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【週刊ユース分析】JFAアカデミー福島を改めて調査!!

(2020.6.7時点)Jリーグの再開が宣言されましたね。U-18プレミアリーグ開幕の話はここまで出てきていませんが、おそらく何らかの形で試合が行われるのではないかと思います。

さて本日も開幕前に予習ということで、今回は(個人的に)知っているようで知らないJFAアカデミー福島を深堀りしてみたいと思います!!


まずは立ち位置から。

JFAアカデミー福島は総合ポイント4222位。プレミア9年間の歴史では中堅どころと言えるでしょう。

トップ30推移

トップ30

戦歴を見ていきましょう。

2011年に震災の影響で活動拠点を静岡に移しています。2012年までは東北リーグを戦い、環境を大きく捻じ曲げられたにもかかわらず順調に勝ち進み、2013年にプレミアリーグ初参戦。3位という素晴らしい結果を残しています。

しかし、2015年に降格するとその後、戦いの場を東海リーグに移動。群雄割拠の東海地区を2度勝ち抜くもいずれもプレーオフに失敗。総合ポイントを伸ばせずに苦しんでいます。

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特筆すべきは2019年。あの静岡学園を抑えて東海のプリンスリーグを制しており、実力は折り紙付きです。


そもそも、JFAアカデミー福島とは何だ?

Wikipediaの知識を借りますと、

日本サッカー協会(JFA)が福島県・広野町・楢葉町・富岡町と連携して推進する中学・高校の6年間を対象としたエリート教育機関・養成システム

とあります。つまり簡単に言うと、日本サッカー協会が運営する福島にあるエリート養成所ですね。


エリート養成所とは何だ?

JFAの示すフィロソフィーを見てみましょう。

”常に(どんなときでも、日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間を育成する。”
本来、「エリート」とは (中略) 先頭に立って闘いに行く存在、社会に対する責任を果たす存在を指すものなのです。私たちはサッカー界で、真の意味でのエリートとなる人材を育てたいと思っています。
育成年代で獲得すべきこと
テクニック・判断力・持久力の向上・動きながらの技術・動きの習慣化・観る・判断する

うむ。なるほど。わかりにくいです(泣)。

この他にもいろんな記事を漁ってみましたが、何というか、何を目指しているのかいまいちスカッと入ってこないんですよね。。。


倍率はすごいです。入校者の定員16に対して、応募数は300~400。20倍前後の競争率があります。地域や私立の施設と違って天下の日本サッカー協会が金銭面の面倒を見てくれるわけですから、それは倍率が高いのもうなずけます。

実力は折り紙付き、設備も補償も充実。それだけに、JFAの強い発信力を生かした尖った存在であって欲しいのですが、いちサッカーファンの無垢な意見として、わかりにくい。というのが率直なところ。。。


青森の黒田イズム。今治の岡田メソッド。

対して、私が個人的に関心を寄せているのが青森山田の黒田さんの哲学と、岡田武史元代表監督による岡田メソッドです。

特に岡田メソッドについてはいくつかのメディアにも取り上げられていますし、岡田さん自身の書籍も出ています。

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上記はFC今治さんのHPから拝借した一部の図ですが、これらのビジュアライズされた指針と、岡田さんの強烈かつ明快な発信で、今治が何を目指しているのかがとても分かりやすく共有することができます。

守破離の原則はビジネスの世界でもよく聞くワードですが、サッカーの世界に置き換えて岡田さんがわかりやすく述べていたのが印象的でした。


JFAアカデミーもまた、ビジュアライズされた指針や定量的な目標・ロードマップを明らかにし、いつまでにどうなっているか。それは、誰がどうやってやるか。をわかりやすく世間に示し、約束する必要があるのではないかと思います。

協会が面倒を見るのですからお金もあるでしょうし、人材も集まってくるでしょう。でも、それで良いのかな・・・?というのがファンの(余計な)心配事。


JFAアカデミー福島の”傑作選手”たち

とはいえ、実力は折り紙付きのエリート集団。恐ろしい倍率を勝ち抜いた猛者たちだけに個々のプレイヤーについては注目度は高めです。

現在のアカデミーの最高傑作は、清水の金子翔太選手、磐田の松本昌也選手でしょう。両選手とも震災を経験しましたがプレミア昇格の原動力として活躍し、現在はチームの主力として活躍しています。

金子選手は高3の時に清水の特別指定選手になり卒業後そのまま入団。レンタル期間を経て主力として定着しました。小柄ですけどサイドからキレキレのドリで仕掛ける感じはファンの心を掴みますね。典型的な嗅覚持ちのFWといった印象です。

そりゃ2万ゴール目も仕留めますよ。

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一方、松本選手は大分出身で卒業後はトリニータに凱旋入団しますが名波さんに見いだされ2017年に磐田に完全移籍。決断の陰にはやはり、静岡に居たことがある。という経歴がものを言ったのではないでしょうか。

普段はクールな男。名古屋戦のヘッドは最高でした。

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両選手とも、震災の影響で静岡にやってきた。という経歴がなければ今の所属は無いかもしれません。

活動拠点を失ったチーム。親元を離れて暮らしながら、知らない土地を転々とする不安は計り知れないでしょう。

そんな運命をたどった選手が、辿り着いた地・静岡で、そこを代表するプロチームで活躍する。なんて運命。

静岡出身の私としては「ようこそ!」いや、「ありがとう!」って感じですよ(泣)。


これからのアカデミー。

2021年に福島への復帰が明言されています。10年ぶりに実家に戻るわけですね。その際、静岡でのアカデミーの維持も明言されています。

難しい時期を過ごしたチームですが、そのおかげで貴重な経験と実績を積んだのだと思います。

資金と人材と、それから組織の指針と、それらに各地域のファミリーが合わさってさらに発展されることを願います。

今シーズンは開幕しましたら、協会の指針を改めて勉強し、JFAアカデミーらしさを自分なりに見出してみたいと思います!


皆さんも注目です!



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