店長は3歳。お母さんが子供のためにつくるドーナツ屋「ウフフドーナチュ」の快進撃!
「子育てをする女性がそれぞれの能力を発揮して、意志をもって働く環境をつくりたい」彼女は出会った頃と変わらない志を抱き、金沢という地方を拠点に快進撃を続けている。
彼女との出会いは、4年前。彼女が起業した翌年の1年を壁打ち相手として伴走した。今年の春に久しぶりに相談したいことがあるんですが、電話できますか?とメッセージがきた。相談の内容は、「工房を拡張したい。移転しようかどうしようか悩んでいるんです。」悩んでいるんですと言いながら彼女の心はいつも決まっている。
彼女は、株式会社ウフフドーナチュの代表 志賀嘉子ちゃん(35)
今年の夏には物件をみつけ9月に工房を移転した。創業から4年半。彼女一人で始めた事業は、正社員、パートさんを含め今では、従業員13名に年商も初年度の約20倍、製造量も約10倍にまで成長した。
当初「リッチモンドドーナッツ」という名称でスタートしたドーナツ事業。彼女の起業きっかけは営業代行。ドーナツの卸先を開拓してほしいという依頼で営業したらそんなには対応できないからやめたいと言われ事業そのものを引き継いだ。
「ドーナツなんて揚げたこともないけどお客さんがいるからやるしかない!」というのが起業きっかけ。まさに気合と根性。その話をきいた当初は、「よく引き受けたな」というのが私の素直な感想だった。
伴走していたころは、思うように営業に出れないもどかしさ、子育てに時間を割けない罪悪感、小さなマーケットであちらに入れるなら取引できないと言われたり、様々な問題、課題に向き合っていて傍からみていても尋常じゃない熱量と行動量で爆走していた。
彼女いわく、今の成功の転機になったのは、昨年のリブランド。商品名を「リッチモンドドーナツ」から「ウフフドーナチュ」に替えた。コンセプトは同じで伝え方を変えたことが大きいと話していたけど、個人的には、彼女の娘への愛情をそのままストレートに打ち出したことが大きい気がする。
コンセプトは「ママがつくる子供が喜ぶドーナッツ」
創業当初土日、祝日の休みを確保しつつ時間に縛られない働き方を優先するため卸売り専門としてスーパーなどに納入していた。労働環境は、子育て女性にとってどうか? が基準となり、8時半から午後3時の間で希望の時間に働くスタイル。そのスタイルは今でも変わらない。13名のうち1名は、長野在住。リモート勤務で事務作業をひきうけているそうだ。
母親目線で作られたドーナツは、口コミで評判をよび、顧客からの要望を受けて工房の片隅で店頭販売も始めた。それが今や工房も移転したのだから急成長っぷりがものすごい。
能登産赤崎イチゴや中島菜など石川県のご当地の食材を使った限定品なども含め、約百五十種類もの味をそろえている。
働く従業員もほぼ全員が子育て中の母親。彼女自身も起業当初は妊婦さん、生まれたばかりの長女を連れて営業に歩いていたころが懐かしい。長女は、今ではお店の「店長」として「ウフフドーナチュ」の看板娘に成長している。
卸先は、大阪駅前直結の商業モール「ルクア大阪」や東京駅地下「紀ノ国屋アントレ」といった大都市圏の大手にまで広がり、昨年は香港やシンガポールにまで進出している。最近では、家庭画報などの全国区の雑誌に紹介され、個別のギフトの問い合わせ、大手企業、問屋からの引き合いも後を絶たない。
遠い九州からも金沢の店舗にドーナツを求めて足を運ぶ人がいるという。
昨年パティシエがはいったことも商品展開に勢いをつけた要因だと話す。ウェディングボードやアイシングのデコレーションドーナツは、顧客からのリクエストで可能性がどんどんひろがっている。
2年前に彼女の店舗視察にお供して、2日間ひたすら都内のドーナツ店を行脚したのも懐かしい思い出だ。
彼女は、「子育て中の女性が自立し自信をもって働ける環境を作る」というミッションを掲げ、自らも現場の最前線で新しい刺激を求め、次なる展開を妄想している。
子どもを育てながら働くというのは、本当に大変だ。私自身も2人の子供を育てながら仕事をしていた。ミッションを掲げ、頑張る彼女を心から応援している。一人でも多くの女性が自分のバリューに気づき、自らの能力を発揮して周囲への貢献を通して自己実現していってほしい。そんな母親の姿を子どもはみて育つと思う。
母親が元気で笑顔でいきいきしているのが一番の子育ての秘訣だ。
働く母親の愛情にあふれた
ウフフドーナチュをどうぞごひいきに!!
ウフフドーナチュ
ママがこどものために
愛情こめてつくったドーナツだから、ドーナチュ。
保存料は無添加。
水は霊峰白山の伏流水。
地元北陸の新鮮な食材もいっぱい使う。
手づくりだからちょっとカタチがヘンテコかもしれません。
そのかわり、たくさんのチューがこめられていまちゅ。
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