衝撃!チップのもらい方を教えてくれた伝説的先輩の話。
あろはろは!
メンズストリップダンサーの朱雀ガラティアです☆
以前、
という記事の最後らへんに、自分がチップを稼ぐ上でひじょーに勉強になったきっかけがあった、という旨の記載をしました。
(未読の方はぜひそちらも読んでみてね!)
善は急げ!煎餅は磯辺!ということで
忘れてしまわないうちに、このことについて記しておこうと思い立ちました。
まぁそもそもこの事件を忘れることは我がストリッパー人生において無いとは思うのですが…
そしてこの記事は、ある意味で「今の朱雀が誕生するきっかけ」となった大元の出来事に関するものなので、
とても大事に書いていこうと思います。(笑)
以前、記事に何度か書いてきた通り、
デビュー間もなく駆け出しのパフォーマーだった自分は、チップタイムにおけるチップのもらい方のコツなんてものは一寸も知らされておりませんでした。
もちろん、初出演となる公演の前にチップタイムとはどういうもので、どう回ればいいか、というざっくりした説明はあったのですが、
「その時間になったら客席に行ってチップもらってね〜」
「なるべくチップ持ってる人のところは全て回ったらいいよ〜」
「新人にはみんなチップくれるから大丈夫だよ〜」
という、非常にアバウトなものでした。
一応言っておくと、当時の団体のこのおおらかさ、嫌いではありません。
むしろこういう雰囲気だったからこそ居心地よく長期間お世話になることができたと思っています。
しかし、仕事内容のことまで終始こんな感じだったので、もっとちゃんと教えてよ〜!!というもどかしさがあったのも事実です。(笑)
もらい方だけで言えば教わった。
自分に必要なのは、より多くもらう方法である
と、「イケメンにチップ追い抜かれた事件」以降の銭ゲバ三齢幼生の私は強く思ったものでした。
そんな中でのある回でのこと。
自分が会ったことのない、初共演となる先輩キャストが来ていました。
以前、レギュラーメンバーとして出演しており、今回は久方ぶりにステージに立つとのこと。
その先輩Cさんに初めて当日お会いしたとき、自分は憧れの眼差しで彼を見つめていました。
実は、このCさんはチップバキューマーと呼んでも過言ではないような、
とにかくチップをたくさんもらう伝説的な出演者だった、
という噂を事前に聞かされていたのです。
さらにその話をしてくれた某先輩キャストは、
「今の朱雀より何倍ももらってた。
1日で何万も稼いでた。」
という興味深い情報を付け足してくれました。
一体どんな秘密が!?
気になって仕方ありません。
ここはもう、直接本人に聞いてみないわけにはいかないと意気込んで、会える日を今か今かと待っていたのでした。
……そんな生きた化石…じゃない生ける伝説が確かに目の前にいる。
これはまたとないチャンス!と思い、
本番前にそれとなく聞いてみることにしました。
ところが…
朱雀「改めて今日はよろしくお願いしますね!噂に聞いてたCさんと共演できて嬉しいです♪」
Cさん「いやぁ、そんな。(笑)ありがとう」
朱雀「Cさんって昔よくこの公演に出てたって聞きました」
Cさん「そうだね、朱雀くんが入るずっと前の話だけど(笑)」
朱雀「チップもバカスカ稼いでたっていう…」
Cさん「いやいや、全然だよ(笑)」
朱雀「どうやったら、チップたくさんもらえるんですかね?」
Cさん「いやほんとに、今の朱雀くんに比べたら俺そんなにもらってなかったと思うよ。(笑)」
…
…
飄々としたCさんは、大人の余裕ともとれる爽やかさでするりと自分の質問を回避したのでした。
さすが、チップ王は伊達じゃない。
一枚も二枚も上手です。
もうこうなったら直接見てみるしかない。
チップタイムを観察するために、全てのショーが終わった後に訪れるその瞬間を、
躍りつつ着替えつつ、虎視眈々と待ち望んでいたのでした…。
結論、度肝を抜かれました。
「チップタイムはこう振る舞う」という自分の中で仮構築されていた常識が、音を立てる間すらなく崩れ去った感覚です。
"チップタイム、スタート"のかけ声とともに聞こえてきたのは、オープン前に話した穏やかな口調とは遠くかけ離れたCさんのセリフでした。
「チップほしいでーす。いっぱいくださーい。」
そう言って客席に降りていったCさんは、
チップを多く持っているお客さんを中心に堂々たる姿勢で歩き回り、
「久しぶりに出たんだよ?くれるよね?」
「チップありがとー、もっとほしいですー」
「え、チップないの?じゃあ現金くださいー」
と、コレ怒られるんじゃないか?ってレベルでグイグイ攻め込んでいきます。
良く言えば積極的。
悪く言えば傲慢。
ところが、それを言われたお客さんは気分を害するどころか逆に嬉しそうにしています。
チップ1枚で終わらそうとしていたお客さんも、ひと押しに負けて追加で現金を入れたりしています。
それも楽しげに。
こ、これがチップ王の為せる技……
そうです、テクニックの面だけで言えば、
Cさんがやっていたことはただひとつ。
貪欲にチップを要求する。
これだけなのです。
確かにCさんは見た目も美少年という言葉がピッタリの、年上とは思えない若くて綺麗なお顔立ちでしたし、パフォーマンスも先輩というだけあって自分とは段違いでした。
だけど、他の人と明らかに違っており、唯一彼だけがやっていたのがチップタイムでのその振る舞いなのでした。
自分はその時まで、
「チップはお客様があげたいと思う数だけいただけるもの」だと思っていましたし、
「お客様に対して無礼な振る舞いをしてはいけない、あくまで謙虚にいなきゃいけない」
「素直で従順なキャストこそお客様に愛されるに違いない」
などと考えていたので、初めてそういった"グイグイ系"のチップタイムを見てブッ飛びました。
それに、他の先輩や同期たちもみんな卒ない振る舞いの謙虚型だったので、Cさんのようなタイプの出演者には遭遇したことがなかったのです。
なので当然自分も周りのみんなと同じように、お客様には平身低頭って感じで接していました。(最初のうちだけw)
それが、蓋開けたらコレよ。
「チップをもらうのではなく、チップを引き出すのがプロ」
んもう、カルチャーショックだったね。
次からは自分もやってみようと思いました。
でも、待てよ?と。
それが許されるのはそういうキャラの人だけなんじゃない?
と、直後重要なことに気付いてしまうのです。
仮に、ペコペコしてるキャラの子がチップタイムに突然、「もっとチップ欲しいんですけど?」って言ってお客様につかつか歩み寄っていくところを脳内でシュミレーションしてみました。
お客様「あ?何でお前にそんなあげなきゃいけないんだよ」
コレはもうダメですね。確実にお客様の反感を買ってしまいます。
「そんな反感なんか気にしないわ、いいからチップちょうだい!くれないなら他んとこ行っちゃうよー?…」
こんな強めの心持ちで挑んだらどうでしょうか。
…
…
なんだかいけそうな気がします。
というかそもそももらえなかったとしても、それくらいの覚悟でいけば何ひとつ気にするものがありません。
そこで自分は静かにひと呼吸おくと、
こう心を決めたのです。
「クレクレキャラでいく。」
新生・朱雀登場の瞬間です!!
祝え!!!
そこから自分は
・チップ欲しいを素直に言う
・イベント中は強気で臨む
・くれた分だけサービスする
・くれる人の所にだけ行く
これらを徹底するようにしたのです。
人は不思議なもので、そういうキャラ付けをして人前に出ていると、自然と本当にそうなってきます。
名実ともに"お金大好き♡"な朱雀ちゃんが見事に出来上がったのでした。
ただ、常に気を付けていたこともあります。
いくら貪欲になっても、その奥底にかすかに残る謙虚な気持ちと思いやりの心は忘れないこと。
事実、Cさんはチップタイムこそ不遜とも言える振る舞いでしたが、イベント前や終了後などは本当に優しくしてくれましたし、キャストたちへの人当たりや後輩の面倒見がよく、頼れるお兄さん、という感じでした。
また、かと言ってお客様を雑に扱う、のともまた違います。
今でもCさんは自分の憧れなのです!
彼のように謙虚と貪欲(笑)を切り替えられるような先輩に自分もなろうと同時に決意しました。
この一件こそが朱雀のルーツ。
というより、この時のCさんこそが朱雀のルーツです。
さてさて。
そんなカネカネ星人爆誕以降、お客様の反応がどうだったかといいますと…
「チップ欲しいってわかりよく言ってくれたほうがあげやすい!」
「素直に喜んでくれるほど渡し甲斐がある!」
圧倒的に大好評でした。
もちろん、とやかくいう人も中にはいましたが、
そういう人に限って、そもそも最初からチップ買わないような人でした。
じゃあいいじゃん。(笑)
最近、入ってくる新人さんたちにチップタイムはどう回ればいいですかと相談されることがよくあります。
当然自分は答えます。
「グイグイいきな。」と。
これからも、Cさんから学んだチップのもらい方を活かし、次の世代にも伝えていき、
チップをもらう楽しさを。
チップをあげる楽しさを。
どんどん広げていけたらいいな、と思います(はぁと
ということで、ここまで長々お付き合いくださりありがとうございます。
長々読んじゃったってことは読みたかったってことだし暇だったってことでしょ。
早くチップ入れろくださいバカヤロー!!!
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