Dealの件

 今日はDealについて書いてみようと思う。

 Dealというのはつまり、「取引」のことである。取引と言っても、インターネットサイトや携帯アプリを利用しての売買のことである。別に、何かヤバい取引のことを指しているわけではない。

 私は最近、コレをDealと呼びならわすようになった。昨年あたりからかなり活発に利用するようになっており、「アレを売る」とか「アレを買った」とかいちいち言うのが徐々にめんどくさくなってきて、「今日はDealがある」などとワイフにも説明するようになってきたわけだ。

 Dealの経験値が増すにつれ、いろいろなタイプの取引相手がいるのだということにも気づき始めた。そのうちの、最近印象に残った例を挙げてみようと思う。

例.大型家具の件

 2年くらい前から利用するにようになった某サイトを通してのDealである。このサイトのいいところは、直接取引が主流なので、家具や家電などの大型のものをやり取りするのに好都合だという点である。

 その人(仮にS氏と呼ぼう)は、いきなり半額での取引を希望してきたところからのスタートであった。私の場合、価格交渉OKの看板を掲げているので、いきなり値引きから入ってくる人がいても特段驚かないが、どのような手練手管で値下げを求めて来るかは、人それぞれである。私が端数を除いた金額を提示して粘ると、S氏は、歩み寄りたいが高速代や車両のレンタル代などもあるため難しいと言い、半額まで下がらないなら近所の店で買うことにするので、この金額で受けてほしい、と返してきた。

 面白いものである。

 高速代がかかるとかレンタル代がかかるとか、そもそもこちらの知ったことではあるまい。そんな遠くから来てもらわなくてもこちらは構わないわけで、こちらにとってどうでもいい理由を挙げて値下げを求めても、そもそも値下げの理由になっていないと思う。

 「私が出せるのは最大でもこの金額です」とはっきり申し出て、その金額に納得してもらえるかどうかの反応を待つのが正しい姿勢なのではないかと思う。受け入れて欲しい、というのは値下げ「交渉」ではなく値下げ「要求」である。そうですか、では遠慮させていただきます、というのが私の回答であった。

 正直なところ、金額の問題ではない。何か勘違いしている人との取引が嫌なのである。ちなみに、このS氏はリサイクルショップの関係者と思われる。だから最初から収支計算をもとに行動していて、その収支計算にこちらも合わせろと要求しているのである。困ったものだ。

 なお、この大型家具は別の希望者が現れ、当初の金額より若干下げて取引が成立した。半額よりも大健闘な金額で落ち着いたのである。

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