【ショートエッセイ】「どうぞよい一日を」

「どうぞよい一日を」

こないだ､遅めのランチでトムカーガイというスープを飲んだ。店を出るときに店員さんがかけてくれた言葉だ。

トムガーカイ、初めて知った。タイのスープらしい。

飲むと､ココナッツミルクと､香辛料のスパイシーな味が口の中に広がった｡具は､鶏肉がメイン｡トマトの酸っぱさで､味が引き締まる。
セットのゴマのご飯に、試しにかけて食べたら相性抜群だった。

私は胃もたれしやすい。スパイシーなもの、炭水化物（ご飯やお餅）を食べると胃が重く塞がったようになる。
けれど、このセットは、もたれることが無かった。
自分の体質と合っているのかもしれない。

美味しく食べて満足。
店を出るときに店員さんが「ありがとうございました」と言った後「よい一日を」と声をかけてくれた。

全国チェーン店だから､決まった挨拶なのかもしれない｡けれども店を出る時に、「ありがとうございました」以外のポジティブな言葉をかけてくれるのは、嬉しかった。

その時､時計は15時をまわっていて、一日の半分は過ぎていた。
だけどお腹も気持ちも満たされて、「残りの一日､いい時間を過ごそう」と明るい気分になったのだった。