人気≠実力!?チップが多くもらえるキャストとは
あろはろは!
メンズストリップダンサーの朱雀ガラティアです☆
などなど、書いてきた記事の中ではチップに関する記事がダントツで好評で、
「メンズストリップという知らない世界=チップのこと」という、皆さんの興味関心のある分野が改めて明確になったような感じです。
んもう、あんたらカネのこと気になりすぎ!!
と一瞬思いましたが、そうとも限らないかもしれないので心の中に留めておくだけにしておきましょう(もう書いちゃったけど)。
今回もチップについて書いていくのですが、
初見の方のために改めてざっくり説明すると、
チップとは、ダンサーたちがショーを終えた後に客席を回り(この時間がチップタイム)、
お客様からいただくお金やフェイクマネーのことです。
現金制のところもあれば、¥1,000/◯枚と、専用のチップチケットを用意しているところもあります。
チップチケットの場合、ほとんどの現場ではもらった枚数に応じて現金に精算され、キャストに支給されるチップバック方式が採られています。
つまり、固定ギャラに加えてチップを多くもらえればもらえるだけその日の稼ぎが大きくなるということです。
固定給+歩合制という言い方もできますね。
当然、キャストによってもらった枚数は違ってきますし、
チップを多く稼げるキャストとそうでないキャストがいるのは事実です。
では一体どんなキャストがチップをより多くもらっているのか??
デビューしたての頃、自分はまだそんなにチップに対する執着がありませんでした。
そんなたくさんもらえるもんでもないと思ってたし、
どうすればもっともらえるかなんて全く考えておらず。
しかしある時のある回から、その考え方はガラリと変わり、朱雀=チップの鬼という図式が徐々に構築されていくのでした…
(ゲームの敵キャラが悪に染まるきっかけの回想譚みたいでワクワクしてきますね!)
執着はない、といっても全く要らないと思っていたわけではなく、
回を重ねるごとにチップのもらい方なども心得てきて、少しずつでも1回分の稼ぎが増えていくことに手応えを感じていました。
いつしか特に意識しなくても、毎回、チップの数はナンバー1という状態に。
(改めて言いますが、1番になるためにあれこれ試行錯誤したわけではなく、本当にたまたまです)
その日の出演者は先輩3人と自分、そしてほぼ同期のSくんの5人という布陣。
正確には、Sくんのほうがすこぉしだけ先に入ったのですが、出演の頻度で言えばいつの間にか自分が超えてしまっていました。
キャストによって踊れる人とそうでない人がいるので、
1日の中での出演数はバラバラ。
3つのショーに出る人もいれば、1つだけの人もいます。
自分は当時、数少ないダンス経験者だったというのもあってショーには多めに駆り出されていました。
ソロショー、急いで着替えてペアショー、他の人が1曲分やっている間に着替えて3人演目、またまた急いで着替えて全員ショー…みたいな。
持ってくる衣装の数も多くてかさばるし、自分で考えなきゃいけない演目もいくつかあったので、明らかに他の人より労力を削られていたと思います。
Sくんなんかは元から踊れないと宣言していたのもあり、最後の全員演目のみ出演、という感じで、出番が多いことは幸せだけど、少ないとバタバタしなくていいよなぁ、と羨ましく思っていました。
ないものねだりですね。
最後の演目も無事終わり、チップタイム。
いつものようにこなし、今回もたくさんいただけてよかったなぁと満足して
精算後、恒例となっていた打ち上げにキャスト・スタッフ全員含めたみんなで向かいました。
そこで何のきっかけだったかは忘れましたが、本日もらったチップ枚数暴露大会みたいなのが始まって、先輩方が発表していきます。
なんだかんだいってまた自分が1番枚数は多かったのですが、
その後口を開いたSくんから聞こえてきたのは……
自分よりも倍近く多いチップ枚数でした。
えええ!!??
なんでそんなに多いの!?
こんなに差が開くことってある!?
自分の驚きをよそに、先輩たちが「お〜、今回はお前が1位か〜」とSくんを手放しに誉めそやしています。
いやいや、そもそも自分よりも出てるショー少ないじゃん!
それなのになんで1番チップもらってるの!?
「いやぁ〜、なんかたくさんもらえちゃいました」
屈託のない笑顔でSくんが頭を掻きます。
仮にも獲得チップ数トップを維持してきたんだ、
そんな自分を差し置いて1位横取りだとぉ〜!?
先ほどの説明を撤回しましょう。
わたくし朱雀、この頃から相当、チップには執着があったようです。
はらわた煮えくりまんじゅうの最後の仕上げにケシの実をまぶしているところに、
先輩が法則と真実と、死刑宣告を同時に掲げます。
「まぁ、Sって、顔良いもんなぁ」
そうそれこそが、ただひとつの理由……
Sくんはとりわけ踊れるわけでも、演技ができるわけでも、話術が飛び抜けているわけでもなかったのですが、
顔がめちゃくちゃイケメンだったのです。
いくらこちらが頑張ってショーを作り込んでこようが、
衣装を持ってこようが、
出番が多かろうが、
合間のトークで盛り上げようが!!!
(思い出してるうちにまたムカついてきた)
彼のそこにあるというだけで尊く存在価値のある顔面には敵わない、のです。
こんなどうにもできない不可抗力が理由で負けるなんて…
↑あ、いま「負ける」って言いましたね。
執着ありまくりなのは本当だったようです。
そう、その時自分は、
どんな良いショーでも、良い衣装でも、良い性格でも、良い顔面には敵わない
という残酷すぎる理を発見してしまったのでした……
そこから、メイクを変えてみたり、ショーのクオリティを再考してみたり、チップタイムの言動を改良してみたりと、
チップの鬼として修行のような試行錯誤を重ねていったのです。
それから約3年経て現在。
どうなったかというと、
もうチップの枚数とかいちいち気にしなくなりました。
結局最後はそこに落ち着くんかい!
というかそれ、最初の状態に戻ってるだけやないかい!
というツッコミは
「原点回帰」「初心に戻った」という言葉で誤魔化させていただきたいと思います。
今はもう、やれ誰より多かっただの、やれ誰が1番だっただの、やれ今日何枚だっただの、
そんなこと意識しなくなりました。
(というか主催としての仕事あるし精算する側になったので気にしてる余裕ない)
自分自身楽しむのはもちろんのこと、
お客様を楽しませられるショーを作って、最初から最後まで幸せって時間を創り出せればもうそれでいい!
お、今日初めてまともなこと言ったんじゃない?
それから、こだわらなくなったもうひとつの理由は、
そんなこと考えてもしょーがないからです。
もはや顔が良いのが有利ってわかった以上(当然あのあと何度も例外はあったのですが、顔が良い=有利に変わりはありません)、
どうすることもできやしないのです。
チップのためだけに整形する意思も自分にはないし…
別にそこまで自分の顔、酷いと思ってないし。。
なのでもう誰と比べて、とか何枚もらって、とかはなんとも思いません。
あ、でもチップ多いほうが嬉しいのは変わらないし、もらえないのは寂しいから「朱雀にはチップあげなくていいんだ!」とかやめてね!!
ほしいからね!!!
チップ好きなのはずっとだからね!!!!
というわけで、チップを多くもらえるキャストとは、についてお話ししてきましたがいかがでしたでしょうか。
ちなみに、チップ研究時代に、たくさんもらえる方法を得るきっかけとなったことがあったのですが、これは長くなるので別の機会に。
今月も朱雀は、夢と希望と時々チップを胸に抱いて踊ります!
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