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【週刊ユース分析】とあるジュビロ磐田ユースOB達への賛美。

かつてこんな記事を書きました。

春を迎えてそれぞれ次のステージへ旅立っていく卒業生たち。

ジュビロ磐田ユースにおいて、
ありそうでなかった進学大学別の一覧を作ったりして(それは驚くことに今年で3年目を迎えました!)その活躍を引き続き注目しよう!と綴ったわけですが、その中にこんなワードがありました。

「不遇の世代」



■不遇の世代とは

これは2021年時点のユースOBの進路を一覧化したもの。
その一番下にこの世代の昇格選手を記載しています。

今や日本代表の伊藤洋輝選手。レンタル修行中の三木、清田両選手。それから未来の日本代表を狙う鈴木海音選手。

そんな中、2018年度の卒業生の中からは昇格する選手が一人も出ませんでした。

ちなみに、
ジュビロ磐田U-18は2017年に(後に選手権で全国制覇する)前橋育英を撃破してプレミア昇格を決めています。
このチームには2年生ながら2018年卒の選手たちもたくさん主力として出場していました。
つまり、実力もタレントもしっかりといたにも関わらず、この世代から昇格は無かったんですよね。

これについて僕は「不遇の世代」と名付けてしまいました。
理由は他でもありません。2018年度の3年生が卒業する時、チームは2度目の降格争いの真っただ中。しかも名波さんが辞めるとか辞めないとかで、チームビルディングどころではなかったからです。

慌てて獲得出来た選手も森谷、中山の2選手のみ。

つまりまともに新シーズンの構想が練られて無かったのではないか、と。
それゆえに昇格する選手はいなかった。僕はそう見ています。



■そして再び

4年間の決意は並大抵ではなかったでしょう。

必ず磐田に戻ってプロに。各種スポーツ記事で目にする2018年卒の選手たちの活躍は気迫に満ち溢れていました。


全員の昇格は難しいにせよ、必ず何人かの選手はジュビロ磐田の一員になるに違いない。そう信じていたところにアレが起きました。

補強禁止事件です。

内容そのものよりも、なぜ今年なのか。そんな想いがまず先に脳裏を駆け巡りました。
この真実が明かされたのが2022年10月の事。ユースOBには事前に伝えられていたのだろうか。

青天の霹靂であれば無念の一言。
4年間の想いが、まさかの事態により消滅した瞬間でした。

あまりにも残酷。



■強さは本物

逆境は人を強くする。

これは間違いのない真実。
「不遇の世代」と名付けられた2018年卒業組は、史上最高の4人ものJリーガーと2人のJFL戦士を輩出。

その実力が決して不足しているわけではないことを証明してみせました。



特にJ2に散りばめられた4人の選手たちは磐田、それから清水、藤枝のライバルとなるわけで・・その活躍に大きく期待すると共に、不気味な存在に(褒め言葉)。

彼らの怖さと、その反骨心を最もよく知っているジュビロ磐田だけに、楽しみでもあり脅威でもあるわけです。



■それは神の試練か

神はそれを乗り越えられる人にしか試練を与えないと、どこかで誰かが言っていました。
本当かどうかはわかりません。

しかし、
試練を乗り越えた人にしか見えない素晴らしい景色があることは確かだと思う。


「遇」という字には「出くわす」という意味があります。ならば不遇とは出くわすことがなかったという事になります。
しかし本当にそうだろうか。

2018年度卒の磐田ユースOBたちは、既にジュビロ磐田と出会っているではないか。そこで素晴らしい経験と昇格という置き土産を残し、再び自らを鍛えるための旅に出た。
今はただ、その旅の途中なだけに違いない。

私たちジュビロ磐田サポーターは、
ユースをプレミア昇格に押し上げ、そしてチーム事情から2度にわってチャンスを与えられなかったこの世代を決して忘れてはいけません



ちなみに、
「遇」という字によく似た「偶」という字があります。これには、二つに割れる(偶数)といった意味があります。
例えば「不遇」を「不偶」と置き換えるならば、それは決して2で割りきれない、たった一つの、といった意味になります。

「不遇の世代」とは「不偶の世代」つまり、
度重なる試練を乗り越えることによって超強力な個性を持った唯一無二の世代。
そう言えるのではないだろうか。



いつの日かサックスブルーのユニフォームに袖を通す日を心から待っています。自らの研鑽を止めず、今あるチームのために全力を尽くし、必ずや素晴らしい景色を見て欲しい。

そしてあわよくば、
その素晴らしい景色が、我々サポーターと同じ景色であるならばこんなに嬉しいことはありません。





本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

心から、賛美を。




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