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【ビジネス考察】万博はなぜ胡散臭いのか
大阪万博が胡散臭い。
インフラ整備に8,000億超ですか。。。みゃくみゃくさんのキャラインパクトまでは良かったんですけどね。
はっきり言ってB-1グランプリやお台場でやってる肉フェスより存在意義が見いだせないイベントだと思います。
では、
なぜ誰も望んでいない事業が大金を使って実施されるのか。
あくまでも個人的見解にはなりますが意見を述べてみたいと思います。
ポイントは、万博が「大金を使って実施されるもの」だからだと思っています。
■万博とは
そもそも万博ってなんで開かれるの?ってのをおさらいしたいと思うんですけど、定義と言うか意義はこんな感じです。
「万博(ばんぱく)」とは、「万国博覧会(ばんこくはくらんかい)」を略した言葉で、「人間の活動に必要なものの実現に向け、進歩してきたことや、将来の見通しを示すためのイベント」のことをいうんだ。
万博って日本で言うと明治維新の前からありました。まぁ主流はヨーロッパで、世界のトレンドを世に知らしめる絶好の機会だったんですね。
明治政府も万博を使って国力を示そうと躍起になっていたことは、日本史を勉強した人はよく知っていると思います。
で、
日本にとって語り継がれるほど思い出深いのが1970年の日本万博。太陽の塔のやつです。
個人的にはその頃の熱狂は「20世紀少年」を通じて知っている程度ですが、戦後復興の象徴として、世界へ発信するために1964年の東京五輪と同じくらいの価値があったのだと想像します。開催意義からしてもドンピシャです。
だからあんなに盛り上がったんですね。当時は。
■で、今
そもそもの万博の定義や日本における開催意義を整理してみたところ、湧き出る感情としてあるのが
「万博やる必要ある?」 というやつ。
はっきり言ってこれが大阪万博の胡散臭さの正体です。多くの人がうっすら思っている感情はとても正しくて、
はっきり言って万博を開く意義なんてないんです。
みんな知ってますよね。
世界のトレンドを知ったり、日本の国力の発信なんて今やインターネットを通じたSNSとかの方がよっぽど影響力高いんですよ。
なんで8,000億もかけてそんな面倒くさいことするんだ!って話。はっきり言ってこれが胡散臭さの正体です。
■じゃぁ何でやるの?
さすがにこんなのはみんな分かってるはずで、もっと大事なのが、そしたら何でやるの?って話です。
まぁ何と言いますか、実のところこれが諸悪の根源だと思っていて、要はですね、国は公共事業が欲しいんです。
公共事業ってのは大事です。
集めた金(税金)を盛大に世間に撒く行為自体を否定してはいけません。金は回ってこそ金。それを実に効率よく実行に移すのが公共事業です。
個人的には巨額な相続税を課して土地を売らせ、家を建てさせる、ってのもその一環だと思っていますがいずれにせよ公共事業ほど金を動かすインパクトはありません。
道路を作る。ダムを作る。
こういうのは日本を便利にしただけでなく、金を回すって観点ですごく大事だったんですよね。
で、今ですよ。
道路もある。ダムもある。空港は造り過ぎてJALが潰れちゃった。ってことで要はもう造るものが無いんですよね。
だからオリンピックやりたいんです。だから万博やりたいんです。
■最悪だった東京五輪
公共事業という点ではオリンピック誘致も全く同じ動機です。そして万博なんてのは公共事業の観点からしたらオリンピックの下位互換でしかないんです。
じゃぁその上位だった五輪はどうだったかと言うと・・・最悪でしたね。
金に飢えた企業がここぞとばかりに群がって、結論から言うとザルでしかない発注行為によって信じられないほどの金を使った割にしょぼいものしか出来ませんでした。
加えて、電通や青山の不正。もうね、最悪ですよ。ガバナンスなんてあったもんじゃない。
集めた金(税金)を盛大に世間に撒くという大義名分(これはこれで大事)を盾に悪いことするやつが悪いことして、あるいは悪いことはしていないんだけど管理や選定の甘さを突いて一部の企業が利益を貪って、
金はいっぱい使ったけど国が全く発展していない東京五輪をやってしまいました。
詳しくは書きませんが「レガシー」を謳ったロンドン五輪の真似とは口ばかりで、蓋を開けてみれば信じられないほど無責任な税金貪りイベントとなったわけです。
で、万博ですよ。
下位互換のくせに同じ臭いしかしない。そりゃ胡散臭いでしょ。誰が見たってそう思いますって。
■本当はカジノを作りたい
万博を契機に大阪に巨大なカジノを作りたいってのは周知の事実だと思います。
個人的な想像になりますが、
万博って実はカジノありきのカモフラージュじゃないのかな?ってのがあります。
カジノは言ってみればギャンブルですから、
これはこれで世間の反発は強いわけです。どうしたって。
で、
みんな大好き(と思っている)万博とくっつけちゃおう!って魂胆です。
これについてはですね、
素直にカジノ(IR)作っちゃいなよってのが個人的な意見だったりします。もう万博なんてやめて。
今って円安とかの影響もあってパンデミック前よりさらにたくさんの外国人観光客が日本を訪れているわけで、
今日本でカジノを盛大にオープンさせたら信じられないぐらい人が集まると思うんですよね。
で、外貨が集まる。これは魅力ですよ。
もうね、素直になってカジノ建設は公共事業と言いきっちゃえばいいんです。
■新たなインフラも胡散臭い
ちょっとカジノで脱線しましたけど、
道路もある。ダムもある。っていう日本には本当に公共事業が無いのかって話ですけど、実はあるんですよね。
それがシステム開発です。
今やインフラと言えば道路よりも線路よりもシステムを指します。それぐらい無くてはならないものです。
そしたら、
税金を世間に還元したければシステム開発に使えばいいんじゃない?って意見が出てきそうですけど、実はこれって道路作るより実績は最悪で、
何がどう最悪なのかってのは話が長くなるので別の機会で話すとして、とにかくシステム開発に関する発注は東京五輪の醜い利権争いより酷いんです。
キーワードとしてCOCOAと言っておきましょう。
あとこんなニュースもありましたね。。。
もはやガバナンス以前の問題。
■まとめると、
万博が胡散臭いのは、
意義を鑑みた時に開催理由が見いだせないからです。
じゃぁ何でやるの?って考えた時に、公共事業と言うキーワードが出てくるわけですけど、
それについては東京五輪で散々うさん臭さを知ったわけで、万博なんぞその下位互換でしかないと言うのがさらに追い打ちをかけています。
で、
裏にあるようで丸見えのカジノ構想。
もうね、
素直になりましょうよ、みんな。要らないなら要らないとはっきり言う事が大事。
そんでそんで、
集めた金を世間に撒く行為の正しさを理解して、正々堂々と然るべきものにお金使いましょうよ。
その時、国や行政はしっかりとガバナンスが効く機関である事。それが出来るか出来ないかで選挙の判断をすれば良い。
こんな事ばっかりやってると、ほんとに国が潰れちゃいます。