定年ひとり起業(生き方編)を読んで
本日は、定年前後の生き方の悩みを抱えているシニア世代の方々に向けて、お金・健康・孤独の不安の解消について様々な知見、考え方、勇気を与えてくれる本を紹介します。
著者の大杉潤さんのプロフィールと本著の概要は以下の通りです。
すでに一昨年には「定年ひとり起業」、昨年は「定年ひとり起業 マネー編」を刊行されており、今回は「定年ひとり起業」シリーズの集大成の位置づけとなっています。
本書からは様々な示唆を受けましたが、特に感銘を受け、深く同意したのは以下の点です。
■人生の幸福度は「70歳からのキャリア」できまる
超高齢化・人口減少・AI化の急速な発展等が加速する今後の日本社会において、働く期間を3つに分け、定年前の50代から先を見据え準備をする「トリプルキャリア」という人生設計を提唱、実践されてきました。「トリプルキャリア」とは、会社員としての「ファーストキャリア」、定年ひとり起業として誰にも雇われない「セカンドキャリア」、それに続き75歳からの「サードキャリア」を人生のピークと位置づけ、それぞれの「理想とする働き方」を具体的に定義付けしていることです。
実際、新卒入社から数十年同じ企業勤務し(大過なく)定年を迎えた私の知り合いの同期生のうち、「セカンドキャリア」を実践している人はごくわずかです。つまり、その先の「サードキャリア」の前提が整えられていないわけです。長い期間会社員として雇用されてきた身としては、定年後にフリーランス形式で仕事をすることについては、自分の意思で自由に働けることは頭では理解できるが、過去経験したこともない収入の保証のない状態になるリスクが先に立ち、なかなか自分の足で稼ぐ、という行動に出られないのでしょう。ただし、70歳を超えた自身のライフスタイルを想像してみれば、どちらの方がリスクがあるか、はそれぞれの見方があるでしょう。
また大杉さんは、今はやりの「リスクキング」はシニアこそ「ICT」活用にフォーカスすべきであり、さらに長く現役でいられるための「健康法」についても詳細に言及しています。
定年前後の読者にとっては、その後の人生の生き方について大いなる示唆を与えてくれる”座右の書”となり得ますので、是非一度読んでみてください。
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