2/文月/18

自分では着られないけど、ついメンズのコレクションも見てしまいます。
身近なひとや憧れのひとに「着てほしい」という気持ちもなく、ファッション関係のお仕事に従事している訳でもなく、ただデザイナーの想像する新しい何かを見るのが楽しい。自分で着られないからこそ、純粋にお話や絵や音楽の新作を見るかのように楽しめるのかもしれません。
そんな気持ちで眺めた、19SSのお気に入りです。

・トムブラウン
カラフルでかわいくてハッピーな色合い。帽子にはお花もついていて、くじら模様のお洋服。全体的にビッグサイズで、ソールもすごいことになっている。靴下はザリガニのポイント。色合わせもとっても自由。ショーに出す裏側では緻密なあれこれが行われているんだろうけれど。何だかこういうのを見せられると、もっと自由に好きなようにしていいんだよって気持ちになります。
冒頭、自分では着られないけどと書きましたが、早々に撤回です。ピンクの犬の立体バッグ、持ちたいです。男性が持つからこその素敵さはあると思うけれど。
以前のペンギンも好きだったけど、今回のはこの空間があまりに幸せで充ち満ちていて、外の世界との対比がより鮮やかになってしまって、何だか切なくなるほどです。
・アレキサンダー・マックイーン
もうただただかっこいい。これとDIORで、タイトな横分け(9:1位)、最高とあらためて思いました。ヘアスタイルも眼鏡もストイックだけど、やわらかく体のラインに沿った型が少しフェミニンでセクシーだと思います。
もう随分経つけれど、ずっとマックイーンの遺志を継いで作り続けるサラバートンさんがとてもかっこいい。今回のメンズコレクションで一番ときめきました。ゴスな雰囲気のものも、少しワイルドなのも、どれも品があって好きです。

あとはコムデギャルソンオムプリュスのファーストルックのジャケット群かっこいいとか(かわいさと清潔さとかっこいいが混在するすごさ)、トムフォードのかっこいいスーツ一式とか(完璧なスーツにため息です)、ヨウジの雰囲気のある一式(帽子でネクタイのが特に好きです)などを、うっとりと眺めていました。

こうして並べてみると、自分の好きの指向が分かりやすく見えてきて、やっぱり基本的にはスーツなどのかちっとしたものが好きみたいです。
素敵な新しい世界に触れると、自分自身の内側へも深く潜らせてくれて、さらに血の巡りを良くする作用があるように思います。

それにしても、今こうしてほぼリアルタイムの勢いで、コレクションを見ることが出来るのはとても幸せなことと思います。この辺りの話になるとまた長くなりそうなので、また今度のお話にします。

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