生産性が低い理由とは?
”日本企業は生産性が低い”と批判、指摘され続けていますね。
一般的に、”生産性が低い”とは、「インプット」に対して「アウトプット」が少ない、ということで、その場合「インプット」とは”投入人数”や”時間”、「アウトプット」とは”成果”の質や量を指すものだと言われています。
”生産性が低い”理由には様々な要因が複合的に重なり合っていそうですが、ここでは、主に企業・機関といった、いわゆる会社の内と外で何が起こっているか、自身の体験をベースに具体的事例をあげてみます(私見)。
<社内>無駄な会議や打合せが多く、そのための資料作りや事前打合せなどに時間が割かれる。
1.その会議で発言をしたり求められたりしない人まで参加するため、余計な参加者が多い。
※会議室や資料の手配が大変。
2.会議のために詳細な資料を作らなければならないケースが多く、なかには資料作成のフォーマット(体裁)を厳守しなければならない、見かけ立派な資料作りに時間がかかる。
※高齢の幹部が見やすいようなフォントや色使いなどに気を配る必要がある場合も。パワポなどの資料作りが上手い社員は、それだけで重宝がられます。
3.会議の前に”事前会議”なるものがあり、そこで事前に”お偉いさん”にブリーフィングしておかなければならない、といった習慣のある大企業もある。
※出席する幹部に”そんな話は聞いていない”と言われないために事前に耳打ち。そのため本番までのスケジュールが延びる。
<社外>日本の商習慣が長時間労働をせざるを得ない状況にさせている面も。
1.”顧客”の要望は何でも聞く姿勢、例えば、小売業を得意先とする卸売業やメーカーが、店舗の棚卸しや店舗の改修工事などの作業員として、自社社員をかり出される等。
※土日祝日関係なし。
2.得意先の担当者のスケジュールに合わせなければならないため、効率的なスケジュール編成がとりにくい。
※例えば、小売業の商品部バイヤーの都合が最優先されるため、それに合わせて出張等含めたスケジュール調整が必要。
3.顧客の個人的好みに合わせた接待も時には必要。
※課長職以上はサービス残業確定。
<社外>の要因については相手があることですので簡単に修正できないこともありますが、<社内>については経営者(経営幹部)の意識次第で変えられる部分も多くあると思います。
ちなみに、たいていの外資系企業(日本法人)では、上記の<社内>要因はほぼない、と考えていいです。
一言付け加えるとすれば、”生産性の低い”状況に慣れてしまった社員自身が意識改革をすること、経営者や経営幹部の言いなりではなく、どうしたら自身やチームの仕事の生産性を上げられるか、を探求することも必要でしょう。その会社だけでしか生きられない”ゆでガエル”にならないために。