#403 ピーナッツバターをたずねて三千里
子どもの頃から、ピーナッツバターが好きだった。
なかでも無塩無糖のものがいい。
甘ったるいジャムやコンデンスミルクも好きなんだけど、なぜかピーナッツバターだけは、親の影響を受けて無糖のものが好きだ。
ピーナッツバター一筋60年。
子どもの頃、親の目を盗んでコンデンスミルクだけをチューチューするというのは多くの人が経験していると思うけど、私はピーナッツバターペロペロだった。
焼き餅に塗ったり、ほうれん草に和えたりすることもあるけれど、トーストに塗るのが一番好きだ。本来の脂質成分以外に油脂系を添加していないものだと、固くて塗りづらいけど、熱々トーストに塗るとサ～っと伸びる。
重要な問題が発生した。
昨年あたりから、いつも買っていたスーパーの棚から無塩無糖のピーナッツバターが姿を消した。
いろんな店を探し回ったけどない。
ショックである。
近所にあるスーパーの店長が、以前に勤めていた学校のPTA会長だ。
よし、聞いてみよう。
「おい、この店はどうなってるんだ！店長を呼べ店長を！！」
などと乱暴な振る舞いをすることもなく聞いてみた。
一般的な加糖のものより無糖のほうが価格がかなり高いので需要が少なく、それで仕入れるのをやめたんだとか。
糖分を加えたほうが安くて、加えていないほうが高い？
原価計算のしくみがわからなくなった。
まあ、同じ100gを売るにしても、無添加の場合、主原料のカサが増えるのと、自然、天然、オーガニック系は付加価値が高いってことなんだろう。
市内や地方のいろんな店で探しても、やはりないのである。
あちこち駆けずり回ったり電話して交通費・通信費をかけるより、Amazonで買うしかないのか。
ところで、昨年、定期健康診断でひっかかった。
医師と管理栄養士から注意を受けた。
ピーナツは栄養豊富で、コエンザイムＱ10なども含まれるから抗酸化作用や老化防止に役立つけれど、100gあたり約600Kcal。食べ過ぎはよくないので十分注意するよう言われた。
そこで、私はピーナツに注意した。
「おい、ピーナッツ！お前は高カロリーなんだから気を付けろよ！！」
今後、ピーナッツに対する管理監督責任は私にある。
さあ、しまっていこうぜ～！
【落花生(可食部100gあたり)】
エネルギー…562㎉
たんぱく質…25.4ｇ
脂質…47.5g
炭水化物…18.8ｇ
カリウム…740㎎
マグネシウム…170㎎
リン…380㎎
亜鉛…2.3㎎
マンガン…1.56㎎
ビタミンB1…0.85㎎
ナイアシン…17.0㎎
ビタミンB6…0.46㎎
葉酸…76㎍
食物繊維総量…7.4g