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「論語」から気付く 学校教育の豆知識エトセトラ #受験

『子 子夏に謂いて曰く、女君子儒と為れ、小人儒と為る無かれ』

老(ろう)先生が子夏(しか)に教えられた。「君子(くんし)であれ。小人(しょうじん)に終わるなかれ」と。 (論語 擁也篇6-13)

試験を控えた受験生はいま、追い込み真っ盛りでしょうか?

受験に無関係の社会人は、堕落してしまい、英語の活用すら忘れてしまっているかもしれません。

学生の皆さんは「いつまで勉強するのだろう?早くオトナになって、オシャレしたい!お出かけしたい!お酒を飲みに行きたい!」なんて

思っているでしょうか?

受験が早く終わればいい。もう勉強しなくていいんだあ!

まあそんな感じ。

しかーし!現実は。

社会人になってもずっと勉強を続けていく・・のが本当の社会人というもの。

勉強する生活・・それは決して学生時代だけではなかった。

(ベストセラー「日本再興戦略」の著者落合陽一さんも「生涯学習」の必要性を説明している。)

上記の「論語」からの引用。

日本語は中国語から派生したらしい。世界3大文明の発祥の地「黄河文明」のお膝元である中国、儒教の大家「孔子(こうし)」からヒントを貰ってみよう。

所謂「君子(人の上に立つ)を目指し、知識を得ること(高学歴?というと分かり易いだろうか?)だけで満足してしまってはいけませんよ」という意味である。もうちょっと突っ込んで説明するならば、人助け出来る立派な人間になりなさいよ、という教えなのである。(最終的に目指す到達地点としては、リーダーシップ帝王教育という解釈で正しいのであろう。)

日本は4年生大学への進学率がとても高い。知識層が多い国家である。

しかし、ちょっと残念なことには、日本の大学の世界ランキングは現在(東大が)42位。高学歴層が多い割には低めだろうか?上位は、イギリス、アメリカがほぼ占めている現状。(基準はノーベル賞あたりなのだろうか?)

因みに、私が子供の時分の日本ランクは確か13位だった。

うちの父などは悪ノリして「どうせ世界1位じゃないんだから、知識を詰め込むだけのお金のかかる受験勉強なんてやらなくて良し!型にはまった人間を目指すな」と無茶苦茶なこと言っていた・・「まさか!うちのおとーさんっ!お小遣い欲しさにそんなことをっ!?」て?冗談ですよ!(その意見も極端過ぎてどうかと思うが・・。)

日本学校教育の歴史は脈々と、受験勉強が過熱し過ぎて、中国でいうところの「小人」を生み出すことに必死になり過ぎていやしないか?と問われ続けているらしい。

(孔子に至っては、勉強に向いていない自覚がある人は無理しなくて良し、と自論を述べている。勉強も才能なんだそうで。)

しかし、勉強はしないよりもした方がいいのであーる!

それは言える。

小人(高学歴知識層?)」以上の「君子」とは、どういうこと?

孔子が薦める「君子(リーダーシップ)」になる為には「」を身につけなさい」だ、そうだ。「徳」とは何なのか?「まずは隣人を愛しなさい。愛情を与えなさい。」という事から始まる。「人の役に立つ人間になりなさい」という意味なのだろう。

インテリジェンスの解釈って難しいですなあ。

そもそも「小人」あることがまず前提のお仕事も沢山ある。

何をもって「」とするべきか?何をもって「」とするべきか?どう生きるべきか?に寄り添っている。学ぶべく内容は人それぞれ。いつまでも尽きないものである。

「早く勉強をやめて遊びたーいっ!」悶々思い悩む大変な時期であろう受験生に、「勉強なんて一生やめられないんぜよ」と言って、がっかりさせてはいけない!(急に方言かい?ん?勝手に坂本龍馬が説得するイメージ?)

辛い受験シーズンを楽しく切り抜ける為には「どんな大人になりたいか?」シュミレーションしながら、勉強の範疇や学科を決めていくと良いかもしれないと、そっと耳打ちしておきたい。

もう受験勉強に関係の無い社会人へは「明日の楽しい自分?」を想像すると、多少ワクワク出来る未来になるだろうか? と伝えようか?

と、連々このように生涯学習をレコメンドしてみた!

次回は逆パターン「試験追い込みスパート」に関して言及してみたいなあと思う。

※参考文献

「論語のこころ」加地伸行(講談社)

「日本再興戦略」落合陽一(幻冬舎)ほか


TextBy: Ayako Suzukino  鈴きの彩子


編集:円(えん)→

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