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【⚽️日本サッカーを愛そう】【ジュビロ磐田】古川陽介は世界へ行こう。
もう、2か月以上経ったのか。早い。
今回もなんだかんだ言って大いに盛り上がったワールドカップ。
世界大会というのはいつだってそうだ。始まる前に「今回って注目度低くない?」などとネガティブな論調を飛ばす奴が現れて、そして始まってみれば老若男女が揃いも揃って盛り上がり、たくさんのにわかと少なくない評論家を生む。
かく言う私も冬のオリンピックが開催されるたびにアイスホッケーのルールを覚え、そして4年後までにすっかり忘れてしまうにわか素質を持ち合わせているので他人のことは言えない。
しかし、
今回のカタールワールドカップは個人的に少しばかりエモーショナルであった。理由は他でもない。
伊藤洋輝の代表入りだ。
磐田生え抜きの代表選手は久しぶり。それもメンバーの中で2番目に若い。世代の先頭を走っていると言っていい。
国内2部リーグからブンデスの何部かよくわからないところに行くと言って送り出したが、気付いたらニャブリとマッチアップして日本代表になっていた。
伊藤洋輝のおかげで大会の中に”ロマン”があった。
そして改めて実感する。
やはり世界大会は、良い。
■川崎の場合
今大会で川崎の選手はいったい何人いただろうか。
指折り数えている人には申し訳ないが、答えは2人だ。谷口彰吾と山根視来。川崎フロンターレの選手は2人だった。
にもかかわらず感じずにはいられない圧倒的川崎感。
理由は他でもない。三笘に田中に守田に板倉。U12まで入れれば久保くんだってそうだ。彼らはいま、海外の別のチームにいるというのに圧倒的川崎感(2回目)。
彼らが点を取ろうがアシストしようが川崎フロンターレに勝ち点は入らない。つまり物理的な貢献度はどこにもないのだが・・・何だか羨ましかった。とても。
そして思い出してしまった。
思い入れある選手が世界大会を戦う様はやはり良い。そしてそれは海外リーグを経由した方が有利ならば、
希望ある若手は海外へ行け、と。
■古川陽介という個性
2022年10月12日。マリノスとジュビロの一戦。
この日 私は日産スタジアムにいた。
そこで撮った写真がこれ。
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勝てばマリノスの優勝が決まるという一戦だったため三浦龍輝の守るゴールの裏、すなわちマリノスの攻め方向にはたくさんのカメラマンが陣取っていた。
反対側との差はだいたい5:1ぐらいだろうか。降格危機だったジュビロ磐田とは対照的に赤と黄色のビブを着たこれだけの人がマリノスのゴールシーンを期待していたわけだ。
しかし、
ご存知の通りこの日マリノスにゴールは生まれなかった。
試合終了後カメラマンたちは意気消沈し・・・と言いたいところだが実態はそうではなかった。
彼らは一斉に翻意して、ジュビロ磐田の31番を追っかけ始めたのだ。
「狙ってた魚は釣れなかったけど、でっかいカニ獲れちゃった」みたいなもんだろうか。
ただし、獲ったのはカメラマンの方ではない。古川陽介からみれば、してやったりの報道陣の一網打尽。
大量の赤と黄色のビブを引き連れてスタジアムを闊歩する姿は、この上ない爽快な風景であった。
持っているとは、この事か。
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どこからともなく聞こえてきた「ジュビロ磐田の将来をよろしく頼んだぞ!」の声にひとつひとつ手を振ってリアクションする。
その様はルーキーらしい初々しさを感じさせたが、目には少しの安堵と強い決意が入り混じっていたように見えた。
古川選手の場合もまた、
この日見た光景が2023シーズンの残留を決意させたのではなかろうか。
そして必ず、
清水戦で得られなかったものを自らの力で取り返してくれるに違いない。倍返しだ。
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■世界へ
とにもかくにも古川陽介はジュビロ磐田に残った。
ならば!
次に出てくる感情は、個人的にはこれしかない。
磐田を飛び出して世界へ行け!!なるべく早くだ。
ワールドカップへの椅子取りゲームは既に始まっている。現在地からすればそのゲームにエントリー出来るか否かの状態か。
だとすれば、やはり海外というキーワードは切っても切れないはずだ。
一方で、
海外=代表という世界線が絶対ではないということは当然意識する必要はある。行き先やタイミングを間違えるとそれはむしろマイナスになることは多くの選手が証明している。
それでも私は、古川選手のなるべく早い段階での海外挑戦を期待せずにはいられない。
彼が海外で決めたゴールはジュビロ磐田の勝ち点には何一つ繋がらない。つまりそれは物理的な関連性がプツリと途絶えていることと同義なのだが・・・
その「物理的」を超越する何かがあることを、先日のワールドカップは改めて教えてくれた。
だから心置きなく僕は叫ぶ。「海外へ行け」と。
そして、
僕はサッカー選手が海外で”映える”ためには、高い平均点より飛び抜けた個性の方が武器になると思っている。
伊藤洋輝は個性の塊だったし、古川陽介がそのタイプであることは疑いの余地が無い。そしてそれに加えて、
彼は持っているじゃないか。
ジュビロ磐田とそれに関わる人たちの幸福のために、古川陽介は世界に行って欲しい。
その時までに、残されたチームがしっかりと強度を保ち続けられる状態であることが大切だ。
大事なシーズンになる。
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本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!