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どの単語をもっとも伝えたいのかはっきりさせる
タイムテーブルを作って、言いたいことを並べて、自分の目的とするプレゼンの骨子が出来上がりましたか?今回の項目では、どの単語をもっともあなたが聴講者に伝えたいのか、をはっきりさせましょう。
どの単語が目的へのマイルストーンか
ただ淡々とプレゼンをしていても、人間の集中力なんて大してもたないので、やっぱり飽きてしまうんですよね。前回、前々回でかなりエッセンスとして文章を削ぎ落としてきたかと思いますが、今回はさらにエッセンスの中でも”コア(核)”になるものを抽出しましょう。
文章の中から、その文章の中でもっとも聴講者に聞いてほしい単語、例えば一個前の段落で言えば”コア”という単語でしょうか。
目安としては、その文書で初めて出てきた概念とか言葉、言葉の定義、そのプレゼンのタイトルに入っていた単語など、大事だと思う単語を抜き出していきましょう。
必ずしも単語でないとダメなのかと言うと、そうではありませんが、やはり文章レベルの長いものになると、次にお伝えする加工での効果が薄くなってきます。
断捨離という言葉がありますが、なるべく削ぎ落として本質を捉えるようにしましょう。
文章中の単語のエンボス加工
ここで突然ですが、エンボス加工という技術をご存知でしょうか?
比較的厚みのある、コットン紙などの柔らかい紙に対して行う加工技術で、インクなどによる染色ではなく、立体感のみで白紙の上に文字や記号などを浮き上がらせる加工です。
プレゼンの中でも伝えたい言葉をはっきりとさせて伝えることは、このエンボス加工に近いかなと感じています。というのも、読み上げていくプレゼンの中で”音”という情報のみの中で浮き上がらせる今回の作業は、”紙”の中で浮き上がらせるエンボスと似てると思いませんか?
エンボス加工では紙を押し上げたり凹ましたりと、パターンは二つですが、プレゼンの中で言葉をはっきりとさせるには3つのパターンがあります。それは下記三つになります。
・単語 or 文の前後に”間”をおく
・単語 or 文を一段階大きな声で言う
・単語 or 文を一段階ゆっくりと言う
それぞれ出した順番にも少し意味があります。
まず単語の前後に”間”をおくことによって、
聴講者を引きつけます。
こんな感じに。大事なのは一瞬。聴講者が不意をつかれて「あれ?終わり?」と思ってしまうかどうかぐらい、そのくらいのイメージの間です。
そのあれ?という瞬間に聴講者は楽しく聞いているあなたのプレゼンの中でもさらにここ一番の集中力を発揮してくれるでしょう。
そこですかさず、大きな声で単語を言いましょう。
こんな感じに。耳を傾けてくれた聴講者に対して、そのプレゼンをしている空間の全体にあなたの声を響かすように心がけて発信しましょう。少々自分でうるさいかな?と感じてしまうくらいがちょうどいいのです。
そして声をおおきく、か つ ゆ っ く り と 話しましょう。
こんな感じにね。大きな声でゆっくりと話すことによって聴講者は一度しかないあなたのプレゼンの大事な箇所を、逃すことなく聞くことができます。さらにあなたは聴講者のために二度三度言う必要がないのです。きちんと間を作って、大きな声でゆっくりと話せば、必ず一回でギャラリーに伝わるでしょう。
今回は純粋に言葉だけで勝負する加工法でしたが、次の項目ではさらに色をつけて効果的に聴講者の記憶に残すような技術をお教えします。
それではまた次回お会いしましょう。
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