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変化の激しい世の中で求められるのは、星よみ的視点?!
私たちはよく、将来のことを考えすぎて不安になります。
はたまた、綿密な計画を立てては、「ああ、計画通りにならなかった…」と落ち込んだりもするもの。
学校や会社ではいつも「将来の夢は?」「3年後はどうなりたい?」と聞かれます。それを考えること自体は、悪いことではないと思います。夢を持つことも、将来を思い描くことも、とても素敵なことだから。
でも、夢がどうしても思いつかない人や、3年後の未来が想像もつかない人にとってみれば、時にそれは辛く感じるもの。
かつての私にとってもその質問は、まさに拷問でした。もちろん、漠然とした夢や憧れは、ありました。でもそれが、遠いところで輝いていて、いくら手を伸ばしても届かない北極星みたいに感じたとき、私はクラクラと絶望したのです。
でも、絶望ばかりもしていられないので、かわりに目の前の課題に全力で取り組むことをしてきました。そして、誰かに何かを助けてもらったら、本気で感謝をして、相手が社長だろうが誰だろうが、その人を捕まえて、その感謝をストレートに伝えるという方法をとってきました。
将来の計画はないかわりに「今」を一生懸命生きようとしていたのです。
そうするうちに、色々と面白いことが起こってきました。
なぜか、いろんな人が、私の強みを認めてくれ、新たな挑戦の機会を与えてくれて、さらには未知の世界に引き上げてくれるようになりました。
その結果、想像もしなかった仕事をする機会をいただいたり、見たことのない景色を見たり、新しいご縁に恵まれたり、ということにつながったのです。
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自分の価値観だけで周到に計画していたのなら、絶対にそこには行けなかったはず。なぜなら、凡人の価値観しか持ち合わせていない私が思いつくことなんて、たかが知れていますからね…。
私は過去を振り返った時に、よく思ったものです。
「ああ、この点とあの点が、ここに繋がるのか!そう来たか~!」と。
そうやって、少しずつ、少しずつ自分が本当にやりたいことが見えてきて、自分の素材の活かしどころも分かってきた感覚があります。
でも実はこれ、キャリア理論においてもきちんと裏付けがされていることなのです。それは一体、どんな理論でしょうか。
キャリアは無計画でもオーケー?!
それは、スタンフォード大学の教育心理学者 クランボルツ教授が1999年に発表した「計画的偶発性理論」(Planned Happenstance Theory)というもの。
ビジネスの世界で成功した人のキャリアを調査したところ、その8割もが本人の予想していなかった偶然の出来事によるものだった、という衝撃的な結果が示されたことで生まれたこの理論。目的意識にこだわりすぎていると、想定外のものすごいラッキーがやってきても、「自分が思い描いていた計画とは違うから…」とみすみすそのチャンスを棒に振ってしまいかねない…。「キャリアは綿密にプランニングせよ」という常識を覆すものですね。
特に、変化の激しい今の世の中、いつ、何が起こるかなんてわかりません。自分の健康だってそうですよね。どれだけ体に気をつけていても、自分だけは絶対大丈夫、なんていうことはないわけです。
結局のところ、個人の意思や努力でコントロールできることの方が、もしかすると少ないのかもしれない。それなのに、「あと1年でチームリーダーになって、3年後にはマネージャーになって、5年後には年収をいくらにして…」なんていう具体的なキャリアプランばかりを立てていると、その通りにならなかった時に、自分で勝手に「苦い失敗体験」を増やしてしまいかねません。
だから、あえて未来の明確なゴールを決めなくてもいいのです。
「偶然起きた目の前の出来事をとりあえず全力で取り組み、偶然のご縁を大切にしていくうちに、運が上がり道が開ける」と言ってくれる、こんな素敵なキャリア理論も世の中に存在するのですから。
私はこの理論を始めて知った時、深く感動したものです。
私のそれまでの、無計画で鉄砲玉のようだった人生を、クランボルツ先生に認めてもらえたような(?)、そんな温かい気持ちに包まれました。
ラッキーな偶然を掴むための5つの心得
さて、クランボルツ教授は、その幸運を上手に引き寄せるためには5つの心得が必要であると言いました。
《5つの心得》
好奇心(Curiosity): 何にでも面白がって首を突っ込む精神
持続性(Persistence): 何かあってもへこたれず挑戦し続ける気持ち
柔軟性(Flexibility): 多少理想と違っていても受けいれるフレキシブルさ
楽観性(Optimism): 悪いことが起こっても何とかなると思うポジティブさ
冒険心(Risk-taking): ある程度はリスクを取ることもいとわない気持ち
まったく何もしないで「ただ偶然がやってくるのを寝て待っていればいい」ということでは決してありません。「これは自分の思い描いていたこととは違う。でも、まずは挑戦してみようじゃないか」という姿勢が、これらの5つのスキルをとおしてみえてきます。
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そうはいっても、やっぱり知りたい未来のこと…
とはいえ、やっぱり知りたいですよね…。未来のこと。
人間って、やっぱりどこかで、未来のことを知りたい生き物ですもんね。
「いつか起こる偶然が来たら、すぐに飛びつく瞬発力はある。
それでも、いつ頃面白いことが起こるのか、知りた~い!」
そんな時に役立つのが…、ズバリ、星よみ的視点です!
星よみでは、あなたが持って生まれた星から、あなただけの特性を見つけることも、もちろんします。でもそれだけではありません。あなたが持って生まれた星と、現在の上空の星との関係性を見ることもします。こちらは、あなたが今どんな運気にいるのか、人生における顕著なイベントはいつ頃起こるのか、ということを予測することができるのです。
人生の大まかなタイミングが分かるだけでも、気持ちに余裕が生まれます。それまでの時間を漫然と過ごすではなく、「有効活用したい!」という強い欲求も湧いてきます。そしてもちろん、「その時」は絶対に見逃しません!
「どうやら星回り的には、2年後に仕事に関して結果が出やすい運気になりそうだ。ならば、それまでの2年間、とにかく自分が興味を持っていることにアンテナを立てて、自分から積極的に動くぞ!」という具合に。
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星よみもプランドハプンスタンス理論も、これから起こるであろう出来事に科学的根拠はありません。
でも「こんなこと、起こるかも?!」というワクワク感は同じ。
変化の激しい今の世の中、こんなふうに、これまでなら笑われたり批判されてきたような視点が、実はすごく大事なのかもしれませんね。
あなたは、何にワクワクしますか?