「初物」は大変なのかも?
マツダから発売された、FRレイアウトベースのSUV、CX-60だが、賛否両論が巻き起こっている。何故なら、走りのテイストがかなりスポーティな味付けのため、万人受けしづらい、車が好きな人でもちょっと厳しいと感じることがあるからだ。最初に発売されたのは直6ディーゼルハイブリッドモデルだが、こちらはデビュー当初、FRレイアウトならではの走行振動や新開発8速ATの変速ショック、スポーティ指向が強すぎる足回りなどが話題となった。デビュー後に複数回、サービスキャンペーンやリコールを実施するなど、慌ただしい船出となってしまった。
デビュー当初の品質面でのトラブルで最近思い出すのは、スバルレヴォーグだ。新開発1.8リッター水平対向ターボは、非常に複雑な構造であり、デビュー後に一時出荷停止を実施し、エンジンプログラムの修正を行っている。比較的長い期間、複数回リコールやサービスキャンペーンを実施しているので、新開発の技術にトラブルは付き物なのかもしれない。
さらに、3代目ホンダフィットなどのハイブリッドモデルが採用したDCTもその例に当てはまるのではないだろうか。世界的にも珍しい組み合わせはホンダらしさ全開だったが、初期不良に対し、何度リコールを出しても、何度サービスキャンペーンをしても治らないのだ。ギアが嚙み合わない、発進しないなどのトラブルがあった。変速がうまくいかないのは、実際完治したとは思っていないが…。そのトラウマもあって、今現在ハイブリッドモデルでDCTをラインナップしているのはフリードのみになり、後はe:HEVに統一された。
新型車に搭載される新技術で、トラブルがない、完璧なシステムを搭載していくのは、そう簡単なことではないと思った。