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【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】磐田はなぜ不良債権が多いのか。

不良債権、と言いましたが今回は財務の話ではなく在庫の話をちょっとしてみようかな、と。

高い金額で仕入れたにもかかわらず期待した利益が得られなかったもの。得てしてスポーツビジネスの場合は、(選手=商品ですから)助っ人選手なんかを指すと思います。

ジュビロって高額で獲得した選手をうまく使い切れていないイメージがもの凄く強くって、リーグでも1,2を争う下手さじゃないかと。

ではどうしてそんなに下手くそなのか。



■侍ジャパンとの違い

タイムリーなんで引用します。
野球日本代表、すなわち侍ジャパンって野球の上手い人から順に選んでいった集団か、と言われたらそれは違うと思っています。

もちろんレベルが高いのは間違いありません。でも選ばれていない選手の中でもっと上手い選手ってまだまだいると思うんです。

ではなぜ選ばれなかったか。

それは、WBCという大会で勝つための選手であるか否か。それに依存しています。

WBCにはいくつか特異なルールがありました。例えば投手は打者3人に対して必ず投げ切らなくてはいけない、というもの。

このルールによって投手はコントロールが安定していて三振が取れる選手が良い、と選出条件が決まったわけです。
多少成績が劣っていても大きく乱れない選手が重用される。そんな感じです。

つまり、
選ばれる選手ってのはチームの目指すやり方だったり、戦う相手や大会によって全然変わるわけです。

サッカーにおいても代表選考のたびに「○○の方が点を取っているのにおかしい!」という意見が良く出ますがそれは全く以ってナンセンスな視点かな、と個人的には思います。
成績だけでは計れない指標が、選ぶ側にはあるからです。


で、ジュビロ磐田。
これまでの磐田って圧倒的にこの”指標”の部分が欠落してる。
フワフワしてるんです。全然一枚岩じゃない。

もちろん強化部があって、現場と連携しています。でも選手獲得とレバレッジの上手いチームってもっと真剣、かつリアリティがあると思うんですよねこの部分に。

要はもっともっと明確でガチなんです。チームの指標が。



■明確な指標

コレが無いとどうなるか。

その答えを僕たちは良く知っています。監督がコロコロ変わるんです。
それはスポンサーの圧力が原因なのか、あるいは昇降格というルールがそうさせているのか。

詳しいことは良くわかりませんけど、いずれにせよ指標と指揮官が変わることによって連れてこられた選手ってのは大きく影響を受けてしまうんですよね。


昨シーズンのドゥドゥがいい例です。
大金はたいて連れてきたにもかかわらずほとんど試合に絡まずにシーズンを終えました。恐らく、いや間違いなく獲得の際に伊藤監督の思想や希望って無かったんじゃないでしょうか。

いつかのルヴァンで途中交代させられた時に、珍しくドゥドゥがブチ切れてましたよね。あれって誰が悪いかとかではなく、明確な指標ないまま集められた選手と監督の、しごく真っ当なズレだと思うんです。

サッカーが上手いとか下手とか以前に、
そういう買い方をしていることが不幸の始まりなんです。



■屈辱的なケンユー

コメントの気持ち悪さと、一部マリサポさんの「見返してやれ!」とかいう軸のズレた発言にはハッキリと憤りを感じるものの、

望まざる投資の対象となってしまったケンユーは相当な屈辱を感じているのではないだろうか、というのが僕の個人的な見立てです。

だってですよ。
選手が補強できない、ラッソも出場できない、唯一いるのが高校生。そんな中、他所から声が掛かって「行って良し!」という判断が下されたんですよ。

これって相当な屈辱ですよ。
ケンユーなんて恥をかいてしまえ!と思っている人いると思うんですけどね(私も深層心理ではそのぐらい憤ってますよ)、でもですね既に現時点で相当の屈辱を味わってますよ。彼は。


昇格したときにルキアンの代わりに誰かが連れてきて、その誰かは恐らくもういなくなっていて、そしたらボスが変わって、お前が必要だとも言ってもらえなかった。
そして更に、声を掛けた側も「レンタルで」と一線を引き、諸手を挙げて歓迎したわけではないんですよね。期待した結果が出なければ入れてあげないからね、と。


彼を擁護する気はさらさらないですけどね、
事実としてこれってジュビロ磐田が明確なビジョンを持っていなかった弊害なんだと思うのです。



■期待したい。そろそろ。

横内さんら現場がケンユーを引き留めなかったという事実に、個人的にはポジティブで、”次こそは”という期待をしてしまいます。

自ら選んでおいて、(村神様のように)信じなかったらそりゃダメですけどね、横内さんや今のチームスタッフってそもそも彼を選考してないんですよね。

そんな時に他所から声が掛かった。結果も出てない。決めるべき人が決めればチームってのは明らかにノリますが、その逆もあるわけです。それがもう1年以上続いている。

恐らく現場には現場の理念があって、それとマッチしていない。
具体的にどんな理念があって、ケンユーの何が嵌まっていなかったのかは憶測の域を出ませんが、態度なんかも含めて現状に限界を感じていたのかもしれません。


ここで大事なのは、
誰が悪いとかではなくこんな苦しい時期にもかかわらず、現場ははっきりと移籍を容認したという事実。
それは、今の現場(少なくとも横内さんの中)にはそう判断できる指標があるのだろうと、そう感じさせる十分な出来事だったのです。



■リスクヘッジ

個人的には移籍自体は全く以って肯定的なんですけど、

ユニなどのグッズを取り巻くサポの心情に対するリスクヘッジは全くできていないのが気になりますね。
ルール上問題ないとはいえ、彼の去りっぷりを見るとクレーム案件ですよ。普通に。
前例を作ってしまう事のヤバさはよく分かるので一線は引かなくてはならないですけど…何かしたいですよね。ここは課題かな、と。


あとは、
チームのポリシーが今の時点では見えていないこともあると思います。

「何でこんな大変な時期にCF出したんだよ!説明しろ!!」って声がありますが、さすがに説明は出来ないと思います。

でも、多くのサポが理解できないのは事実です。


要は、現時点でジュビロ磐田と横内さんの掲げる指標が分かりにくいんですよね。まだまだ手探りだし、制約もある中なので無理もないとは思うんですけど。

サッカーってシンプルに語れないほどたくさんの戦術や理念がありますから、難しいこととは思うんですけど、もう少し見えてくるようになれば、
つまりそれは短絡的にブレるようなことが無ければ、選手の移籍に対する不満も無くなるし、

そもそも、

ギャンブルのような選手の獲得と、
不良債権と化す不幸な選手が無くなるのではないかと思っています。


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