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広島の山奥でおてつたび

おてつたびへ

夏に無人島へ行って何かにチャレンジしようと思ってから最初に行ったのが「おてつたび」。

これも、たまたまInstagramのストーリーに広告が流れてきたことで知った。

おてつたびは おてつだい×たび をコンセプトとしたサービスで、各地域で農業、宿、カフェなどのお仕事をしながら旅をしようというもの。

おてつだい(仕事)でお金をもらえ、期間中の宿泊場所は用意してくれる。お休みの日やおてつたびの前後でその地域を観光できたり、地域の人と関われる。
地域の人は人手不足解消や地域の魅力発信ができるし、参加者は交通費は自己負担だが、賃金がもらえるので旅行代を節約して旅ができるのがいいところ!

その時はいろいろな求人があったけど、田舎に行きたいという気持ちがあったので(なんでそう思ったか謎)、田舎で募集しているところを探してた。

「大自然に囲まれた宿泊施設のお手伝いしてみませんか??冗談なしで山中に佇む宿泊施設となっております。「自然豊か」は通り越しております。虫などでキャーキャー言っている暇はありません♪」という文と、清掃業務ということで、
田舎に行きたいし、山面白そうだし、虫好きだし、掃除好きだしめちゃ私にぴったりじゃんと思って申し込んだ。

おてつたび先は北広島町長笹にある宿泊施設。

広島県内だけど瀬戸内海と日本海までの距離が同じ場所

広島駅まで新幹線で移動して、駅からは車で送迎してもらった。車から見る景色が最初は都心って感じだったけど、だんだん山と雪景色に。
想像以上の雪と山に一人でキャーキャー興奮してた。最終的には周りに家がどんどんなくなっていって、山しか見えなくなったところで到着。

おてつたび先


清掃の大変さを知る


私のお仕事の内容は、主に写真のようなコテージや一軒家の清掃。
お客さんがチェックアウトした後からチェックインするまでに清掃とベッドメイキングなどを済ませるというもの。5時間の仕事時間以外は全部自由時間。

仕事内容は体力を使うわけでもなく対人でもなく、特別なスキルも必要なかったのでやりやすかった。

でもいくら掃除が好きって言っても、生ゴミの処理とかお風呂の排水溝とかの掃除には最初は躊躇した。

自分が出すゴミって気にせず触れるけど誰か知らん人のってなった時点でなんか気持ち悪く感じちゃうのなんなんだろう笑。
2日で慣れたけど笑

数日やって気づいた1番のこと

それは

清掃の仕事の大変さ=基本的な掃除+お客さんの質


このお客さんの質によってだいぶ左右される仕事だと実感!

マナーの良くないお客さんは、コテージ内の家具の位置が全部デフォルトと変わってる・床中ゴミまみれ・食器はよごれたまま・冷蔵庫に大量の食糧を置いて帰るなどなど。

え大丈夫そ?常識どこ行った?って思うこと連発。

毎回こういうことにはなっていないけど、そういうお客さんの後は掃除が大変で大変で…。とてもきれいに使ってくれる人は神だと思った。

各部屋から集めたごみは燃えないゴミ、燃えるゴミ、瓶、缶など全部一緒になっているので、こっちで分ける必要があった。

ゴミ袋に手を入れて分けての繰り返し。この分別が汚れるし臭いしとても大変でちょっと心が折れそうになった。ゴミの分別を既にやってくれてるお客さんは神に見えた。(2回目)

私の母がホテルとかに泊まった後はゴミの分別は徹底するし、使用済みアメニティとそうでないものも分けるし、部屋のメモ帳にはありがとうございますの一言を添えて帰るような人で、幼い私はなんでそこまでするんだろ?清掃する人いるのにって思ってたけど、母の思いやりと気遣いにその時はじめて気づいた(遅い…)

清掃の大変さが分かったから、自分がホテルに泊まった時はどんな場所でも徹底的にきれいな状態で帰るようになった。
というか「どうせ清掃入るし」という気持ちで汚くして帰れなくなった。

このおてつたびで清掃のことを知れてほんとによかったと思ってる。
これ読んでくれた人もできる限り部屋はきれいに使ってくれると嬉しい。


田舎と都会のギャップを知る

お仕事は主にアルバイトをしている方(年も近い女性の方で好きなことも似ててすぐに打ち解けれた)と一緒にやっていた。
この方と雑談している中で、都市生活が当たり前の私は田舎についてびっくりすることばっかだった。

①学校について

都会の高校では1クラス40人ほどはいるし、学年でも卒業までに知らない人がいるくらい普通だけど、田舎では生徒の数が物すんごい少ないの。1学年が40いたら多い方とか。

みんな家から学校が徒歩〇分とかいう次元じゃなくて、バスで~とか親の送りで~とかばっか!部活後に家に帰るの大変じゃん!って思った。

高校卒業後は就職する人が圧倒的に多いらしくて、これまたほぼ100%が進学する、しかも名門大に行く文化と違いすぎてびっくり!

②電車

その日はたまたまシーツなどをクリーニングに出すのに暇だから同行してた。
線路の目の前のコンビニの駐車場でしゃべってたら、ちょうど電車が目の前を通過した。
それを見た私「!!!」
「どうしたの?」と言われ、「電車が短い!!!」と思わずびっくり。

都心では8両~15両の電車が目の前を通り過ぎることが当たり前すぎて、線路前で、「あー電車来たー」と思ってたら、想定より電車がさっと視界から消えてった衝撃がすごかった。

その電車は4両しかなかった。驚いている私を横にその方は逆にこっちの電車が長いことに驚いてた。電車4両で足りるの?と思ったけど、車社会だしある程度ぎゅうぎゅうにはなるけど足りるんだって。

③便利さ

私にとってのコンビニは家から徒歩5分ほどにあるもので、20分ほど歩けば他にも複数あるという印象だった。
田舎ではもはやコンビニ行くのに車で片道30分!らしい。えプチドライブじゃん笑。コンビニ行もふらっと行けないのにびっくり。

コンビニが遠いからこそ買い物は車でまとめ買いが多い。
田舎では車がないと厳しいって感じらしくて。車免許取ってなくても生きていける都市にいたからこれもびっくり。

免許ない人、人権ないじゃん。

大学生になってすぐ周りが免許取る中、無免許だったからこの話聞いて免許取ろうかなと思った。

番外編:宮島一人観光


おてつたび後は、せっかく広島に来たから1泊して宮島観光することに。

広島市内でまず衝撃。
道路で路面電車と車が共存してる…!路面電車文化がなかったからびっくり。珍しくて写真撮って家族に送ってしまった笑

宮島までは市内から路面電車、フェリーを乗り継いでいった。フェリーは揺れずに気持ちよかった。

想像よりも大きめの島で、ほんとにそこらへんに鹿が…!全く人を警戒しない鹿にびっくり。

この距離感笑

宮島来たら厳島神社に行かねばと思って勇んだけど、この時は大鳥居が改装中…大鳥居は見れず…初詣しておみくじ引いて終わり。

帰りの新幹線は遅めにとっていたので宮島で4~5時間ほど観光する時間をとっていたのだけれど、時間がめちゃくちゃ余った。

お好み焼きも食べたし、お土産もみたし、島をぐるっと見て2時間もかからず。

「暇だ…!」

お店に入る気も起きず、寒かったから外でぼーっとする気にもなれず。

「することがない!」
結局、予定より早めに宮島を離れた笑

宮島にいた数時間で自分は一人で時間つぶせない人間だと自覚した。神社行ってもご飯食べても私は一人では楽しさを感じにくいなと。

ご飯食べたら「これ美味しくない?」どこかいったら「○○だね」と誰かと時間や感想を共有したい人間、誰かと一緒にいることが好きだったんだって気づいた。

最後に

おてつたび先の方(運営の方3人、一緒に仕事したバイトの方1人)以外にも誰かと関われるかなと思ったけどそんな機会はなく。そもそも山奥だから人がいなく。
おてつたび先の方にもあまり自分からからみに行けなかった(機会は何度か作ってもらえたのに…。)
自由時間も一人で過ごして、結局一緒に仕事した方と仲良くなれただけ…。まだまだ人と話すこと打ち解けることが苦手なまま。
無人島の時の反省が全く活かされず!笑。

一人で長めの滞在がストレスだったのか、実は滞在後半から体中に謎の発疹ができてたし、親は帰ってきた私を見てやつれたとかなり心配していた。

確かにコミュ力は上がらなかったし、疲れたし、気づかずにストレス抱えてたのかもしれないけど、書ききれないほど色々なことを体験ができたし、家を飛び出したからこそ自分を知ることができた10日間だった。
後、帰ってくる家があるっていいなって、家っていいなって初めて思えた。

個人的におみくじが自分に向けられた内容な気がして気に入ってる


30番 御天降兆(吉)

これは遠きを初旅する心なり、ゆえにはじめは心づかいもあれど、

浮雲の風に吹きはらわるるがごとく、さわりなくしておいおい吉に向かうべし


意味:

今は、先の見えない方向に向かって進んでいるような状態です。

この先にあるものが正解なのか間違いであるのかわからず、不安な気持ちや気になる事、悩みなどたくさんあると思いますが、空に浮かぶ雲がいつまでもそこに留まっているわけではないのと同じで、そのうち風で吹き流されたあとのすっきりとした青空のように、次第に良い方向に向かっていくでしょう。

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