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手話通訳者全国統一試験「障害者福祉概論」2022過去問⑥解説〜身体障害者手帳の等級〜
2022年度手話通訳者全国統一試験の過去問について、参考文献をもとに独自に解説をまとめたものです。
問6.身体障害者手帳の等級
2022年度手話通訳者全国統一試験の過去問について、参考文献をもとに独自に解説をまとめたものです。
身体障害者手帳の聴覚又は平衡機能障害について述べています。下記の(1)〜(4)の中から、正しいものを1つ選びなさい。
(1)聴覚障害の等級は、4区分に分かれている。
(2)超各所具合の一番軽い等級の聴力レベルは両耳では60デシベル以上である。
(3)聴覚障害の一番重い等級の聴力レベルは両耳では90デシベル以上である。
(4)平衡機能障害の等級は、4区分である。
問題解説
(1)が正しい。聴覚障害の等級は4区分に分かれている。
(2)の一番軽い等級の聴力レベルは両耳では「60デシベル以上」が間違い。正しくは「70デシベル以上」である。
(3)の一番重い等級の聴力レベルは両耳では「90デシベル以上」が間違い。正しくは「100デシベル以上」である。
(4)の平衡機能障害の等級は「4区分」が間違い。正しくは3級と5級の「2区分」である。
身体障害者障害程度等級表
聴覚障害により身体障害者として認定される基準は、身体障害者福祉法に定められている。身体障害者障害程度等級表は、軽度な7級から最も重い1級まであるが、聴覚障害の場合は、最重度で2級、続いて3級、4級、6級となる。
障害が重複する場合、「聴覚障害」2級に加え、「言語機能障害」3級(音声言語で意思疎通ができない)に該当すると診断された場合は、指数加算により1級に認定される。
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聴力検査
聴覚障害の診断のために聴力検査を行います。検査はいろいろとありますが、通常はオジオメータという検査機器を使って測定する。受話器をつけ、1000Hz、2000Hz・・・8000Hz・・・と周波数ごとに「ピー」「プー」という純音(時報にも用いられる)を聞き、どのくらいの強さになったら聞こえ始めるか、その聞こえ始めの数値を測定する。これを「標準純音聴力検査」という。測定の結果はオージオグラムという用紙に記入する。横軸は音の高さ(Hz)で、左は125Hzの低い音から右は8000Hzの高い音まで7つの周波数ごとの聞こえの様子がわかる。縦軸は音の強さ(dBHL)で下にいくほど強い音になり、聞こえにくい程度が分かる。
身体障害者手帳交付の基準に使われる平均聴力レベルというのは、話しことばを聞くときに大切とされる周波数500Hz、1000Hz、2000Hzの三つにおいて測定された聴力レベルを下のように計算したものである。
(500Hzで測定された聴力レベル+1000Hzで測定された聴力レベル✕2+2000Hzで測定された聴力レベル)÷4
骨導検査
標準純音聴力検査と同じ機械を使うが、受話器の代わりにバイブレーターを頭につけ頭蓋骨を直接振動させて音を聞かせる検査。標準純音聴力検査で聴力の低下が認められ、骨導検査でも低下しているときは感音性難聴、骨導検査では低下してないときは伝音系に障害があるとみられ伝音性難聴と診断できる。
語音聴力検査
語音明瞭度の検査語は、次に定める語集による。検査に当たっては、通常の会話音の強さでマイク又は録音機により発声し、その音量を適度に調節し、被検査者に最も適した状態で行う。
検査語はその配列を適宜変更しながら2秒から3秒に1語の割合で 発声し、それを被検査者に書きとらせ、その結果、正答した語数を 検査語の総数で除して、求められた値を普通話声の最良の語音明瞭度とする。
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(参考)
✔手話奉仕員養成テキスト,手話を学ぼう手話で話そう,全国手話研修センター
✔手話通訳者養成のための講義テキスト,全国手話研修センター
✔身体障害認定基準等について(聴覚障害の認定方法に関する検討会),平成26年9月2日
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/2014082709-3_2.pdf