ノーヒットノーランの歴史
こんにちは、すずです。
8/15のDeNA戦でノーヒットノーランを達成しました。今回はノーヒットノーランの歴史と題して記事を書きたいと思います。
今回の記事はそこまで玄人向きではないので、野球そこまで詳しくないよーって人でも分かるように書いていこうと思います。
そもそもノーヒットノーランって?
野球は同点や雨天コールドなどの場合を除き、9回つまり27個のアウトを取った時点で試合が成立します。この27個のアウトを取るまでに一つも安打を許さない投球をすることをノーヒットノーランと言います。
現代の日本プロ野球では年間通して1回あるかないかくらいの珍しい記録です。
特に近年はボールの反発が強くなり打球が飛ぶようになった(と言われている)り、ドームの座席を増やすために両翼が迫り出し、つまりフェンスまでの距離が短くなったりと打者有利なルールや設備変更がありました。そのためここ十数年は打者の記録が多く生まれています。
類似の記録
類似というか、紛らわしい記録なのですが、「ノーヒットノーラン」と「ノーヒット」は少し違います。この「ラン」という言葉は得点を意味していて、ノーヒットノーランは被安打0で無失点に対して、ノーヒットは無安打で失点はあってもOKです。
実際、四球やエラーで出したランナーが犠打や四球で生還した場合、被安打0で失点することはあります。
このノーヒット、ノーヒットノーランの最上級が「完全試合」。
これは四球やエラーでランナーすら出さない投球を達成すると完全試合とみなされます。
ノーヒットノーランの中には、1四球や1失策のみで試合を終えた「準完全試合」という言葉もありますが、これは明確な記録としてはありません。ノーヒットノーランという表現が正しいのですが、メディアなどでより完全試合に近かったという意味合いを持たせるためにこのような表現が使われることが多いです。
近年のノーヒットノーラン達成者
日本プロ野球ではペナントと呼ばれるリーグ内での最高勝率のチームを決める争いと、(今年はコロナの影響で変則ですが)リーグの代表チームを決めるクライマックスシリーズ、セパ両リーグの代表者同士で日本一を争う日本シリーズの三つがあります。
CS(クライマックス)と日本シリーズはポストシーズン(プレーオフとも言いますが、基本的には同じ意味で使われます)と一括りに呼ばれることもあります。
ポストシーズンの記録や成績は通算成績に加算されませんが、この記事ではペナントもポストシーズンも合わせて書いていきます。
2020年8月15日:小川泰弘(ヤクルト)
横浜スタジアムでのDeNAとの対戦。試合は9-0でヤクルトの勝利。コロナ対策の影響で、史上最少の観客数での達成になりました。
足を高く上げ、そこからグッと腰を落として豪速球を投げ込む独特のフォーム。「ライアン」の愛称で知られるヤクルトの現エースです。
2019年9月14日:大野雄大(中日)
本拠地ナゴヤドームでの阪神との一戦。試合は3-0で中日の勝利。セリーグでは令和初のノーヒットノーランになりました。
150キロの直球とツーシーム、落差のあるチェンジアップが武器の中日のエース。
2019年9月6日:千賀滉大(ソフトバンク)
福岡ヤフオク!ドーム(現PayPayドーム)でのロッテとの一戦。2-0のロースコアで勝利。令和初のノーヒットノーランかつ初の育成出身選手による達成になりました。
日本一も達成したソフトバンクのエースはバッテリーを組む甲斐と共に育成出身。一躍日本トップクラスの投手になりました。
2018年10月14日:菅野智之(巨人)
ヤクルトとのCSファーストS第2戦で達成。神宮での一戦は4-0で勝利。
ポストシーズン初にして、平成最後のノーヒットノーラン。1四球のみの準完全試合でした。
2018年の菅野は10完投8完封15勝で2010年前田健太以来の投手3冠も達成しました。19年は二桁勝利も満足いく結果には遠く、今季は投球フォームを変えて復活を目指します。
2018年7月27日:山口俊(巨人/現ブルージェイズ)
東京ドームでの中日戦。試合は5-0で巨人の勝利。この試合は1四球のみの準完全試合かつペナントでの平成最後のノーヒットノーランになりました。
山口は前年6月14日のソフトバンクでも先発し、継投による参考記録ですがノーヒットノーランを達成しています。
今季からはメジャー移籍しブルージェイズに所属し新天地での挑戦をしています。
2014年5月2日:岸孝之(西武/現楽天)
14年は開幕投手で始まり、ノーヒットノーラン、キャリアハイの13勝を挙げ最高勝率のタイトルも獲得しました。
この試合はロッテの本拠地QVCマリンフィールドで行われ、試合は2-0で西武が勝利。1四球のみの準完全試合、平成でのパリーグ最後のノーヒットノーランになりました。
17年から楽天に移籍。17年に8勝、18年に11勝も19年は太ももの違和感や扁桃炎で離脱しワーストの3勝に終わりました。
完全試合達成者
ノーヒットノーランは14年の岸、18年の山口と菅野、19年の千賀と大野、20年の小川と1~4年くらいのペースで達成されているのですが、完全試合となると実に25年も達成されていません。
1994年5月18日:槙原寛己(巨人)
福岡ドームでの広島との一戦。試合は6-0で巨人の勝利。
この試合以降NPB最後の完全試合であり、セリーグ最後の完全試合でもあります。平成では最初で唯一の完全試合になりました。
1978年8月31日:今井雄太郎(阪急)
宮城球場でのロッテとの一戦。唯一の指名打者制度(DH)ありでの達成。この試合が昭和最後の完全試合かつ、現時点でパリーグ最後の完全試合になりました。
最後に
達成される周期を考えるとそろそろ完全試合が達成されておおかしくないんですが、25年以上達成されていません。
今シーズンは、楽天の涌井、巨人の菅野、ソフトバンクの石川が1安打完封試合を達成しています。小川に続いてノーヒットノーランや完全試合は生まれるのか。
日本全体が元気がない今こそ明るいニュースが続いて欲しいものですね。