【⚽️日本サッカーを愛そう】どうしたら私はWEリーグを観るようになるのだろうか。
今回のは少々エッジが効いているかもしれません。
しかしながらこれは今現在の偽らざるわたくしの本音。
先日の女子ワールドカップは面白かった。しかし、おそらく、多分、きっと、それだけの理由で私はWEリーグを見ない。
■”サッカー”やってるだけでいいんですか?
思えば女子サッカーがDAZNやyogiboの協賛を得てプロリーグを発足させたとき、僕の中にこの新しいリーグへの興味は湧くだろうかと実証実験をしてみたことがある。
結果は、観なかった。
つまらなかったというよりは、限られた時間をWEリーグのために割こうとは思わなかったと表現した方が良いかもしれない。
その素直な気持ちをこんなnoteに書いたりして、自分なりにあれやこれや考察してみたのだけれど・・・
おそらく面白かった今回のワールドカップを経ても結果は同じではなかろうかと思う。
つまり、
「ワールドカップを見て楽しかった人はぜひWEリーグを見てください!」なんて幻想にすぎない。
いや何名かはこれをきっかけに虜になる人はいると思うけど、それはリーグと女子サッカー界が求めるレベルをはるかに下回る。現にワールドカップで優勝したときですらそうだった。
ここで批判を恐れず本質をズバリ突いてしまうと、現状のWEリーグは男子サッカーの下位互換でしかない。
女子サッカーが嫌いなのではない。多くの人がただ単に優先順位を付けて、どうせ見るなら男子サッカーを見ているだけのこと。
そのことに女子サッカー界の首脳陣は気付いていない。正確には気付いているけど行動していないのかもしれない。
下位互換などと言ってしまうと、スポーツにおいて埋まることのない男女の差を批判しているように聞こえるかもしれないが、世の中にはバレーボールやフィギアスケートなど男子より女子の方がプライオリティが高く、大会でトリを努める競技もある。
つまりこれは男女差の話ではなく、
男子サッカーの後発であるにもかかわらず、単に男子サッカーの後ろを付いて行っているだけのそのスタンスを批判しているのだ。
「女子サッカーのためにワールドカップを中継して欲しい」と懇願したクラファン会見には正直辟易とした。
悲痛な叫び自体はその通りだし中継してあげて欲しいとも思ったが、そもそもこの会見開くまでに日本の女子サッカー界は何もやってないじゃん!と。
ゲームチェンジャーになりたんでしょ?
だったら後発の強みを活かしに活かさなきゃ。
何か、これまで女子サッカーに見向きもしなかった人たちが気になるような出来事はありましたか?
伝統あるプロ野球が新庄監督で世間の注目を浴びた時、WEリーグは何か話題になりましたか?
本当に本当に、”サッカー”やってるだけでいいんですか?
■色々あるけども、
WEリーグに光を当てるためのキーワードとして「女性ならではの良さ」があるだろう、と多くの人が理解していると思います。
それは何だろうと考えた時に僕は、
「”可愛い”を批判・否定せずにどんどん押し出すべき」とか
「ドイツでなでしこは運動量とパスワークで魅了したんだからリーグはそれを徹底追及すべき」とか
「女子サッカーの欠点はGKの凡ミスによる呆気なさにあるからGK育成を国をあげてやるべき」とか
いろんな意見を述べてきましたが・・・
もうね。細かい話は抜きです。
楽しくやりゃいいじゃん。
初心に戻ってこれかなと。
匙を投げたわけではありません。
細かい施策など、所詮ご飯のおかずみたいなもんで結局は米自体が旨くなければ誰も食べたがらないわけで。
まずはWEリーグがすっごい美味そうに米食えばいい。そうすりゃ他の人が・・・
・・・なんかしっくりこねぇな。上手いこと言えねぇな。と思ってたらこの方がズバリ本質を突いてくださいました。
人はですね。理屈抜きに「なんか楽しそうだな」ってところに自然と集まってくるんです。
ワールドカップの中継を懇願したお通夜みたいな会見を観て「女子サッカー見てみようかな」なんて思う人はいないんですよ。
そんなことより、
女子サッカーがあの手この手で(時には常識なんてカチ割って)楽しそうにやってて、なんかこの人たちいい感じだなってのが浸透してて、そんなとき「今度ワールドカップで世界と戦うよ!」なんてことになれば懇願などせずとも絶対に中継してくれるはずなんです。
そんでもってそれこそが、
変なしがらみが生まれつつある男子サッカーとの違いであり、後発者としての特権なんですよね。
WEリーグは堅い。堅すぎる。もっと自由にできるはず。自由にやって前向きに失敗しなきゃ。
今しか出来ないこのスタンスを大事にするべきなんです!!
■ボニータと丸山桂里奈
静岡にはSSUボニータというなでしこリーグ(WEリーグの下リーグ)を戦う女子チームがあるんですけど、彼女たちの活動がTwitterのTLを通じて流れてくるわけです。
これ見てていつも思うんですけどね。
投稿がいっつも楽しそうなんですよ。スタッフさんの写真選びのセンスがいいのか、クラブとしての方針が明確で選手たちに浸透しているのか。いやいや純粋に楽しんでるんだろうな。
とにかくですね。なんか楽しそうなんですよ。
地元を中心にすでにハマってる方もたくさんいますけど、
「あっちの水は甘いぞ」のホタルじゃないですけどなんか吸い寄せられるような魅力があるんですよね。
そんでもってこれって大きくなりすぎたジュビロ磐田には絶対に出せない雰囲気、すなわち強みなんです。
繰り返しになりますが、人って理屈抜きに「なんか楽しそうだな」ってところに自然と集まってくるんです。
そんでもってこれってゆかサル社長さんが言ってる「いいじゃん、サッカー楽しめば」のメッセージそのもので、
細かいこと抜きにして、追うのではなく楽しんでりゃ勝手に追われる立場になるよってことだと思うんです。
じゃぁ内輪受けでわちゃわちゃやってりゃ良いのか?って話になるんですけどね。いや、そこには確信犯的な施策がセットであるべきなんです。
ここがリーグに関わる大人たちの腕の見せ所。
そう考えた時に個人的にポジティブに映ったのがですね、ワールドカップのスウェーデン戦で丸山桂里奈さんが解説をしたことかなと思っています。
何を言い出すのかハラハラした人も多かったと思うし、大事な試合に解説させるなって批判もあったりしたんですけど、
僕個人的には女子サッカー関係者の中に現状打開を本気で考えている人がいるんだな、と妙に嬉しくなりました。
要はですね。ゲームチェンジのためには常識的な既定路線の拡張なんて意味をなさないんですよ。
新庄監督が一時期スポーツ界の話題をかっさらった時の様に、WEリーグがワールドカップをきっかけに何かを変えようとするならば彼女ぐらい奇抜な感覚をフィーチャーするのってかなりアリだと思うんです。
結果負けてしまって登場機会は一度きりになったんですけど、
あのハラハラする感じ。あれこそが今のWEリーグに必要な要素であって、産後間もない彼女をNHKに引っ張ってきたどなたかのセンスに(個人的には)かなり嬉しくなったわけです。
■最後に
女子ワールドカップはやっぱり面白かった。
その一方で女子サッカーにかかわる人たちの中に、ワールドカップ⇒WEリーグなんて幻想だと、はっきり言う方がいてとても良かった。
なんやかんや楽しくやってりゃいいんじゃね?ってのも本当にその通りだし、丸山桂里奈という起爆剤が正解なのかどうかはさておき、少しでも既定路線から脱線させようと躍起になった姿も垣間見えて良かった。
どんな人間にも与えらえた時間は限られています。
そしてその制限の中でどうやって優先順位を上げてもらうかと考えた時に、「楽しい」は正義だし女子サッカーが最も得意とする部分ではないかと思うんです。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
明るく。楽しく。
民衆を請うのではなく、民衆から追われる立場に。WEリーグに幸あれ!!