【⚽️日本サッカーを愛そう】BリーグもJリーグも現地で観る僕が思うこと。
先日、
こんなニュースがツイッターのタイムラインを流れていった。
むむむ。
どうやら18,19歳の現地観戦体験はBリーグの方がJリーグより多いらしい。
何とまた細かい範囲で!?
と突っ込みたくなる状況に耐えつつも実はこれ、2つの観点で衝撃を受けたと言わざるを得ない。
一つはそう、
Bリーグがここ日本では完全に後発のエンタメであるということ。B側からすれば(思いのほか早く)Jリーグのしっぽが見えた!と言える状況まで来たというわけだ。
そしてもう一つは、
いわゆる「箱」の大きさが全く違うこと。
Bリーグの観戦者数は多くて数千人。つまり分母が圧倒的に少ないにもかかわらず、若年層でJリーグはBリーグに抜かされてしまった。
これはJリーグから見たら脅威以外の何ものでもない。20代でもその差は肉薄しているという・・・。
(ちなみにチケット代はあまり変わらない)
なぜこのようなことが起きているのか?
今回はJリーグもBリーグも現地観戦する筆者が、実際に肌で感じたそれぞれのリーグの優劣について自分なりに整理してみたいと思う。
そして、
他リーグと比較をすることでヤマハスタジアム集客に関する何らかのヒントが見つかるかも、そんな期待もしながら。
いつもと違った切り口。
少しだけお付き合いいただければ幸い。
■ちなみに
タイトル画の写真はいずれも自分のスマホから引っ張り出したもの。
それだけでもそれぞれの現地の雰囲気が伝わったりするのではないだろうか。
Jリーグはジュビロ磐田の聖地・ヤマハスタジアム!!
Bリーグは横浜ビーコルセアーズの本拠地・横浜国際プール!!
プールでバスケ?と思う方がいるかもしれないが、実は競泳会場のプールに蓋をしてバスケットコートを作っている。こうして秋冬の間は立派な専用アリーナを作っているのだ。
どちらも「専用」だけあって臨場感は素晴らしい!
ではそれ以外の観点で両リーグの違いを整理してみよう。
■JリーグがBリーグより劣っていること
①得点シーン
賛否両論あるかもしれないけど実はこれが違いとして結構デカい。
サッカーとは度重なるチャン”逸”シーンに耐えに耐え、ついに生まれたゴールによってそのマグマを発散させるというドM修行僧スタイルをとっている。
全ての不摂生を切り捨て、ただ一心に転がるボールを見つめる様は真っ赤な炎を見つめる護摩行よりもさらにシュールだ。
そして何より、90分間その修行に耐えたのち、結局ただの一度も歓喜の瞬間が訪れないパターンがあるから恐ろしい。
天空を見つめたまま帰宅する様はまさに”悟りに近づいた瞬間”としか表現のしようがない。
それに対してバスケ観戦は少し違う。
何度も訪れるゴールシーンは少なくとも「応援しているチームの歓喜が必ず見られる」という最も重要な点を保証してくれる。
つまりバスケ観戦とは、多少の失点なんぞ気軽に受け流しつつ、自分たちの得点シーンにのみフォーカスを当ててワイワイやるパリピスタイルなのだ。
特にBリーグになってからエンタメ要素を意識するようになって派手な得点シーンが増えた。
外国人助っ人によるダンクシュートだけではない。スラムダンク読者にはお判りいただけるだろうが、”ここぞ”で決まる(三井寿のような)3ポイントはかなり気持ちいい。
もう完全に「ウウェェェェーーーーイ!!!」なのである。
②濡れないこと
バスケとは屋内スポーツである。つまり試合会場にはもれなく屋根がある。
文字にすると当たり前だけど、この当たり前の事実が実際にチケットを買ってからのストレスに大きく関わってくる。
そう。Bリーグとは、雨が降ろうが嵐が来ようが濡れないのである!!!
おやおや? Jリーグ観戦を主とする人たちのざわつきが聞こえるぞ。
あえてもう一度言おう。
Bリーグとは当日雨が降ろうが嵐が来ようが濡れないのである!!!
それだけではない。
灼熱の夏日も、手が凍えてしまう真冬も、程よく調整された空調によって着ていく服を気にしなくていい。
つまり日焼け対策と寒さ対策のためあれこれ思案して、えぇい全部持っていけ!と結局軽いキャンプぐらいの荷物になってしまうあの現象が無いのだ!
■JリーグがBリーグより優っていること
さてここまではBリーグの優位性を謳ってきたわけですけど・・・思いのほか衝撃が大きかったです笑。
しかし!
安心してください。Jリーグ側にもしっかりとした良さはあるのです。ひとつづつ見ていきましょう。
①リーグの歴史
やはり先行者利益というのは計り知れないです。
僕は常々、
エンタメとしてのスポーツ観戦はその背景込みで見るともっと面白くなる!と述べてきましたが、この厚みを作る要素こそ歴史に他なりません。
親が好きだったから子供もそのチームが好きになる。親が好きだった選手が今は監督やコーチをしている。
クラブ経営の危機を乗り越えて今の地域の支えがある。世界的に有名なあの選手はもともとこのクラブにいた。
などなど。
つまり独自の歴史を積み上げてきたJリーグって、
まだまだNBAの真似っこ感の強いBリーグと比べて、エンタメとしての味にもの凄いコクがあるんですよ。
そりゃヨーロッパとかにはまだまだ適いませんけどね、それでも30年という時間は偉大なのです!!
Bリーグにも良い選手がたくさんいますけど、「良い選手」以外の要素がまだまだ少ない。
選手やチームをまた見たい!と思わせるのって意外とピッチの外の話が大事なんだな、と改めて。
②ジャイアントキリング
バスケというのはスポーツの中でも番狂わせの起きにくいスポーツと言われています。
そうですね🤔
僕の感覚でいうと、実力差が6:4よりあと少し開いている状態、つまり6.5:3.5ぐらいだと劣勢側はまず勝てません。
つまりですよ、
下位チームが強豪チームをホームに迎えた時なんかに、「今日もたぶん負けるだろうな」とうっすら思いながら会場に向かうわけです。うっすらですよ。うっすら。
でもって、大体そうなってしまうんです。
もちろん現地観戦って勝ち負け以外の楽しさもあるのでそれが全てではありませんけど、残り数分で10点差以上開いちゃったりなんかするとあぁやっぱりね、と。
音響演出ガンガンのパリピスタイルも逆にむなしくなっちゃったりして笑。
その点サッカーには夢があります。
いわゆるひとつのジャイアントキリングです。時間経過とともに強者側が焦ってくる「あれあれー?」となるあの感じ。あれはサッカーならではの感覚と言えます。
言い換えるとサッカーの方が戦術含めて奥が深いんですよ。つまり監督の腕の見せ所として大きいし、一方で居酒屋監督の格好の肴になるわけです。
443とか3421とか、たいして走れない人たちが酒飲みながら偉そうに語るわけですけど、あれってすごく特殊で素晴らしいことなんだと、他のスポーツを見てると思いますね。
■最後に
整理してみて思ったんですけど、
Bリーグって一言で言うとJリーグより観戦初心者を誘いやすいんですよね。
必ず盛り上がれるし、絶対濡れないし。
だから若年層ほど支持率が増えてきている。そういう事なのかな、と。
Jリーグデートのリスクったらないですよ。
彼女を「スタジアムにサッカーを見に行こう!」と誘ったはずなのに気付いたら「滝行体験ツアー」に誘ったことになっていた。みたいな。
挙句の果てに怖いお兄さんたちに「雨だからってポンチョ着て座ってんじゃねぇぇぇぇ!!」とか吠えられたらもう地獄です。
極楽浄土を願って修行してんのに地獄。
言い換えるとここのストレスが軽減が、Jリーグにおける新規顧客獲得(特に若年層)のカギを握っていると言えるかもしれません。
ちなみに、
Bリーグはジャイキリが起きにくいと言いましたがスポーツとして(サッカーより)シンプルがゆえに、実はスーパールーキーひとりが入ってくるとチームの強度がガラリと変わるという特性を持っています。
つまり長い目で見れば全然ゲームチェンジャーになれる。
本家のNBAは下位チームからドラフト出来る制度になっていて、これがサッカーと違ってビッグクラブの概念を取り消しています。
つまり粘り強く待てば、推すチームの時代がやってくる!
これはこれで面白いな、と。
横浜ビーコルセアーズも昨シーズンまでは入れ替え戦がちらつく弱小チームでしたが、河村勇輝選手(日本代表)が本格的に稼働した今シーズンは一気にリーグ4強までのし上がりました。
そんなこと出来ちゃうのがBリーグだったりします。
いずれにせよ、
BリーグもJリーグもそれぞれ良さがあって歴史を紡いでいます。
Jしか知らない人はBを。Bしか知らない人はJを。
今ある環境の良さを実感するため、それぞれ一度体験してみるのも良いかもしれません。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
ちなみにBリーグは2026シーズンより、昇格降格の基準から「成績」の概念を無くすと宣言しています。
こちらもJリーグと違ってかなり興味深い🤔
注目していきましょう😎