2019年~2021年まとめ
2021年も残すところ40分ほどとなりましたが、駆け足で振り返っておきたいと思います。
昨年末は原稿を抱えており、徹夜続きでまったく年末年始らしくない過ごし方をしてしまっており、2019年末も、独立したてで振り返る余裕はなかったので、2年分くらいまとめて振り返っておきます。
2019年6月
独立して、「日本漁業認証サポート」という屋号で開業届をだしました。それまでMSC日本事務所で働いていましたが、臼福本店の本審査の過程で環境NGOから異議申し立てがでることが確実になってきたことと、近海かつお一本釣り漁業のプロジェクトが空中分解しそうになっていたので、独立して漁業をサポートするしかないという結論になったのが2019年3月。それから3ヶ月の準備期間を経て独立しました。
ほぼ同時に、Sailors For The Seaのテクニカルディレクターとして、Blue Seafood Guideに掲載する魚種の選定作業に関わることになりました。
審査機関SCSと審査員として契約し、尾鷲物産の本審査に原則2の担当として関わることに決まったのもこのころです。
2019年7月
みどり荘永田町に入居しました。独立してしばらくは自宅やスタバなどで仕事をしていましたが、限界を感じてシェアオフィスに入りました。みどり荘永田町に決めた最大の理由は、素敵なキッチンがあったことです。かなり前から、魚をさばいてみんなで食べたりお酒を飲んだりできる場所を探していて、まさにぴったりの場所だったのです。
https://midori.so/midoriso_nagatacho
2019年9月
念願かなって、1回目のランチ会。対馬の定置網・日昇漁業さんから魚を送っていただきました。
井植さんとモントレーベイ水族館に行ったのも2019年9月でした。コロナがなかった頃、よかったな。
2019年10月
尾鷲物産の本審査が忙しかった時期。
船橋の漁師・大野和彦さんをみどり荘に招き、トークイベントを開催しました。みんな漁師の話を聞くのははじめてで、とてもよい会でした。
2019年11月
高知と宮崎の近海かつお一本釣り漁船の有志19隻で「近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会」を発足し、事務局長に就任しました。協議会として審査機関と契約し、MSCの本審査が始まりました。
2020年1月
臼福本店のMSC本審査の最終段階。審査機関が公表した「最終報告書案」に対して、複数の環境団体から異議申し立てがありました。
尾鷲物産、MSCの本審査入りしました。(リリース)
2020年2月
コロナの影響が出始めたころ。2月28日にヒダカラの舩坂夫妻を連れて豊洲市場を案内した際に、魚が売れずに余っているという話を聞きました。その日は、外部の人が豊洲市場に入れた最後の日で、ギリギリのタイミングでした。
2020年3月
臼福本店の異議申し立て対応。
みどり荘永田町に入居していた川合がランチ会の手伝いをしてくれて、そのときにはじめて「協会を作りたいと思っている」という話をしました。のちにおさかな小学校につながる第一歩。
2020年4月
noteをはじめました。2日目に書いた「コロナの影響でスーパーで買うカツオの刺身が美味すぎる」が大きな反響があり、魚への関心の高さを再確認しました。
https://note.com/suzukimakoto/n/nbf2bad91eca2
川合と一緒にYou Tubeで「サステナブルシーフードチャンネルコロナ緊急特集」をはじめました。6月頃までに、計10本の動画を作りました。
https://www.youtube.com/channel/UCJTJPm_qGpimzetJ6UaGdDQ
日本各地のママ友コミュニティに屋久島のトビウオを箱で送る「フィッシュ・シェア」という活動をはじめました。
https://note.com/sustainablesf/n/n80d078bc6ecc
2020年7月
近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会、本審査入りの発表がありました。
https://www.msc.org/jp/what-you-can-do/media-centre/press-releases/200713
2020年8月
臼福本店の大西洋クロマグロ漁業が、クロマグロ漁業としては世界ではじめてMSC認証を取得しました!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000059178.html
2020年11月
ブルーシーフードガイド 2020年秋版リリース。国内の事業者名をガイドに入れるなど、国内で入手できるサステナブルな魚介類のガイドとしては、かなり使いやすいものになりました。
https://sailorsforthesea.jp/news/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%892020%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8
「おさかな小学校」を開校することが決まり、身内のみなさんに声がけして、「プレ授業」を行いました。
清水に、第1昭福丸の水揚げの見学に行きました。
2021年2月
「おさかな小学校」で、マグロをテーマにした「おためし授業」を行いました。
私が審査員を務めていた尾鷲物産がMSC認証を取得しました。
https://www.msc.org/jp/what-you-can-do/media-centre/press-releases/210209
2021年3月
ご縁をいただき、気仙沼市に住民票を移しました。地域おこし協力隊に就任し、(一社)歓迎プロデュースのスタッフとして、気仙沼の漁業の担い手育成の仕事をはじめました。
2021年4月
4月1日、一般社団法人日本サステナブルシーフード協会を登記しました。
4月のテーマは「カツオ」でした。
2021年5月
おさかな小学校のテーマは「鯛」。愛媛の鯛養殖業者さんとZoomでつないだりしました。かにへーさんに鯛のラップを披露していただきました。
2021年6月
おさかな小学校のテーマは「サンゴ」。喜界島サンゴ礁科学研究所に全面的に協力していただきました。
近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会が、MSC認証を取得しました。
https://www.msc.org/jp/what-you-can-do/media-centre/press-releases/210622
ウガンダのコツコツ社と、石巻のフィッシャーマンジャパンマーケティングが協働で東アフリカの流通改善事業をはじめまして、漁業の専門家としてチームに加わりました。
https://kahoku.news/articles/20210618khn000046.html
2021年7月
おさかな小学校のテーマは「タコ・イカ」。イカ研究者の笘野さんに協力していただきました。子どもたちはダイオウイカの話にめっちゃ食いついていました。
気仙沼で漁業体験・研修プログラム「今年の夏は気仙沼で漁業に触れながら、自分らしく過ごそう!」を企画。いろいろあってプログラム自体は中断しましたが、このプログラムがきっかけとなり、その後、I君は気仙沼大島で就業、M君は道の駅大谷海岸の鮮魚コーナーに就業、H君は唐桑の定置網に通うようになってくれました。
https://job.fishermanjapan.com/event/3423/
2021年8月
おさかな小学校は特別授業で、海部健三さんのウナギの話、銭本慧さんによる活〆の実演、ウガンダの日本料理屋ヤマセンとZoomでつなぐ授業、の3本立てでした。どれも面白かったです。
気仙沼では、漁業研修のあり方を一から見直し、体制の強化を行いました。
2021年9月
おさかな小学校のテーマは「貝」。益田市の貝の先生、佐々木さんに協力していただきました。貝の奥深さを知りました。あと、貝を通じて見えてくる、森と海のつながりとか。気仙沼大島のヤマヨ水産さんにも授業をやっていただきました。ありがとうございました。
気仙沼では、1泊2泊の漁師学校「TRITON SCHOOL – 気仙沼・定置網編 – 」を企画しましたが、コロナの影響で中止になりました。
https://www.minato-kesennuma.com/event/5496/
かつお食堂のかつおちゃんが、気仙沼に来てくれました。ありがとう!
2021年10月
おさかな小学校のテーマは「サケ」。チリでギンザケの仕事をしている西川大輔さんとZoomでつないだり、北海道の白糠アイヌ協会の天内重樹さんとZoomでつないだり、オンラインならではの授業ができました。川を遡上する鮭をリアルタイムで見られたのもよかったです。
ジャパン・サステナブルシーフード・アワードのコラボレーション部門で、近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会の取り組みがチャンピオンに選ばれました!
https://news.yahoo.co.jp/articles/7854a207a7f0ac674827e41cc7a30a00cbe93a55
気仙沼の面瀬小学校で、おさかな小学校の出前授業をさせていただきました。気仙沼の子どもたちも、ほとんどの子がカツオを触るの初めてで、みんな大興奮でした。
http://www.kesennuma.ed.jp/omose-syou/index.php?key=joi91ee9h-89
カツオ食堂の「かつおちゃん」が、また気仙沼に来てくれました。
CAFE COMPANYが運営する代々木上原の「おいしい未来研究所」のプレオープン企画として、おさかな小学校の出前授業をさせていただきました。土佐料理祢保希の総料理長が飛び入り参加し、カツオのたたきを実演してくださいました。めちゃくちゃ盛り上がりました。ありがとうございました!
歓迎プロデュースの担い手事業により、気仙沼大島の牡蠣生産者の元に、20代の若者が就業しました。がんばれ!!
2021年11月
おさかな小学校のテーマは「タラ」。スケトウダラをとる北洋漁業の歴史を日清戦争あたりまで遡って話したり、かまぼこ作りに挑戦したり。小田原の鈴廣かまぼこさんに全面的にお世話になりました。
おさかな小学校チームに、歓迎プロデュースのえまちゃんが加わって、和歌山県~三重県~愛知県~岐阜県の研修旅行に行きました。
2021年12月
おさかな小学校のテーマは「エビ・カニ」。エビやカニの体の構造や漁業の様子を、工作を駆使して紹介しました。「水産業界のノッボさん」をめざしています。
気仙沼では、漁業研修企画「年内限定/気仙沼で漁業の短期研修してみませんか?」を企画し、I君、M君、O君の3名が唐桑の定置網と牡蠣漁師さんの元で研修を行いました。
https://job.fishermanjapan.com/event/3960/
CAFE COMPANYの楠本社長の新著『おいしい経済』にて、おさかな小学校を紹介していただきました!ありがとうございます!
2022年
書いているうちに年が明けてしました。みなさま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
今年は、2021年にはじめたことをちゃんと継続していく年です。
具体的には、「おさかな小学校」を続けていく。1月サメ、2月イワシ、3月海藻の授業をやると、ようやく一巡します。その先は、すでに一度やったことの繰り返しになりますが、より深く、より分かりやすく、より面白く、プログラムとしての精度を上げていきたいと思います。
気仙沼の担い手事業も引き続きやっていきます。2021年はけっこう背伸びしていろいろなことにチャレンジし、壁にぶちあたったり、それによって強くなったりしたので、今年は確実に歩んでいきます。
その他、本を書く、アフリカに行く、漁師の住宅問題を考える、などをやりたいと思っています。認証関係のプロジェクトはいくつか進行中なのでそれらはちゃんとやっていきます。日本サステナブルシーフード協会としては、「おさかな小学校」以外の活動も少しずつやっていきたいと思っています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。