降下曲線)になっている坂を下る方が速くゴールに着くというものです。
勾配がきつすぎても遅くなるし、浅すぎても遅い。ちょうどいいところがあるんですよね。不思議です。(重力のみが作用する場合という前提があるようですが、細かいことはおいておきます。)

そんな中、インスタで最近こんな動画を見ました。
起伏の異なる3つのレーン用意してビー玉を転がします。
同時にスタートする様にしてどれが一番最初にゴールするか実験した動画です。

これも、どのレーンのビー玉が一番速くゴールするか予想してから観ていただければと思います。

こちらも不思議ですよね。

左の平坦なレールよりも、右の一度沈んで、ちょっとしてからまた上がってくるレールの上をいくビー玉が一番にゴールしました。(真ん中は沈んでから割とすぐに上がって来ています。)

何故このようなことが起こるか詳しく説明できないのが申し訳ないのですが、自分がこの動画から感じたことをお話しさせていただきます。
(前置きがかなり長くなってしまいました。本当に言いたいことはここからです。)

レールを人生の起伏に当てはめて考えてみました。
良いことがあれば悪いことも起こるのが人生ですよね。

何かを達成できたりツキが回って来たなと感じた時は上がって、挫折や失敗を経験するときは下がるような、人生における調子の上がり下がりを表した折れ線グラフがあるとします。

こんなイメージです。

もちろん速くゴールに達することが全てではないですが、調子が落ちていくことは、かえって目的地や通過点に到着するまでのスピードを速めることに繋がることがあるのではないかとこの動画を観て学ばせていただきました。

ざっくり言ってしまうと「急がば回れ」はある程度正しいということが証明されたといいましょうか…

うまくいえないのですが、物理(物の理)がこうなっているのだから、「人生での挫折や失敗が生きてくる場面が訪れる可能性もある」と感じています。

アップダウンがあるからこそ、人生における酸いも甘いもきちんと感じていけるのかもしれません。

余談ですが、10-FEETというバンド「2%」と言う曲にこんな一節にこんな歌詞があります。

「失恋も失業も君の莫大な経験に」

10-FEET「2%」より

失恋や失業というのは極端な例の一つかもしれませんが、自分にとっての苦しいときや、どん底の状態を経験することが、その人の貴重な財産になる事は間違い無さそうだなと感じています。

失敗してもいいし、転んでもいいし、挫折してもいい。大切なのはどんな失敗の仕方をするかなのかなと感じています。

本気で挑んでいる限り、その経験は自分だけの素敵なアクセサリーになるのかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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Suzuki Takeshi
サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。