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絵を描くことの話

昔、アトリエみたいなところに通ってて
よく絵を描いてたんです。

水彩も工作も油絵も、すごーく色んなのを経験して、絵を描くことが好きでした。

そこのアトリエは何もかも自由に描かせてくれるところで、適当に貼った紙から想像して絵を描いたり、色んな材料で架空の生き物を作ったり、ボンドで身体中ベタベタにしても怒られなかったし(ちっちゃい頃って必ずやってみたくないですか?笑)クレヨンとかも綺麗に整ったやつじゃなくて、銀色のカンカンに色んなクレヨンがたくさん入っててそこから選んで、ちょっと色が混ざっちゃうのも、もうなんか宝探しみたいで。

そこの先生は絶対上手だねって褒めなかった。
それがすごく好きでした
だって絵に上手いとか下手とかないから。
個性をたくさん褒めてくれた。色使いを褒めてくれた。筆遣いを誉めてくれた。

それが嬉しかった。自分の描いた絵に自信があった。私だけのものだって思ってた。

油絵を始めてからはよく美術館にも行きました。
ラッセンが好きで、マネしてイルカの絵を描いてみたり、どうやったらあの水の美しさと躍動感と幻想的なきらめきが表現できるのだろうと試行錯誤しましたが、まあ行きつけはしなかったけどずーっとみてました。

でもやっぱり学校とかだと、どうしても上手下手で判断されがちなことが多いから、徐々に周りにすごく素敵で上手な絵を描く人が増えていって人に見せたらなんで言われるかなとか、下手なくせにとか思われるのかなとか、描くことのハードルが上がって徐々に描かなくなったんです。

そしてある時、自分の頭の中にある想像が、自分の技術で絵にできなくなったんですよね。

インスピレーションは沸くのに思い通りに書けなくてどうせ下手になるからやらない。

でも大学で美術ゼミに入って、西洋美術史とかを学んで、大学で美術を教えてくれる教授が、上手って褒めるのは絶対にいけないと一番初めに教えてくれた時、あの頃をすごく思い出しました。

電撃の走った嬉しさでした。

そっからまた、徐々に自分の好きな絵を描き始めます。楽しかったなあ。

ふんわりした、溶けて無くなってしまいそうな繊細な絵。そんなのが好きです。

ひまわり畑で白いワンピースに麦わら帽子の少女の後ろ姿。とかが描きたいんです。

刹那を残したい。描きたい。

だから、みんなの似顔絵とかを描くのも好き。
今自分から見えてる大好きな光景を残しておきたい。ただこれに関しては時間がないとできないからなかなか全部はできないんだけどね。

完璧に思い通りに描けなくてもいい
私が表現したいものにまた自信が持てるようになった

ぐちゃぐちゃのパレットが好きです。
そこから私だけの色をつくる。見つける。
宝箱を探した子どもの頃のように。

絵も、芝居も、一緒だなって思ったよ。

影響を受けて自在に変化する
ぐちゃぐちゃの方がおもしろい
溶けて混ざり合うことで、想像し得ない良さが新しく生まれる。
そこで出会った運命がその時にしか出せない色なんだと思う。

あー、美術館と水族館に行きたくなった。
のんびり創作意欲を沸かしたいね😌

なんか若干、ポエミーな気がしてちょっと恥ずかしい気もしなくもないけど
そーゆーのも、私は好きだよ!!!笑

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