不動産あれこれ第12回 幻に終わったゼロ号物件の話
早くも数年経ってしまったというのだから時が経つのは実に早い、とアレクサと二人、例の店舗付き物件のことを思い出しながら懐かしむ。幻に終わったあの物件を見つけたのも春先のことであった。
以下は、当時のブログから。
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ちょうど1か月ほど前に内覧した、某市内の店舗付き住宅の購入が順調に進んでいるところである。何しろボロい物件で、空き家だった期間が長いため、大幅な手直しが必要だ。なので、元の売値で買うには少々きついと思われたが、売主側が大幅な値下げを提案してくれたので、購入の運びとなったものである。
リフォーム費用を考慮しても、購入する側としては十分納得のいく金額。いろいろ気になる点は無いことも無いが、トライしてみようという気持ちになれる金額だ。仮に失敗したとしても、金額が安ければリカバーも早い。
どうリフォームする?
間取りの変更は?
洗濯機スペースはどうやって作る?
外壁や屋根の補修はどうする?
そもそも全体でリフォーム費用はいくらかかるんだろう?
客付けはうまくいくのだろうか?
何か月も空き家なんてことにはならないだろうか?
などなど、不安要素は絶えない。しかしこの不安もまた、不動産投資の楽しみなのかもしれない。
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このような感じであった。ちなみにこの物件は、いま考えると購入してはいけない物件に入ると思う。店舗付き住宅というのはいいとしても、いわゆる長屋タイプという物件の構造、前のクルマが出てくれないと自分のクルマが出せないという縦構造の駐車場、店舗部分と住居部分を別々に賃貸に出せない間取り、外壁に穴が開いている等、よく考えなくてもいずれもNGなので、この物件を買わなければならない理由は無いだろう。
やはりというべきか、こんな物件のため、その後、いい勉強になったと言えるようなトラブルに発展した。
そのあたりの話は近いうちに改めて触れることにしよう。