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【ブックレビュー&エッセイ】ご当地スーパー巡りの楽しみ

先日、図書館で興味深いタイトルの本に出会った。

『地元スーパーのおいしいもの、旅をしながら見つけてきました。47都道府県!』、著者は立体造形家で雑貨コレクターの森井ユカさん。

読んでみてびっくり!何と、タイトル通りに全都道府県のローカルスーパーを巡り、その土地ならではの食品、スイーツ、調味料、お酒などを店のスタッフへのインタビューを通して紹介していた。

そして私も、旅行の楽しみの一つが「旅先でのローカルスーパー巡り」なので親近感を感じた。

スーパーは、その土地ならではの食文化が感じられて面白い場所だと思う。
売り場面積の広さで、よく食べられているものや特産品が伝わってくる。

岩手ではヨーグルト、新潟ではお煎餅、群馬ではこんにゃくの売り場が大きい気がした。
ただ、私がよく行くお店との比較で、感覚的なものだ。あまりあてにならないかもしれない。

「(いつも行っている)仙台のスーパーよりも⚪⚪の種類が多い」などと、同行者(たいてい家族)に気づきを話すのを楽しんでいる。

何よりも旅先のローカルスーパーが好きなのは、一瞬だけでも、その土地で暮らしている気分を味わえるからだ。

買い物カゴ片手に、日持ちするご当地調味料や、すぐに飲めるお茶などを買う。
その時に観光施設では見られない、旅先の日常を味わった気になる。

お客さんや店員さんの会話で訛りが聞かれたり、生鮮食品の産地で聞き慣れない地名を目にしたり。そして店員さんに親切な接客を受けると、すっかりそのお店や土地が好きになってしまう。

本を読んでいたら、初めて知るご当地グルメがたくさんあった。
長崎ではちゃんぽんの具が売っていたり、秋田ではじゅんさいが一升瓶に入ったものがあったり……とその場所でしか出会えないであろうものも。

気になるものをピックアップする予定が、書き切れないほどだ。全国を訪ね歩き、紹介するものをピックアップした著者の行動力とセレクトに改めて敬意を感じた。

落ち着いて旅行ができるようになったら、ご当地スーパー巡りに行きたくなった。

◆参考