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【⚽️日本サッカーを愛そう】【ジュビロ磐田】藤原健介が「光」になる日。

僕がクラブユースのことをnoteに書き始めてからの歴史は、藤原健介選手との歴史と言っても過言ではない。

2019年の年頭。静岡の2種サッカーはどん底にいた。何はともあれ下の表を見て欲しい。

2008年に藤枝東が流経大柏と決勝戦を戦って以降、県勢は選手権で全く勝てなくなった。特に2010年代はひどく、2015-16年大会から4年連続で1回戦敗退。散々たる結果だ。

かつて、
静岡を制することは全国制覇より難しいと言われていたことを考えるとあまりにも寂しい。初戦でなす術もなく敗れていく様に我々は阿鼻叫喚し、静岡サッカーは虫の息の中にいた。


そんな時だった。この記事に出会ったのは。


1月に浜松開誠館が1回戦負けするという悲痛を見届けてからわずか3か月。

ついこの間まで中学3年生だった15歳が全国常連の市立船橋相手にスタメン出場。そして強豪撃破のピッチ上に、彼はいた。

その名は藤原健介。しかも磐田出身だ。

これだけで終わらない。
次々節もフル出場すると自らのゴールで流経大柏とのドローゲームを演じる。流経大柏はつい先日の選手権で全国準優勝したチームだった。


世の中の人たちは「高校サッカー」しか知らない
それは比較的サッカー指数の高い静岡においても同じだ。それ故に、僕の周りには選手権の不甲斐なさ=静岡サッカーの後退と捉え、嘆き、怒る人が多かった。
「静岡サッカーは終わった」そんな声が止まない。


彼ら彼女らに伝えねばと思った。

高校サッカーに不満を持つならユースを見てくれ。強い市船や山田や流経相手に互角にやり合っている15歳が静岡にはいるぞ、と。

こうして僕は”週刊ユース分析”と題してユースのネタをコツコツとnoteにしたためるようになる。

それは高円宮杯プレミアリーグの普及を大義名分としたやや幅の広いまとめブログではあったのだが一方で、
そう、もっとシンプルに言うと、藤原健介と言うファインダーを通して「静岡高校年代のサッカーは全然終わってないぞ!!」
そんなメッセージを送っていたとも言える。


「ユースの強化はチームの光」。
言い換えれば、「そこ(ユース)にあるロマンは静岡サッカーの光」。

嘆く暇があったらユースのサッカーを見て欲しい。
そんな原動力が、僕の筆を走らせた。



■現在地

ふと思うことがある。

藤原健介選手は今、何を思っているだろう。高校1年でレギュラーになり、世代別代表の常連だった。
当然のようにトップ昇格して迎えた2022年シーズン。リーグ戦出場は最終節のおよそ10分だけ。恐らくサッカー人生で最も試合をしていない一年だったのではないだろうか。

しかし、
高卒ルーキーが入団一年目で試合に出続けるケースは少ない。かつて城彰二が開幕から4試合連続ゴールするというとんでもない記録を作ったが、あの時と今では周囲のレベルが全く違う。

特に藤原健介にとっては、立ちはだかる壁が厚い。

代表レジェンドの遠藤保仁と、ジュビロレジェンドの山本康裕。加えて上原力也と鹿沼直生、針谷岳晃、ドゥドゥという働き盛りもいる。

普通に考えればそこに割って入るのは至難の業だ。普通に考えれば。


ここで改めて先ほどの記事を見返してみる。

FKも「蹴らせて下さいとずっと言っていた」とアピールして、終盤のFKではキッカーを任されるなど、自らの武器を惜しみなく披露した。

時に、
根拠のない自信は自らを前に進めることがある。これはスポーツ選手に限らず多くの人にも同じことが言える。


自転車に初めて乗った時を思い出して欲しい。

先を案じ、リスクを恐れれば恐れるほど、自転車はゆらゆらと揺れてなかなか乗りこなすことが出来ない。
しかし不思議なことに、根拠のない自信を持ってエイっ!と思いっきりペダルを漕いでみると、スピードが出て自転車は逆に安定する。

自転車を乗りこなすコツは他でもない。
根拠のない自信を持って一歩目を思いっきり漕ぐこと。これしかない。
大人になると忘れてしまうけど、これは物事を成功裏に運ぶための真理だと思う。

中学を卒業したばかりの藤原健介には、純粋にこれがあったと想像する。


”根拠がない”とはやや失礼かもしれないが、2回起きてしまうほど緊張しているにもかかわらず試合に出たらFKを蹴らして欲しいと志願する。
これが、好奇心にフルコーティングされた根拠のない自信でなければ一体なんだというのか。

そしてこれは得てして、若手の特権だったりする。

入社20年目のベテランが「オラ ワクワクすっぞ!」などと言って無謀なプロジェクトに突っ込んでいったら不安になるが、
希望に満ちた新入社員がそんなキャラだったら応援したくなる。

そしてそういうやつは、成長曲線の上がりが早い


ワクワクしているか?



■代表への拘り

ジュビロ磐田が再び黄金期を取り戻すためには一人でも多くが代表へ、その手段として世界があるなら海外に行くべきだと前回のnoteで述べた。

それは伊藤洋輝が示してくれたし、古川陽介にも期待してやまない。
しかし本命はこの男に違いない。

世代別代表の常連であり、いつだってその中盤に君臨していた男だ。


これが藤原健介の代表歴。

■代表歴
 ・22年:U-19日本代表候補
 ・21年:U-18日本代表候補
 ・20年:U-17日本代表
  └日ASEAN 青少年交流大会(2月)
 ・19年:U-16日本代表
  └チュニジア遠征(12月)
ゲキサカさんより引用

U-16を皮切りに毎年選出。まさしく世代を代表する顔だった。

しかし、
2022年11月に行われたU-19のスペイン遠征に彼の名前は無かった
しかも8月に召集された候補合宿ではレギュラーメンバーの中盤に位置していたにもかかわらず、だ。

理由は他でもない。クラブチームでのパフォーマンスが芳しくなかったからだろう。

悔しいが、試合に絡めないとはそういうことらしい。


静岡新聞の記事で「世代別日本代表への定着に意欲を示し」とある。僕自身、真っ先にこの一文が登場していることに心から安堵した。
外野が何を言おうが本人が猛烈に意識している。

藤原健介は、代表に拘るべきだ。


全ての磐田サポもそう思っている。
彼にはサンコウチョウと同じくらい、ヤタガラスが良く似合う。



■個性

そのキャラクターとプレースタイルで抜群の知名度を誇る同期の古川選手。
海外や代表を目指すなら高い平均点より飛び抜けた個性の方が活きると述べた。

そんな仲良し同期を、磐田のプリンスはどう見たか。


僕が藤原選手に個性を求めるなら、それはもうフリーキックしかない。いや正確には”しかない”というのは言い過ぎだが、フリーキックはそれぐらいわかり易い個性だったりする。

そして、
磐田のフリーキッカーと言えば名波浩に中村俊輔、遠藤保仁がいる。藤原健介が代表定着するために越さなくてはいけない壁。それが最高のお手本になる。

何度も言っているけど、ベテランから学ぶなどと言う幻想は無い。ベテランからそのポジションを奪おうとする過程で、その経験が初めて学びに昇華する。

藤原健介から聞いてみたい。
それは根拠のない自信でもいい。

「フリーキックを蹴らせて欲しい」


磐田がセットプレーを得た瞬間にスタジアムがザワザワするあの感じ。その時ヤマハスタジアムの全ての視線が藤原健介に集まっていることを期待してやまない。

勝負の年になる。



本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!



★最後に

今回のnote。素敵なお写真を海の家( @uminoie_blue )さんから提供いただきました!!
健介くんの超カッコいい写真をどうしても使用したく無理を言ってお願いしたところ快諾いただきました。

250Mを超える写真(健介祭り)のなかから厳選して使用させていただきましたが、泣く泣く採用されなかった表紙候補もこちらに掲載させていただきます!!


カッケー🤩


皆さんはどちらが好みでしょーか⁉︎




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