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UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour “CIDER ROAD” @東京ガーデンシアター 2021/8/24

はじめに言っておきますが、本記事はレポ要素ほとんどなく暗い感想です。

比較的レポっぽいのはこちらです↓


やってきました東京公演です。
もちろん平日で仕事だったので、15分の残業に留めれば仕事帰りでも間に合う!という一縷の望みに賭けてチケットを取った。

朝から上司に呼び出されて新しい仕事増えたり色々面倒なこともあったけど、なんとか定時に終えて有明にダッシュしたら間に合ってよかった。

会場に駆け込んだら、席が近すぎてまずビビった。二階アリーナの前から2ブロック目の2列目、近すぎる。ユニゾンでこんなに近いのはじめて。

※ちなみに今まで色々ひっくるめて一番近かったのはSK’s Session3です。赤坂BLIZの整番20番代はもうほぼ最前。

終わってみての感想なんだけど、近すぎると挙動一つ一つに目が行きすぎて嬉しいんだけどめちゃくちゃ目が忙しい。あとドラムがはっきり見えないのはちょっと寂しい。でもたまにはこういうのもいいなって感じ。5回に1回くらいは近くからまじまじと見たいです。

でもやっぱり基本的には二階席がすきだなあ。それか狭めのホールの段差がある席。わがままでごめんなさいね……


久しぶりに近くからライブを見ていて、一番印象に残ったのは表情だった。

アンコールでの最後のMCで
「ライブが悪者みたいになっちゃって……正直参ってます」みたいなことを斎藤さんが言っていたんだけれど、表情がいままで見たことがないくらいに複雑だった。悔しいのか、悲しいのか、怒っているのか、はたまた全部なのか、分からないけれど。

そもそも、斎藤さんがMCの入りでマイナスなことを言うのって珍しいなって思ったから、本当に参っちゃってるんだなと思った。余計なお世話かもしれないけれど、少し心配です。

アンコール3曲ははちゃめちゃで混沌としていていつも通り最高だったんだけれど、この興奮が冷めたらまたライブが悪者になっている世界に戻らないといけなくて、「今日最高のライブに行ってきたんだぜ!!」みたいなことも大声で言えなくて、何もなかったような顔で息苦しい日常に戻るのだと思うと、わたしも悔しかった。

ガリレオのショーケースは、魔法が解ける前のクライマックスみたいで泣きそうになった。あんなにめちゃくちゃで楽しかったのに。


一夜明けた今日、会社に行ったらちょうどフジロックの話になった。
「え、あれって有観客だったの?」「めっちゃ密だったよ」「YouTubeの配信で見られるならそれでいいじゃんね」「この時期に何万人も新潟に集めたんだ」

やっぱりそう見えちゃうよね。
昨日の幸せな空間を何千人ものファンと共有していたのが嘘みたいに、現実に戻ってきたなという感じがした。ちょっと落ち込んだ。

「ちゃんとできる限りの感染対策してるんだから」と堂々としてればいいんだけれど、わたしも守りきれていない部分があるのが正直後ろめたい。

日程の関係で、自分の欲に勝てずに県境を跨いで宇都宮のライブにも行ってしまった。
ただそれだけだけど、感染拡大防止の意識を高く持って我慢している方もいるのだと思うと、やはり後ろめたい。だから宇都宮の後はすぐに感想を呟けなかった。

ライブに行ったことに後ろめたさを感じてしまうのは辛いな、この状況じゃ仕方ないのだけれど、それでも辛いな、と、はしゃぎすぎて軽く痛めた首に湿布を貼りながら思った。

一参加者である私たちが罪悪感を感じているのであれば、主催しているメンバーやスタッフやイベンターさんはどれだけの罪悪感と毎日戦っているんだろう。

田淵さんは「ちゃんと調べて、自分の頭で考えて、来たいやつは来い」と言ってくれているけれど、チームとしてその答えを発信することに行き着くまでにどれだけの葛藤があったのだろう。

こんなことは私たちが考えなくてもいいし、ただ鳴らされる音に踊っていればいいのだけれど。もちろん彼らのライブにはそんな力があるのだけど。それでもやっぱり考えてしまう。

ライブツアーを普通に回るっていう当たり前のことが難しい時期もあったんだよ、それでも3人は普通にライブやってたんだよ、と未来の世代に過去の話として話せるように、まずは自分ができる範囲でしっかりしなきゃな……

終わった後にこんなことを考えた東京公演だった。感染拡大が一番深刻な地域での公演だったので、なおさら考えてしまう。

もちろんライブ中は頭空っぽになって(自分の席の範囲内で)めちゃくちゃはしゃいででかい音とギャンギャンの照明に興奮していたんだけれど、終わった後の余韻には以前みたいに浸れない。

すぐ手洗って消毒して、マスク変えて、家帰ったらすぐ風呂入らなきゃ、という方向に思考が向いてしまう。というか、無理矢理向けないと気が緩みそうになる。

終演後、ふわふわの頭でテキトーな店に入って食べる美味しさ増し増しのラーメンもない。
ライブハウスで600円払ってプラカップのお酒を飲むっていう習慣はもはや忘れられそうだ。

ないものばっかりねだっても仕方ないんだけれど、忘れたくないからあえて書く。

2020年2月に豊洲pitで飲んだ不味いけど美味しいハイボールの味、まだ忘れてない。
2020年2月に行った最後のフルキャパのライブ終わりに、わたしの実家の居酒屋で友人と飲みながら感想を語り合ったことも忘れてない。


ごちゃごちゃ書いてたらなんだか逆に生きる気力が湧いてきた。2年前の日常が戻るように頑張って生きよう。わたしが働く会社はコロナ対策にも影響を与えているので、もう少し頑張って働かないとな。ウオオー!!


全然レポではなくなってしまったので、最後に本公演で刺さった曲をひとつ

・いつかの少年

こんなにこの曲に思い入れあったっけ?ってくらい不意打ちでやられた。
最後の「間違ってないはず……」の歌い方……

押しの強いバラード曲が二曲続きます…って言ってたけど、わたしは一年前くらいからもう一曲アルバムにバラード曲増やして欲しい派だから贅沢に聴かせていただきました。

この曲のサビのメロディが良すぎてずっと聴いていたい。

1stアルバムの若さあふれる演奏と歌唱から時を経て、なんだか色気と重みがあるなあと聴きながら思っていた。歌詞も相まって。

この曲封印されちゃうのかな、たしかに長いしなあ、でもライブでたまにはやってほしい……


おわり

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