見出し画像

パリ~ニース2022 第7ステージ

第6ステージはこちらから

欧州ワールドツアー・ステージレースの開幕戦。「太陽へと向かうレース」パリ~ニース。今年はプリモシュ・ログリッチやアダム・イェーツ&サイモン・イェーツ、そしてファビオ・ヤコブセンやジャスパー・フィリプセンなど、各方面のトップライダーたちが集まる、ここ数年の中でもとくに豪華なラインナップとなっている。

第7ステージは毎年恒例クイーンステージ。3年前、ダニエル・マルティネスがミゲルアンヘル・ロペスを破って優勝したテュリーニ峠山頂フィニッシュ。

今大会の総合争いにおける最重要ステージである。


逃げは18名。

ライアン・マレン(ボーラ・ハンスグローエ)
ファビオ・フェリーネ(アスタナ・カザフスタンチーム)
ダヴィド・ゴデュ(グルパマFDJ)
オリビエ・ルガック(グルパマFDJ)
カンタン・パシェ(グルパマFDJ)
ジュリアン・ベルナール(トレック・セガフレード)
マッス・ピーダスン(トレック・セガフレード)
ミケル・モルコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
イバン・ガルシア(モビスター・チーム)
グレゴール・ミュールベルガー(モビスター・チーム)
アルベルト・トーレス(モビスター・チーム)
ケース・ボル(チームDSM)
ニコ・デンツ(チームDSM)
トーマス・デヘント(ロット・スーダル)
サイモン・カー(EFエデュケーション・イージーポスト)
ユリウス・ファンデンベルフ(EFエデュケーション・イージーポスト)
フランク・ボナムール(B&Bホテルス・KTM)
アレクシー・グジャール(B&Bホテルス・KTM)

残り20㎞を切ると逃げ集団空も次々と選手が零れ落ちていき、残り14.9㎞からこの日最後のテュリーニ峠の登りが始まると、先頭はパシェ、ベルナール、ミュールベルガー、デヘント、ボナムールの5名だけに。

そして残り10.5㎞でミュールベルガーがアタック。残り8.8㎞では残りすべての逃げが集団に吸収され、先頭はミュールベルガーだけに。

そして30秒遅れでこれを追いかけるメイン集団からも、総合3位ピエール・ラトゥールや総合7位セーアンクラーウ・アナスンなど、重要な選手たちが次々と遅れていく。


そして総合争いのゴングが鳴ったのは残り7.1㎞から。

まず動いたのは総合6位(1分11秒遅れ)アダム・イェーツ。少し遅れて総合首位プリモシュ・ログリッチと総合9位(1分45秒遅れ)ナイロ・キンタナがブリッジを試みて、これを総合4位(56秒遅れ)ダニエル・マルティネスがチェックをかける。

総合5位(59秒遅れ)アレクサンドル・ウラソフ、総合8位(1分35秒遅れ)セーアンクラーウ・アナスンなどはこれに反応できず、遅れていく。


残り6.4㎞。先頭のアダム・イェーツにログリッチ、キンタナ、マルティネスが追いつく。すぐさまカウンターでマルティネスもアタックするが、これはすぐにログリッチに引き戻される。

残り6㎞。今度はログリッチがアタック。マルティネスがすぐさま食らいつく。しかしキンタナとアダム・イェーツは引き離される。後続集団からは総合2位(39秒遅れ)サイモン・イェーツが単独でブリッジを仕掛け、キンタナとアダム・イェーツに追い付く。

残り5㎞。12%勾配区間。アダム・イェーツがキンタナとサイモン・イェーツから遅れる。

残り2.7㎞。先頭のログリッチとマルティネスに、キンタナとサイモン・イェーツが追いつく。先頭は4名に。


残り2.4㎞。ログリッチが加速。キンタナが抑え込む。

残り1.8㎞。サイモン・イェーツが加速。ログリッチは問題なく後輪を捉える。マルティネスも離れないが、ここでキンタナが遅れる。

のこり1.4㎞。キンタナが先頭3名に追い付く。直後、再びサイモン・イェーツが加速し、マルティネスがチェック。ログリッチも離れず、キンタナだけがまた落ちる。

のこり1㎞。キンタナがまた追い付く。この繰り返し。


フラム・ルージュを越えた直後に今度はマルティネスがアタックするが同じくログリッチもサイモン・イェーツも離れずキンタナだけが離れる展開が繰り返され、ペースダウンののちにのこり500m手前でまたキンタナが追いついてくる。

装甲しているうちに後続集団から飛び出してきた総合18位(3分08秒差)ジョアン・アルメイダが近づいてくるが、残り200mでついにログリッチが最後の仕掛けを開始する。

横一線。になったのは一瞬。すぐさまログリッチだけが単独で抜け出し、マルティネスもなんとか喰らいつこうとするが、結局、このメンバーの中で最強の加速力を持ち合わせているのはログリッチだった。

ユンボ・ヴィズマ、今大会3勝目。この日の登りも早々にワウト・ファンアールトが落ち、最後の登りをステフェン・クライスヴァイクとローハン・デニスだけで乗り切るなど、チーム全体としての調子の良さをしっかりと見せ続けた。

このまま今年のクラシックも、ツール・ド・フランスも、獲ってしまうことができるのか。

総合では以下の通り。

序盤のカオスな展開で大きくタイムを落としていたアルメイダが本日非常に良い走りを見せて総合TOP10に返り咲いたのは朗報。本人もそのようにコメントしていたようだ。エースで走る予定のジロ・デ・イタリアでは万全の状態で挑めるか。


ここまで、プリモシュ・ログリッチは万全の状態。但し、昨年も総合2位マクシミリアン・シャフマンに52秒差で最終日を迎えてまさかの・・・という展開になっており、明日は雨予報も出ているということで、果たして、どんなドラマが待ち受けているのか。

いいなと思ったら応援しよう!