ミニアルバム「天藍」楽曲紹介シリーズM1Re: 映画「Teamその子」主題歌① ~映画について~
こんにちは
野々村すずかです。
3月29日に映画「Teamその子」の主題歌とカバー曲を収録したミニアルバムをリリースさせていただいたのですが、
思い入れのある楽曲づくしで、ジャケットでは思いを語りつくせず、、、
こちらのブログでは、CDのプログラムノートに載せつくせなかった楽曲についてのお話や、レコーディング時のお話などをご紹介します!
より演奏をたのしんでいただけるのでは、と思うので
ご覧いただけますと幸いです。
さてまずはじめは、今回の企画のはじまりである
映画「Teamその子」の主題歌『Re:』についてご紹介します。
第一回は、映画「Teamその子」について。
その子を演じることになったとき、上映会についてなど
映画のテーマついて
この映画の紹介をするために、まずお話をしなければならないのは
「解離性同一性障害」について。
正確にお伝えしようと思うと長くなるので、詳しくは公式HPをご覧ください。
ほんとにほんとに簡潔にまとめると以下の通り。
役のお話をいただいた頃に監督から伺った話で、印象的なものがあります。
これまで「解離性同一性障害」は表の顔はおとなしいが、裏の顔は猟奇的というような描かれ方をされることも多かったとのこと。
でもそうではなくて、普通に日常生活を送ろうとしているだけなのに、障害があることで社会で生きるのに不具合が出たり、自分自身も何が起きているのか認知できないことがある。
この話をきいて、この役を演じるということは本当に責任があるし、誰かを傷つけることがないようにできる限りのことは全てやろう、と思ったことをよく覚えています。
演じてみて
撮影中は気心が知れた俳優たちやスタッフの方とご一緒できて、すごい楽しかったです。
それと同時に、なんだかずっと怖さがありました。
これで合ってるんだろうか。
顔も知らない誰かに対して、失礼なことはしていないだろうか。
できる準備はしたつもりでも、どこかずっと手探りでした。
はじめて自分が感じているものが本物だと思えたシーンは、しっかり覚えています。
ちぃ役の役者さんとのシーンです。
ものがたりの中で対峙したときに、「あー、大丈夫だ。ここだったんだ。」という言葉で表し尽くせない安堵感と出会いました。
この世界のどこかにいる、同じ障害を抱えた人と同じ経験はできないけれど、その子の経験はわたしのものだ。
それ以降も手探りであることには変わりはありませんでしたが、あの感覚は映画の中でも主題歌の中にあるメッセージと繋がっていると確信しています。
表現するということ
幼い頃から縁があったのは、クラシカルなものでした。古くに作られた曲や戯曲に携わることが多く、そして新しくつくることに取り組んだことは、殆どなかったように思います。
私が好きな言葉(誰が言ったのか覚えてないんですけど)がありまして。
世界を優しくするのは許すこと
世界を美しくするのは信じること
許容するということは、優しさがある。
信じるということは、同時に何かを信じないということにもなる。
でも、こうすべきだとか、こうありたいとか、美学を持つことは、それに沿わないことだって、でてくる。
ただ、その美学はきっと世界を美しくするものだと思うのです。
話は戻りますが、今回「Team その子」に出演する中で気にしていたことは、当事者の方や周りの方がどう思うのだろう、ということです。
そして障害を知らない人に、どう伝わるのだろうということです。
監督は本当に配慮がある方で、監修も入れられて、慎重に大切につくってこられています。
そのことを知っているからこそ、その船にのって表現の一部になることは、責任はもちろん、私も主張するということ、リスクが伴うということを感じました。
リスクというのは、誰かから攻撃されるとかそういうことだけではなく、誰かを傷つけるリスク、うまく伝わらないリスクということです。
これまで自分自身のパフォーマンスには責任を持っていたつもりでしたが、実はこれまで自分の表現内容に責任があることを、意識していなかったと気がつきました。
映画がはじめて上映されて、まもなく一年になりますが、本当に沢山の場所で上映会が行われています。
わたしの出身である関西をはじめ、地方に住んでいる方も見てくださって、色んな感想をいただきます。
表現することはリスクです。
それでも表現したことによって、癒されたという言葉、知れてよかったという言葉、新しい視点など、沢山の思いに出会うことができました。
改めてこの映画と深い縁があって、嬉しいなと思います。
次回はその映画の主題歌であるRe:の歌詞について、
触れていきます😊
ぜひお読みください!
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