鏡を見ることの意味
情熱的なプレゼンをする準備が着々と整ってきているかと思います。さて、そんな情熱的なプレゼンも、いざ聴講者の前に立って見せる時、十分な動きがなくては、残念ながら半減以下の効果になってしまいますね。
もし自分の立ち居振る舞いに自信がないのならば、姿見を買ってみるのがいいかもしれません。全身が見える鏡を使うと、自分がどんな動きをしているか一目瞭然です。
顔・表情
実際にプレゼンしている時、例えば教室や講堂の端っこからは、プレゼンターの顔はほんの小さくしか見えません。ですが、意外とプレゼンターの表情というものは見えていないようで以外と見えてしまうのです。今度プレゼンを聞く機会がある際はぜひ観察してみてください。
特にプレゼンターとして気をつけたい場所は、目(目尻と眉間)と口角(口のはじ)です。
目尻の位置と眉間の狭さ、口角の位置で大体の表情は作れてしまうのです。しかもプレゼンだからこそ、先述した通り少し遠い場所から聴講者はみているからこそ、この大雑把な位置情報というものが大きく意味してくるのです。
大雑把に位置関係と感情をまとめると、以下の感じです。
・目尻が上がって眉間が普通、口角が上がる → イキイキ、ハキハキ、ポジティブ
・目尻が下がって眉間が普通、口角が上がる → 優しい、癒し、安心感
・目尻が上がって眉間が狭い、口角が下がる → 怒り、ネガティブ
・目尻が下がって眉間が狭い、口角が下がる → 悲しみ、寂しさ、ネガティブ
大体こんな感じでしょうか、口角が上がるとポジティブ、下がるとネガティブ、目尻が上がると感情の強度が強く、下がると弱くなる、と覚えておけばいいでしょう。
実際に鏡を見て、顔の筋肉を動かして見てみましょう。意外と表情って動かないと思います。この表情筋を鍛えて、表情からプレゼンに彩りを加えましょう。
胸郭・腕
身体の位置関係によっても身体の”表情”を作ることはできます。
腕が身体の前にある状態、例えば腕を組んでいる状態では、相手に対して警戒心を持っているような印象を与えます。怒りなど、そういった感情を伝えたいときはこの体勢は効果がありますが、あまり普段から癖になっている人は気をつけたほうがいいかもしれません。これまで述べた通り、ネガティブな感情はたまに使うことによって効果があるので、たびたび使うことは望ましくありません。
逆に言えば、胸郭を開いて、腕を横、もしくは後ろに位置するようにしておけば、堂々と見えますし、包容力のあるイメージが伝わるので、かなりポジティブに見えるでしょう。
体勢というのは普段の生活から染み付いているものですから、姿見で自分の全身を見たときに、「なんか暗そうに見えるな・・・」と見えてしまう方は要注意です。
背筋をピンと伸ばして、背骨の上にまっすぐに頭蓋骨が乗るように、そんな姿勢を取ることによって、自然とピンとした背筋のどうどうとした姿勢を手に入れることができます。
仕事をしている時から、気がついたら少し変えていってみましょう。こつこつと姿勢を直すことによって、日頃からプレゼンの準備ができるのです。
プレゼンのハウツー本を買うのと同じくらい、効果はあるかと思いますよ。
以上、大きく顔と胸、腕の位置をキーワードに鏡をみることの効果を説明しました。次回はそのベースとなる姿勢を、どう動かしていくのか、を述べていきましょう。
それではまた次回にお会いしましょう。