
鉄道政策に関するブログ、補足。2.在来線の快速夜行ブルートレインの設定を。
JRの顧客には、次の四つのタイプがあるように思われる。
1.短距離を、従距離制の切符で利用するお客さん。
2.長距離を、新幹線、特急で移動するお客さん。
3.イベント列車、クルーズトレインを利用するお客さん。
4.乗り放題切符で、主として在来線を長距離利用するお客さん。
最後、4番目のお客さんは、青春18切符で長距離を利用するお客さんで、学生さんや定年くらいのシニア層が、主なお客さんである。
特にシニア層は、少子高齢化で、顧客数が、これから伸びていく分野である。
しかも、定年退職したシニア層は時間があるので、平日の閑散時間帯でも列車に乗ってくれる。
そして、乗り放題切符を利用するお客さんのために、快速列車、快速夜行ブルートレインの車両、機関車を新造してはどうだろうか?
私が書いたブログ、「ヘリコプターマネーでなぜ悪い」の「3.貨幣創造代行による返金制度」に書いたのだが、金融機関からお金を借りて、車両、客車、機関車を新造して、国に申請して、徳政令を受ける。
あるいは、自己資金で、車両、客車、機関車を新造して、国に申請。貨幣創造代行の手続きで、投資資金を回収する。
もちろん、今は、そんなことはできないが、そういう可能性もある。
風力、太陽光発電施設の徳政令や返金制度を、車両、客車、機関車に当てはめれば良いだろう。
もし、この会計操作が可能になれば、素晴らしいと思う。
手始めとして、三本のブルートレインを、快速夜行ブルートレインとして復活させたらどうだろうか?その三本とは。
宇都宮→博多間の「あさかぜ」
宇都宮→大阪間の「銀河」
上野→青森間の「八甲田」
これら快速夜行ブルートレインは、「特定列車利用2DAYフリー切符」4000円と3000円の寝台券で乗れるとする。
特定列車とは、「あさかぜ」、「銀河」、「八甲田」をさす。
編成は12両で、8両が三段式寝台。4両が一般座席とする。
利用するお客さんは、JR全線、「八甲田」では、IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道も乗り放題になる「特定列車利用2DAYフリー切符」を買わねばならない。
一般座席はできれば自由席が良いと思うが、座席指定にすることも考えられる。
1両、食堂車をつなぐことも考えられる。もちろん、従来の乗り放題切符で利用できることも考えられる。
このような料金で、宇都宮→博多間は7000円の格安料金で旅行ができるようになる。
最近、ANAが、7000円で全国各地に行ける、格安航空券を売り出した。日本航空が、これに対抗して、6600円という価格設定で、全国各地に行ける航空券を売り出したところ、予約システムがパンクしてしまった。
航空機で羽田→福岡間を、7000円から6600円で行けるのに、どうして、快速夜行ブルートレインで東京→博多間を、7000円の料金で行けないのだろうか?
また、CO2削減にも効果がある。再生可能エネルギーで快速夜行ブルートレインを走らせ、車内の照明、空調、水まわりなどの電力を、再生可能エネルギー由来の水素を動力源として賄えば、カーボンニュートラルに貢献する。
国が、風力、太陽光発電施設、蓄電施設の初期投資を負担すれば、動力費を削減できる。
JRの快速夜行ブルートレインに対し、人々に大きな需要があるという、いくつかの証拠がある。
たとえば、秩父鉄道、えちごトキめき鉄道で自社線区を折り返す夜行列車を企画したところ、満杯の乗客だった。えちごトキめき鉄道のある列車は、発売開始1分で予約が埋まった。
価格も安くない。
快速夜行ブルートレインは、「特定列車利用2DAYフリー切符」4000円と寝台券3000円の合計7000円で寝台を利用できる。
これを、列車が通るJR各社、第三セクターの距離で按分して、各社に分配することになるだろう。
そうすれば、JR各社、第三セクター線は、いくばくかの収入を得ることができる。
JR東日本は、宇都宮→熱海間で料金が入ってくるので、以前のように、東京→熱海間の料金が入るだけよりも、JR東日本にとっては有利である。
また、朝、仙台や福島を出発して、宇都宮から「あさかぜ」、「銀河」に乗り、大阪、山陽、九州方面に旅行する。
朝、大阪、名古屋を出発して、上野から快速夜行ブルートレイン「八甲田」に乗り、東北、青森方面に旅行する。
ANAや日本航空の航空運賃は、7000円か6600円だが、自宅から空港まで交通運賃がかかる。
しかし2DAYフリー切符なら、自宅がJRの沿線にあれば、鉄道運賃はかからないので、ANAや日本航空よりお得である。
また、帰りは新幹線や飛行機でという人も出てくるかもしれない。
そして、この快速夜行ブルートレインが成功したら、次々と快速夜行ブルートレインを復活させてもらいたい。
これについては、以前書いたブログで提案しているので、興味を持った方はブログを読んでください。noteで私の名前、「鈴木敦雄」を検索するか、このブログの私の顔の部分をタッチすればブログが読めます。
以前書いたブログは、以下の通り。
12.東海道本線、快速ブルートレイン「あさかぜ」「銀河」の復活。
13.大垣夜行の復活。
23.快速ブルートレインの復活。
24.上野発の快速ブルートレインを復活させる。
25.大阪から、九州、四国方面の快速ブルートレインを復活させる。
26.裏日本縦貫快速ブルートレインの復活。
27.北海道内、快速ブルートレインの復活。
28.名古屋から長野にかけての快速夜行列車を復活させる。
29.紀州路快速ブルートレインを復活させる。
30.山陰夜行を復活させる。
学生さんや年金生活のシニア層など、時間はたっぷりあるが、お金のあまりない人も、快速夜行ブルートレインに乗って、全国各地に、寝台料金を含めて7000円で旅行ができる。
快速夜行ブルートレインは、昭和時代の雰囲気を持ったものにすれば良いかもしれない。
今のシニア層が若かった時代。仕事が忙しくて、長距離の旅行がなかなかできなかった。
定年になり、時間ができ、昔の国鉄時代の旅行をしたいと思っているシニア層は、結構いると思う。
お金のあまりない学生さんも、安価に遠いところに旅行ができる。
昭和30年〜50年代のレトロ感を持った、昭和時代を思わせる列車に乗って遠い距離を旅行したいという、潜在需要は大きいと思う。