インド配車大手Olaが国際事業から撤退
インドの配車大手であるOlaがIPOに向けた事業集中を図るべくインド以外の国際事業から撤退するとのことです。
英国/豪州/新西蘭の3か国からの撤退を行い、利益体質の改善に向けて動いてIPOでの価値評価を優位にする算段です。
1;Olaの資源投下選別
4/8に印配車大手OlaはIPOに向けた事業資源整理の一環で国内事業強化に軸足を移すと表明、6年前に進出した英国/豪州/ニュージーランドの事業を閉鎖する
Olaの広報担当者は下記のように事業選別の背景を語っている
-[インドでの計り知れない事業機会を見込んでおり、既に数百の都市で事業拡大して二輪などの幅広い交通手段を提供している]
-[当社は優先事項を再評価し、英国/オーストラリア/ニュージーランドでの現形態の海外配車事業を閉鎖することを決定した]
2;競合の動き
Olaの最大競合UberはCOVID-19の環境下で国内事業拡大を遅らせ、ユニットエコノミクスの改善に注力。
COID-19以後、両社事業統合を模索してきたが合意には達しておらず、両社とも提携に興味ないと公言し続けている。ちなみに、Uberは2020年初めに食品配達事業をZomatに売却済み
UberのCEOは下記のように語り、南アジア市場における配車アプリの市場シェアの高さと高成長性を強調
-[Olaは他分野に注力するが、Uberはライドシェア事業に注力し続け、さらに新たなカテゴリーへの拡大を続け、持続可能性にも注力している]
-[競合他社は煌びやかな取組やIPOに目を奪われているが、我々はモビリティビジネスに愚直に注力し続ける]
3;その他
Olaは2021年の時点での評価額は73億ドルと評価され、インドで最も注目度の高い新興企業の1つ。出資者にはSoftBankを筆頭とし、Temasek/Tiger Global/Warburg Pincusなどが名を連ねる
現在、OlaからスピンアウトしたOla ElectricのIPO(6.6億ドル調達予定)後にIPOする予定を立てている