今でも心に残る先輩ストリッパーの一言
あろはろは!
メンズストリップダンサーの朱雀ガラティアです☆
以前、メンズストリッパーが先輩から叱られたことという記事を書いたのですが読んでいただけましたか?(^o^)
自分が入りたての頃はたくさんの先輩キャストがおり、優しい人もいれば厳しい人もいて
褒められたり怒られたりしながら育てていただいたのですが、
先輩たちが何気なく発した一言ってずっと覚えてたりしますよね。
そんなワケで今回は、今でも心に残っている先輩たちの一言特集!
先輩たちよ、これを読んで恐れ慄くがいい。
朱雀は一度聞いたことはずっと覚えているぞψ(`∇´)ψ
①「やめてやる!と思っていたけど、
居心地が良くて棲みついちゃった」
これは自分が本当にデビューしたての、出演2回目か3回目ぐらいの日に打ち上げで聞いた一言です。
メンズストリップの世界、さらにはその団体のことを指しているのですが、
先輩たちにとってここはそんなにいいものなのか、と率直に驚きました。
自分が出始めの頃なんて、「スカウトされたからなんとなく出てるけど、長くは居ないだろうな」って思ってたので、まさに過去の先輩のような感じだったわけですね。
当時の自分は大学生で、学業のほかダンスサークルやらボイトレやらDJやらさまざまに充実した忙しい日々を送っていたので、
メンズストリップは完全に"オマケ"の活動でした。
「自分にはキラキラした派手な未来が待っている」と信じて疑わない陽キャタイプだったので、
メンズストリップというアンダーグラウンドの世界は興味本位でしかなかったんです。
(もちろん、キラキラとは違うアングラ故の魅力は感じていましたが)
だけどこの先輩は「居心地が良くて気付けば何年も居着いちゃって」とかって言ってる。
自分はそこまで長くいるつもりなんて毛頭なかったので、「そっか…この人はこの世界からもう抜けられないんだ。」とおせっかいな心配をしたりもしました。
(大きなお世話すぎるwww)
そして同時に、そこに対して言葉では言い表せないようなエモさも感じたんですよね。
蚊帳の中を見ているかのような、
言うなれば、スタインベックの「ハツカネズミと人間」の農場生活や「千と千尋の神隠し」の湯屋での労働的な"そこで生きていくしかない制限された状況の人々に対する憐れみと、それを上回る羨望"のような感情が湧いたんです。
決して見下してるわけじゃなく、「自分にはここまで人を受け入れてくれる環境ってあるのだろうか」と寂しくもなったんですよ。
………
………
そんな自分も気付けば歴10年弱。
結局続いてしまいました。(笑)
うん、確かにとても楽しかったですよ。
もうその団体は無いに等しいし、今では自分が先導に立ち、しかも開かれた場所で多くの方に見ていただいているので当時の環境とは異なりますが、
やはり「メンズストリップというものに棲み着いた」と言えるでしょう。
あれ。
その先輩の発言って未来の自分のことだったのかな。(笑)
②「この世界でやってく覚悟ないだろ?」
別の先輩ではありますが、こちらも「アンダーグラウンドの世界に棲み付いた人」の一言です。
この一言を聞いた状況というのはちょっと特殊で、
あるとき先輩たちに連れられて飲みに行った際、自分が先に潰れて寝ちゃったんですね。
しばらくして起きたんですが、先輩たちが何やら真面目モードでお話しているので目を開けずに寝たフリをしていました。
するとそのうち、話の中に目の前で寝ている(はずの)自分の名前が出たんです。
ある先輩が、「俺はもうこの世界でやっていくって決めてるけど、こいつ(朱雀)にそんな覚悟はあるのか?ないだろ」
別に先輩は自分の悪口を言いたかったわけではなくて、「俺にはもうこの世界しかない」という話の流れでの発言でした。
寝てると思って好き勝手言いやがって!と思いましたが(笑)、
先述の通り、確かに自分は当時そんな覚悟なんて持っておらず、いずれ辞めてDJやライブ活動のほうに専念するつもりでした。
ただ、やっぱりそれを聞いたときは少し悔しかったですね。
あ、彼は別に普段冷たいとか意地悪してくるとかいうことはなかったですよ。
普通に良くしてくれました。
あくまで「まぁこの子もいずれいなくなっちゃうんだろうな」ぐらいの感覚だったんだと思います。
入れ替わり激しい世界なので。
それから数年経ち。
全く覚悟は決めていなかった自分ですが、
図らずも現在まで続いてしまいました。(笑)
先輩!見てますか!自分まだこの世界に残ってますよ(笑)
③自分が目立とうと思わず、相手を引き立たせろ
ストリップショーというのはエンタメの世界なので、自分が目立ちたい、前に出たいという気持ちがないと続けられません。
そもそも、表現したい、注目されたいって気持ちがあるからパフォーマーになるんだと思いますが。
自分をいかに美しく見せるか、どう思い描く世界を表現するか、
それらは常に考えていなければならないし深く追求していくものでしょう。
ソロショーであれば、思う存分派手に振る舞っていいし、「私を見なさいよ」ばりの強気で行っていいのですが、
2人以上でのショーとなると少し勝手が変わってきます。
縄での緊縛が得意で、よくSMショーをやっている先輩がいました。
その先輩に、何気なく「先輩のショーかっこいいですよねー。自分も縛れるようになってショーでドヤりたい」みたいなことを言ったことがあったんです。
すると先輩は
「緊縛ショーはいかに相手を引き立たせてあげるかが大事で、自分が目立とうとするものではないんだよ」と。
さらに「縛る側は裏方の意識でいなきゃいけない。あくまで主役は縛られる側だから」と続けました。
もうペーペーの自分は目からウロコ!でした。
ショーって全部自分が目立つためのものじゃないの?
緊縛ショーも縛れるってアピールするためのものでしょう?
M役の子を"使って"クールな自分を演出するのがSMだよね?
そのように考えていた当時の発想が全て吹き飛びました。
自分が裏方として出るという意識で行うショーなんてあるのかと。
当然、他のショーをそんな目で見たことなんかありませんでした。
(キャストそれぞれが主役の意識でやって成り立ってると思っていた)
その考え方を聞いて以来、自分がペア演目や全員演目を作る際には必ず相手の見せ場のシーンを設ける、相手も引き立つような設定を考えるといったことを意識するようになりました。
相手を目立たせてあげる。
現在は当たり前のことだよねって感覚ですが、早いうちにその概念を教わることができて本当に良かったと思っています。
あ、緊縛ショーでも縛る側が目立つためのショーというのもあるのでその先輩の考え方が全てに当てはまるワケではないのですが、
自分がー自分がーだけではやはり良いショーは作れないのかな、と今となっては思います。
④メンズストリップを本業にするのは難しい
外部への出演が増え始め、毎月開催のイベントも常に満員という順調な波に乗ってきた頃、
もっと規模を拡大し色々な企画を行なっていきたいと先輩に相談したことがありました。
うちの他にこういうエンタメをやっているところは無いから大チャンスですよね、メンズストリッパー1本で食べていける子を増やしたいし、と。
ところが、自分の耳に入ってきたのは先輩の厳しい言葉でした。
「いや、この状態もどこまで続くかわからないし、それ1本でやっていけるほど甘くない。メンズストリップを本業にするのは……正直、難しいよ。」
良い答えを期待していた自分は拍子抜けしました。
先輩がそれ言うか?って。(笑)
「自分はいまこれ1本でやって生活できてますよ。本業としてやる子も増やせると思います。」
と反論したのですが、
「それはお前だけ。俺だって別の仕事をしながらやっているし、他のキャストたちも全員そう。メンズストリップってメインでやるタイプの仕事じゃない。」
と言われてしまいました(^◇^;)
先輩としてはあくまで冷静に物事を観察し、勢いだけで進めようとするのは危険だと分かっていたからこその発言だったのでしょう。
確かに、現実を碌に見ずに100%理想論楽観主義では上手くいかなくなるということもあるのかもしれません。
ですが…
当時、毎月開催イベントの100枚以上のチケットは発売開始後10分で完売、常設店も毎日営業にも関わらず安定して売上を出していたのです。
現状は上手くいってるのにどうして水を差すようなことを言うんだろう、と思いました。
まぁ、いつまでも続かないという先輩の心配する気持ちは分からなくはないし、
夢を語ると必ずそれを引き下げる発言が来るというパターンは往々にしてあるものなので特に落ち込みはしませでしたが、やはりかなり悔しかったのを覚えています。
結局100名以上の月1開催も常設店も同じ時期に終了してしまったのですが、
その後自分自身で新たにイベントを立ち上げるとなった際にはあのときの悔しさをバネにして頑張りました。
だって、先輩が言った通りになるのだけは絶対に嫌だったから。(笑)
その先輩はとうに引退したのでもう会えていませんが、もし何年後かに会うことがあったら胸を張って「今も続いてるし本業にしてます」と言いたいと思っています。
と、いうことで今回は今でも心に残る先輩からの一言をご紹介しました!
哀しさだったり悔しさだったり驚きだったり、
忘れられない一言には聞いたときの感情も伴っているなと感じます。
それぞれの言葉は今思い出しても当時の感情に浸れるほど生々しく記憶の中に維持されています。
良い言葉も悪い言葉も全て、今の朱雀ガラティアを形成する要素の1つになっていると言っても過言ではないと思うんですよね。
普段からお世話になりつつ、モチベーションや悔しさのバネの種となる言葉を与えてくださった先輩方には感謝しかありません♡
ただ、自分が覚えているということは、
すなわち自分が何気なく言った一言も後輩に覚えられている可能性があるので、
できるだけ発言には気をつけるようにします(笑)
そして常に愛のある言葉を発している人間でいられるのが目標です☆
それって、
パフォーマーとして。
先輩として。
そして人として。
めちゃくちゃ素敵なことだもんね。
朱雀人生劇場〜修行の巻〜はまだまだ続くのである。
最後まで読んでいただきありがとうございます^ ^
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