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【ジュビロ磐田⚽️】【雑感】ジュビロさんの経営数値が良くなってるぞ!

2023年1月に発表されたジュビロ磐田の決算報告。
J1を戦った2022年の数値なんですけど、ザザっと目を通してみました。

結論から言うとですね、
単年赤字も債務超過も解消されていて、つまりは無借金状態に戻りました!!

いや~良かった良かった。


ご存じの通り債務超過や3年連続赤字はライセンスはく奪につながりますから、何はともあれ無借金状態は一安心。

ところで何が良くなったのかなぁーというのを2021年度の数値と比較してみてたんですけど、まぁ改めて色んな事がわかりました。
安心できる内容と、まったく安心できない内容と。


そこでせっかくなので、
今回紐解いてみた内容をジュビロサポの皆さんとシェアしてみようかな、と。

決して財務のプロではないので理解が間違ってるところがあるかもしれませんがそこは温かい目で。
決算報告なんて見たことない!という学生さんもいると思うのでなるべくわかりやすく書いてみようと思います。



何はともあれ数字から見てみましょう。

■ジュビロさんの1年間の成果

見慣れない単語がたくさんありますが、そんなに難しく考える必要はありません

まずですね。一番下の黄色に塗ったところを見てみます。
要はこの⑥「当期純利益」ってやつがプラスかマイナスかで、赤字か黒字かがわかります。

2021年度は3千100万円の赤字だったんですけど、それが
2022年度は2億9千万円の黒字になったことがわかります。つまり3億2千100万円も儲けが増えたんです!!

いやいや1年で3億儲けるって凄いですよね。これってリーグの中でもまぁまぁ良い数字です。


ちなみにですね、
①の青い「営業収益」がいわゆる入ってきたお金。
②のオレンジの「売上原価」が出ていったお金。

つまり経営とは、①を増やして②を減らすだけ。実はいたってシンプルなんです!
具体的に何をすれば?というのは①と②を構成する項目を見てみけばいいわけです。

それでは少し詳しく見ていきましょう。



■なぜ収入は増えたのか?

まず収入の変化から見ていきます。
①のところを見てください。なんと1年で1億2千4百万円も増えました。

どうして1億以上も増えたんだろう?ってことで内訳(薄い青の項目)をみてみますと・・・ズバリJリーグ配分金だということがわかります。

Jリーグ配分金とは、

放映権料と協賛金収益を主な原資として、Jリーグ会員である各クラブに配分する資金
配分金はクラブの所属カテゴリに応じて一定額が支給される均等配分金と、リーグ成績やその他の指標に応じて金額が決まる結果配分(傾斜配分)と大きく二種類に分類。

要はJリーグから支給されるお金なんですけど、
J2優勝賞金が2,000万円ぐらいです。つまりはですね、2億円以上がJ1リーグにいたことによって増えたお金なんです!!

「磐田はJ2にいるようなクラブじゃない」
皆さん口を揃えて言いますけど、(そしてそのプライドはとても大切なんですけど)実情として、J1にいないと金がもらえないんです。マジで。


しかし実態としてお金のために昇格を焦るのか!?という声も聞こえてきそうです。
そしたらですね、良い選手を保有するためにどうやってお金を確保するか。

そこはやっぱり、スポンサー収入と、入場料収入なわけです。見てみましょう。

スポンサー収入  2千5百万円  減少
入場料収入    1千万円   減少

おいおい!J1復帰したのに減ってんじゃねぇか!!!

冒頭で単年黒字化に喜んだわけですけども、よくよく中を見てみると全然喜べない結果なんですよね。
しかも無観客が終わったのに、減ってるんです。


社長さんはじめクラブは相当な危機感を持っていると思います。
僕が「ライト層から客を増やせ。増やしたかったら勝て!」と息巻く理由はここにあります。やばいんですよ。マジで。

そして何より2023年はJ2にいるわけです。
つまりこのままスポンサーや入場者数を増やせなければ配分金が大幅に減って再び赤字転落するわけで・・・。

ジュビロ磐田は決して楽観視できる状態にないというのが良くわかると思います。



■なぜ支出は減ったのか?

それでは次に出ていったお金の内訳を見てみましょう。

こちらも②のところを見てください。
凄いです。なんと3億4千万円も出金を抑止しています。

内訳を見てみるとチーム人件費、つまりは選手の年俸が大きく減少していることがわかります。
昨年の夏ごろ、失速するチームに対してあまり積極的な補強をしなかったわけですけど、やはり使えるお金に限度があったという事でしょう。

結果として前年に比べて約2.8億抑止することで経営的に赤字回避。
チームは降格しちゃったんでどっちが良かったのかはわかりませんけど、ただ一つ言えることはですね・・・今年度(つまり来年発表される決算報告)かなり良いんじゃね!?

これです(ニヤリ)。

・補強無し
・レンタル復帰は若手たち
・高給取りFWは早々に外へ

これで昇格できたら・・・むふふ。期待しましょう!!!


あとですね、
試合関連費、運営費、販売費および一般管理費。少額ですけどこのあたりがしっかり減っているのって素晴らしいと思います。
つまりムダ遣いを抑止してる。こういうのって社員さん一人一人の意識が重要で企業風土とリンクしますけど、ジュビロさんは良くやってくれているのだと思います!


一方で出金が増えた項目ですけど、
アカデミー関連費用が約2億も増えてるのってどういうことなんでしょう?主には遠征費用だと思うんですけど、それにしても。

確かに「ユースの強化はクラブの光」なんですけど、2億も増えるって尋常じゃない。アスリートセンターの改修工事でもしたのかな?それともyoutube放送費用が高かった?アカデミーの範囲を増やしたことによる経費増加?
かなり気になります。。。ここは来年度の決算報告も注視したいと思います。



ちなみに収入も支出も大きく変化してる物販関連費ですけど、
2021年度だけ異様に数字が大きいので、これって恐らくJ1昇格記念グッズによるところだと推察します。

嬉しいといっぱい作っちゃうし、いっぱい買っちゃうもんね。てことで今回の考察からは割愛します。



■まとめ

J1を戦った2022年だけで見ると3億近い黒字。これにてめでたく債務超過からも脱出しました。

しかしですね、繰り返すように収入面での劣化は痛すぎます。特に入場料収入。
これについては再三指摘されてきたわけですけど、いよいよ無視できない段階まで来てしまいました。


近隣市町のホームタウン化。30周年を祝う無料招待。
これらの施策が(潜在的収入源でもある)ライト層を多分に意識したものであることは間違いないでしょう。
とくに無料招待とか、コア層的には「なんでやねん!」かもしれませんが、クラブのためにグッとこらえる必要があるかもしれません。
それだけ危機的状況なのです。


一方で、
伊藤洋輝選手がワールドカップ出場したことによる特別収入連帯貢献金もそうです。こういったものが徐々に期待できるようになっているのも事実です。

俊哉さんが「若いうちにどんどん世界へ」と言っているのは、
チームの士気を上げるのはもちろん、増えるメディア露出も含めて経営を助ける側面も多分に含んでいます。

あとは、優勝賞金ですね。これほど健全な臨時収入はありませんから!!




さて、
今回経営数値をサクッと振り返ってみたんですけど、新たな気付きはありましたでしょうか。

「俺たちはサッカー見てんだ!フィールドの外は関係ねぇ!!」
という意見もその通りだと思うんですけど、
不可解に見えるクラブの動きってのも多角的に見てみるとけっこう面白かったりするわけです。



今回のnoteをもって、ジュビロ磐田とJリーグの見方が少しでも建設的な方向に変化したのならばこんなに嬉しいことはありません!

頑張ってヤマハスタジアムに人を集めましょう!!



本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!!




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