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【エッセイ】昔と今、変わったもの~あんなに好きだったのに!

ライターのすずき・ちえです。
所属する「京都くらしの編集室」オンラインサロンでは毎月、「noteチャレンジ」という企画を公式noteで展開してます。
 
オンラインサロンメンバーが「月ごとのテーマに沿って文章を書き、「#京都くらしの編集室」のハッシュタグを付けて公開しています。

10月のテーマ「昔と今、変わったもの」についてエッセイを書きました。

昔と今、変わったもの 

最近「昔とは変わったな」と実感する出来事があった。それは、自分自身の「食」である。

私は子どもの頃からフライドポテトが大好物だった。揚げたてのカリっとした気持ちの良い歯ごたえ、モサモサとしたジャガイモに絡む塩味がクセになる。少し冷めた後のしっとりとした感じも良い。

フライドポテトを揚げる油の匂いがしただけで、「早く食べたい!」とワクワクした。学生時代は、部活帰りにマクドナルドやファミリーマートでポテトを買って食べることが自分にとっての最高の幸せを感じる瞬間だった。

しかし、20歳くらいからはスイーツの方が好きになり、おやつにフライドポテトを食べることが減った。外食で付け合わせで出てきた時に食べる程度になっていた。

先日、20年ぶりくらいにマクドナルドでポテトを食べた。アラフォー年代になってからは初だったかも。期間限定の月見バーガーが目的だったものの、イライラするくらいにお腹が減ったタイミングだったため、セットを選んだのである。

セットのポテトはMサイズ。揚げたてのポテトが届くとすぐに、ポテトに手を伸ばした。「そうそう、この味が大好きなんだよ!」と思いながら、無意識のうちに次々にポテトを口に運んでいた。月見バーガーと並行に。

ポテトを3分の1くらい食べた時だろうか。「もう、お腹いっぱい」という体の声が聞こえた気がした。もっと食べようとしても入っていかず、持ち帰ることにした。

あれほど大好きだったフライドポテトを残すようになるとは…まさに年代が上がったゆえの変化を実感させられた。

そして、自分が10代から20代だった頃に40~50代だった両親や上司が「年々揚げ物は少量で良くなった」という話をしていたことを思い出した。
当時、フライドポテト好きだった私は信じられずにいたが、彼らと同じ年代になった今、その言葉に頷くばかりである。

ただ、「フライドポテトが美味しい」と思う気持ちはまだまだ健在。
次にマクドナルドに行くときは、ポテトはSサイズを選んでじっくり味わって食べよう。