エネルギー化学予習
「現代の電気化学」
草剤の定義では、たとえば「電気化学とは、化学の一部門で、物質の化学的性質 もしくは化学反応と電気との関係を研究する科学である(亀山直人1890-1963)」ということになる。また、John O'M. Bockrisによれば、電気化学系を電子を含む相 <Electrodics>とイオンを含む相<Ionics>とに分け、「電気化学とは帯電界面での 現象の学問」と定義した。さらに、電気化学を境界領域(Interdisciplinary)におけ る学問として位置付けており、単なる異分野の専門家が協力して研究するいわゆる 多領域間の学門(Multidisciplinary) の学問とは趣を異にしている。また、彼は電極 反応過程への量子力学の導入を強調して、超倒城 (Transdisciplinary)における学 問を目指しながら量子電気化学(Quantum Electrochemistry) の分野を展開し、光 の電気化学への参入を推進している。
「最新工業化学」
電気化学の発展に関連するおもな歴史を示す1800年ごろからさまざまな 発見により変遷を遂げてきた電気化学は、その後も国際的な発展のもとで、エネル ギー変換や貯蔵、環境浄化、腐食·防食、新素材開発などにも大きく貢献し、今や多くの分野で中枢的な役割を担っている。「電気化学」を、英語では"electric chemistry”ではく"electrochemistry”と表現し。 電子が関与する化学領域を意味するから、厳密にいえば「電気化学」よりも「電子化学」 がふさわしい。ただし、これまで伝統的に使われてきた電気化学に敬意を表し、ここでは電気化学に統一する。さてその電気化学であるが、各論といっても随分と裾野が広い。本書では、今後のさらなる活用に結びつけることができるように、応用価値の高い原理や手法を解説し、材料技術研究、エネルギー工学研究、あるいはプロセスエンジニアリングに役だてることを狙う。
「工業技術基礎」
「工業技術基礎」は、工業の専門分野である。機械、船舶、電気、電子、化学、環境、情報、土木、建築、インテリア、デザインなど専門科目の学習に先立って、工業の各専門分野に共通に必要である基礎的な知識、技術、態度などを実験実習を通して、体験的に学習する科目である。。現代工業の分野は、極めて多方面にわたっているとともに、各専門分野は総合化・融合化される傾向がある。例えば、自動車産業では多くの工業分野の技術を結集し、製品化されている。