世界遺産"屋久島"で農業ボランティア!vol.1~気づきがたくさん~
またノリで行き先を決める笑
夏に無人島行ったし、冬にド田舎行ったから、「じゃあ春もどこか行こっかなー」というノリで村おこしボランティアECOFFのコースの中から選んでいくことに。
農学部だし、入りとしてはやりやすそうな農業系のコースで探してみるかーと見ている中で、見つけたのが「屋久島」。
どこら辺にあるかも知らないし、屋久杉があったはず…という認識しかない。というか世界自然遺産って人住んでるのねとか思ってた(失礼)。
こんな感じで何も知らないのに屋久島になぜか魅かれた。
申し込んだときに定員は埋まっていてキャンセル待ち状態。とりあえず申し込んでみた。
屋久島に1番行きたかったけどどこかに行ければよかったので他に屋形島、種子島、奄美大島などもキャンセル待ちで申し込んでおいた。
数週間後に空きが出たと連絡があり、もちろん即手続きを済ませた。
世界遺産 屋久島へ
屋久島に行くには一人で飛行機+鹿児島で前泊することに。
前泊するのはもう無人島行ったときに経験したから大丈夫!余裕!
だけど……飛行機が不安!!
飛行機に乗るのは人生で3度目だけど、1,2回目は学校行事で行ったものだったから一人で乗ったわけじゃない。
誰かの指示に従えばよかったから飛行機乗るまでとかの流れを全く覚えてなかった笑
保安検査?何それ?くらいの認識しかなかったから飛行機の乗り方をググった記憶が笑
飛行機乗れたとしても懸念点が…。
私は高所恐怖症でしかもGがかかるのが嫌い。
もちろん飛行機の離着陸時のフワッとする感覚も苦手で、以前乗った時は緊張と怖さ(?)で手汗が止まらなくなったことも笑
先行き不安だったけど、なんだかんだ流れに身を任せればどうにかなるもんで、何事もなく無事、鹿児島空港に到着。
鹿児島の港で参加者と合流し、屋久島の受け入れ先まではみんなで行くことに。参加者は私含めて6人。女子4・男子2。最初からみんないい人そうで9泊10日一緒に過ごせそうだなと安心した。
2時間ほどフェリーに揺られ到着した屋久島。
第一印象は「建物が少ない。空が広い。」「ついに世界遺産来ちゃったー♪」でワクワク!
到着後は港近くのお店でご飯を食べることにした。メニューにあご(トビウオの別の呼び方)の唐揚げっていうのがあって、そんなん普通食べれないし食べるしかない!と思って頼んだけど……
出てきた料理が想像と違った。
トビウオまるまる1匹の唐揚げ。唐揚げと言えば切り身だと思ってたから驚き!これがめちゃくちゃ美味しかった!
お昼を食べ、港からバスに乗ること数十分。受け入れ先に到着。
受け入れ先は屋久島サウスビレッジ(ゲストハウス)、受け入れ人はみっきーさん(移住者して15年)。
この時はコロナ禍の真っただ中で屋久島コース以外のところも結構な数がボランティア開催見送りをしている中で受け入れてくれた、みっきーさん。
みっきーさん言わく「こんな状況でも学生にできる限りの機会をつくりたい」と。
さらっと屋久島については説明してくれたけど、その中で衝撃的な話が。
屋久島の人口は年々減少していて今は1万2千人ほど。このままだと後80年で無人島になってしまうかもしれないらしい。田舎の人口減少は聞いたことはあったけど、実際に話聞くとこんな感じなんだと驚きと悲しみと謎の感情になった記憶が…。
ボランティア活動
1日の大まかな流れはこんな感じ
6時~6時半 起床(朝ごはんつくる担当は6時)
6時半~7時 みっきーさん主催のラジオ体操
7時~8時 朝ごはん、片付け、作業準備
8時~17時頃 ボランティア活動
17時~19時 フリータイム(お風呂、夜ごはん準備)
19時~20時 夜ごはん・1日の振り返り
20時~ フリータイム(お風呂、ゲーム大会、おしゃべり)
活動でやったことは、たんかんの収穫、たんかん畑やその他畑のあと片付け、肥料まき、たんかんの記念植樹、記念植樹の看板づくり、ビワの袋掛け、区長さんの倉庫掃除などなど。
どれも体を使う作業単体では辛いかもしれないものだけれど、みんなとおしゃべりしながらできたらから楽しかった!
屋久島ならではの文化なのか10時と15時あたりに30分ほど作業休憩がある。しかもちゃんとチャイムも鳴る。
休憩時間にはみんなでお茶とお菓子を囲んで談笑するの。休憩もできるし、みんなでコミュニケーションもとれるしめちゃめちゃいいなと。
優しい方だと手作りのお菓子も作って来てくれて美味しかったぁ。
お昼は受け入れ農家さんが作ってくれるお弁当とかなんだけど、体を目いっぱい動かした後のお昼ご飯が美味しくておいしくて…!新じゃがにマヨネーズぶっかけるのは禁断の味がした笑
朝と夜はゲストハウスで食べるけれど、夜はメイン・朝は一品つくるのが決まりで、食材は指定されてたからいかに美味しく限られたものでやるのかが意外と大変。
前日が豪華だと今日も頑張らなくちゃとなってどんどんクオリティが上がってってた気がする笑。
実家ではあんまり料理をする方ではなかったからこれを通して料理は調味料適当に入れれば意外と美味しくなるって学んだ笑(暴言)。とにかく作ったご飯を美味しいって言ってもらえるのは嬉しかった!
活動は5時ごろには終わるからそこからは自由時間かお風呂。お風呂は五右衛門風呂と檜風呂とがあってどっちもめちゃくちゃ気持ちいい。1日肉体労働後の体には染みた!お風呂最高!って感じ。
自由時間
自由時間は各々好きに過ごしたりみんなで一緒に散歩したり。
ゲストハウスから2,30分ほど歩いて海見に行ったり、がけ登ってみたり、区内に1個しかない商店に行ってみたり。
中でも思い出に残ってるのが2つ
1つは星空観賞
夜に真っ暗な中星空を見るためにみんなでゲストハウスからふらふら出歩いた。
田舎は夜になると道が真っ暗。
みんなで懐中電灯やらスマホの明かりで照らしながら、きゃっきゃとおしゃべりしながら歩いて…。
街灯ないところにたどり着き、みんなで寝っ転がって星を見た。
星空なんて本格的なの見たことなかったからすごい感動したな。
きれいな星空だから、星座が見つけられるのでは?と探したけど、星はオリオン座しか分からない人間だから、星の知識あったらめっちゃ楽しいのにな、勉強してればよかったと若干の後悔…。
写真撮ろうとしてもうまく取れるはずもなく、必死に目と記憶に焼き付けることにした。
今自分の見てる星の光って数年から何百年も前に星から出た光で、もしかしたらその星はもう無くなっているかもしれないし…。
そう考えると星空ってさらに良いなーって。一つとして同じ時間でない星たちをまとめて一緒に星空として眺められるのすごいなーとか宇宙感じてるなーとかいつも星見ると思う。そして自分ってちっぽけだなーと思う。
ひとしきり星空楽しんだ後は帰らなきゃいけないけど、帰り道ももちろん暗くて、お墓の近く行っちゃったりしたし、お化けでるんじゃね?とか怪談話しながらキャーキャー歩いたのも楽しかったな。
2つ目は「平内海中温泉」
ボランティア活動した平内っていう地域にある温泉で、何がすごいって海岸にある海中から湧き出た温泉!1日2回の干潮時の前後約2時間だけ入浴できる珍しい温泉なの!自然にできた窪みに少し手を加えた2つの浴槽がある感じ。
海の中の温泉とか面白そう!…なんだけど……
実は男女混浴で、脱衣所もない!着替えるのは岩場の影。水着や下着で入れないからバスタオルを巻いてはいるしかない!笑
最初は正直気が引けた。だけどメンバーの女の子が入ったって聞いてならいけるんじゃないかと笑。
いざ行ったらお客さんは地元のおじさま方が多くて、温泉についたらここで着替えなとかここ入りなとか優しい気づかいしてくれて安心した。どこから来たの?とかフレンドリーに話してくれて楽しかった!笑
屋久島行く人で地元の人と関わりたい人と珍しいことしたい人にはここおすすめ!
共同生活で気づいた自分
初めて家族以外の人と生活するってことで気づきがあった。
①私は何より睡眠が大事!
夜の自由時間はみんなで集まってゲームとかおしゃべりとかしてたんだけど、私はすぐ眠くなっちゃう。10時30分~11時頃には限界がきて、みんなとの団らんよりも睡眠を優先して先に寝た笑(夜は語り合うのが醍醐味なのにね!)
睡眠もただ寝れればいいというわけではなく、寝るときはできる限り静かで暗いところじゃないと寝れない!
自分で自分に気づいたけどこいつめんどいなと思った。共同生活向いてなくね?笑
②朝が強い
夜眠くなってしまう分、朝型人間のようで目覚ましが鳴って3秒後には起きてる。しかも目がばっちり開いてる。みんなが眠そうに顔洗ってる中テキパキ動ける。
③気を張ってしまう(?)
基本的に料理も掃除など言われたことは人並み以上にはできるし、虫退治とかも全然やるし、いつもコミュニティではしっかりしてるねと言われることが多いし、できない子のフォローをすることもある。
でも嫌ではないけど好きでやってるわけじゃない。実際はとんでもない面倒くさがり屋だから誰かがやってくれればいいのにと思うくらい。共同生活や共同作業だから周りみてみんなが楽しく楽にできるようにと気を張りすぎてるのかもしれないなとうっすら思った。だからその分疲れて夜も睡眠をほっしてるのかなって。
家に帰って気づいたこと
家に帰って、地元と比べて屋久島の良さに気づいた。
まず屋久島は空気がきれい。自然も多く、空が広くて開放的!
毎日朝起きて深呼吸するのが本当に気持ちよかった!
人の隙間に自然がある都会と違って、自然の隙間に人が暮らしているっていうのがまたいい。自分は自然の一部なんだなと思えるし。
家に帰って見上げた空が狭くて切なくなった…。
島での時間は都会の時間と流れ方が違う。都会の人ってせかせかしててすごい時間を気にしている感じ。正直疲れる。
島はまったり、自分のペースで生きている人が多い気がした。
屋久島から帰ってきて大学が始まるといつものようにせかせかしている自分、細かい時間を気にする自分がいてまた切なくなった…。
島は人が温かい。基本的にみんな知り合いだから助け合いの精神とかが大きくて。島にいる若者も珍しいから島の方が声をかけてくれたり、お世話になった農家さんが無料で5kgたんかんを送ってくれたり。
都会では近所に住んでてもお互いのことを知らない。同じ大学でも学科でもお互いのことを知らない。
人が多いことってその分多様性もあっていいことかもしれないけど1つ1つの関係が希薄になりがちな気がする。
人の温かさに触れることの少ない都会は切ない。
10日間しかいなかったけど、日々の生活でふと切なくなるくらいには私が島という場が気に入ってしまった。
余談
8日目辺りの作業中に、奄美大島コースの空きが出たと連絡が。
その時の私は屋久島の活動で満足していたことと、奄美大島は参加者が屋久島の6人よりも多い10人もいるということでやっていけるのかが不安で悩んでいた。
一緒に参加してたメンバーに相談したら行ってみれば?の一言。じゃあ行ってみるか!のノリになり手続きを済ませた。
(この時行くって決意して本当に良かったと思ってる!)
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