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読んだ本(絵を見る技術 名画の構造を読み解く)


だいたいB6ぐらい 288ページだけどサクサク進む

絵を見る技術 名画の構造を読み解く
秋田麻早子 著

絵の描き方の本には大体同じことが書いてあります。どれを買っても一緒じゃん!という悪口が言いたいわけではありません。今まで読んだ本はそんなに多くありませんが、もちろんその人の絵の個性による、特別な技がそれぞれの本には書かれています。しかし「ここに大事な物を置くんだよ」「白黒にした時こう見えると良いんだよ」など、「いい絵にするための考え」が共通していることが多いです。人が「いい絵だ」と感じる条件は、好き嫌いとは別にもう決まっているのです。

こちらは絵の描き方の本ではありません。絵画を鑑賞する際に、人はどういうところを見て「いい絵」としているのか?この絵はバランスが良い、大胆な表現だ、そういった評価がされる時、なぜバランスが良いのか?どうして大胆だといわれるのか?その理由について解説しています。絵の技法書で聞いたことがある内容もありましたが、理由の説明が分かりやすく、「わからんけどそうした方がいいらしいからそうする」という認識から一歩進めたような気がします。

ミケランジェロやフェルメールなど、巨匠と呼ばれる画家たちの作品がカラーで掲載され、矢印や分割線が直接書き込まれていて理解しやすい。著者の好き嫌いと作品の技術力に対する考えがちゃんと分けられているのも良かったです。見る側だからこその視点が、描く側としてとても参考になりました。

途中何度もいい本だな〜!と思う瞬間があってその度にsnsで叫んでいた。読んで良かった‥。

すわみ

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