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巨人の歴代エースの成績を分析してみた
こんにちは、すずです。
サムネイルは斎藤雅樹さん。この写真のテイクバックは戸郷みたいですね。サイドスローに転向して大成した「平成の大エース」です。
少し前に年号が令和に変わり令和のエースこと菅野が今シーズンは素晴らしい数字を記録しています。今回は巨人の歴代エースの成績をまとめて分析してみたいと思います。
「エース」の明確な定義はないので「この人もだろ!」とか「こいつは違うよ」といった声もあるかもしれないんですが、複数年に渡って二桁勝利を達成していたり、ローテで1番の成績を残したり、また通算の勝利数なども加味してエースと定義してまとめていきたいと思います。
また、数字は通算を出しており、中には巨人時代の方が短い選手もいます。移籍後巨人で活躍した選手や、晩年に他球団に移籍した選手も対象です。
別所毅彦(実働17年)
巨人で200勝、通算では310勝のレジェンド投手。
1947年南海時代の50先発で47完投や、巨人移籍後の1956年の27勝は伝説です。引退後は指導者も務め「鬼軍曹」と呼ばれていました。
662登板、483先発、335完投、72完封、310勝、178敗
勝率.635、1934奪三振、奪三振率400、防御率2.18、WHIP1.11
完投率69.36%、完封率14.91%
勝利数、完投率、完封率は今回選出した中でダントツです。
防御率2.18、WHIP1.11も今回選出した中ではトップクラスです。
堀内恒夫(実働18年)
200勝投手で引退後は監督も務め、今も解説者として活躍しています。2010年には選挙に出馬し話題になりました。
ほぼ毎日ブログを更新していて、今72歳なんですがとても元気ですね。。。
560登板、408先発、178完投、37完封、203勝、139敗、6S
勝率.594、1865奪三振、奪三振率5.51、防御率3.27、WHIP1.25
完投率43.63%、完封率9.07%
6Sというのもちょっと意外ですよね。
斎藤雅樹(実働18年)
「平成の大エース」ももちろん紹介します。
426登板、301先発、113完投、40完封、180勝、96敗、11S
勝率.652、1707奪三振、奪三振率6.47、防御率2.77、WHIP1.10
完投率37.54%、完封率13.29%
勝率はなんと60%超え。WHIPも1.10と高い数字です。
桑田真澄(実働21年)
ちょうど今日の巨人中日戦で解説をされていましたね。桑田さんの解説やアドバイスはフラットで、特に野球をする少年少女に向けたメッセージが多く素敵な人柄を表しています。そしてプロ入団前の清原とのKKコンビは高校野球界の伝説です。
巨人入団後活躍し、晩年は怪我であまり登板できませんでしたがメジャー移籍しパイレーツにも所属しました。
461登板、396先発、118完投、21完封、142勝、96敗、14S、3H
勝率.549、1992奪三振、奪三振率6.44、防御率4.37、WHIP1.34
完投率29.80%、完封率5.30%
もう少しで2000奪三振だったのですが、それでも偉大な数字です。
槙原寛己(実働19年)
槙原さんも解説者として近年は多く活躍されていますね。
年代的には斎藤雅樹、桑田真澄と同じ世代。
463登板、334先発、113完投、35完封、159勝、128敗、56S
勝率.554、2111奪三振、奪三振率7.65、防御率3.19、WHIP1.21
完投率33.83%、完封率10.48%
2000奪三振を超えました。また完封率も10%超え。
杉内俊哉(実働14年)
ダイエーとソフトバンクでの実働が長いため選出はとても迷いました。でも現在も巨人の2軍コーチとして活躍されていますし、巨人移籍後も3年連続二桁勝利やノーヒットノーランの達成など記憶に残る選手でした。
316登板、309先発、48完投、21完封、142勝、77敗
勝率.648、2156奪三振、奪三振率9.28、防御率2.95、WHIP1.14
完投率15.53%、完封率6.80%
活躍した時代が結構最近なので完投や完封の率は下がってきています。
特出しているのは勝率、奪三振、奪三振率。
最多奪三振と最高勝率はそれぞれ3回タイトルを獲得しています。
江川卓(実働9年)
僕、江川さんってもっと長くプレーされていたイメージだったんですが9年しか実働ないんですね。高校時代はノーヒットノーラン9回、甲子園での奪三振率14.0、東京六大学時代も17完封、プロ入り後も当時6人目の投手5冠を達成するなど「怪物」と呼ばれました。
266登板、252先発、110完投、27完封、135勝、72敗、3S
勝率.652、1366奪三振、奪三振率6.62、防御率3.02、WHIP1.12
完投率43.65%、完封率10.71%
勝率、WHIP、完投率、完封率がとても高いです。
奪三振率はそれほど高くないのですが、投げてる試合の半分弱を完投しシーズン200奪三振も2回達成。投手5冠の1981年は30先発20勝20完投と異次元の数字でした。
上原浩治(実働20年)
大卒で入団も実働20年と雑草魂を燃やし長く活躍しました。日米通算100勝100セーブ100ホールドを達成した唯一の日本人であり、ワールドシリーズで胴上げ投手になった初の日本人でもあります。
748登板、217先発、56完投、9完封、134勝、93敗、128S、104H
勝率.590、1972奪三振、奪三振率8.60、防御率2.92、WHIP0.95
完投率25.81%、完封率4.15%
若手の頃は150キロ近い速球にフォークボールで奪三振を狙うスタイルでルーキーイヤーに20勝、179奪三振、防御率2.09。この年は新人としては史上3人目の投手4冠を達成し新人王やベストナイン、ゴールデングラブに沢村賞とタイトルや表彰を総なめしました。
2007年にリリーフ転向し32セーブ、メジャー移籍1年目の2009年こそ12先発しましたが以降はリリーフで活躍。6割以上が140キロの直球、3割以上が130キロのスプリットとほぼ二種類のみで抑えるスタイル。ただ、直球も落ちるボールも数種類使っていたとインタビューなどでも答えています。
高い奪三振能力と、WHIPが通算で1.0(むしろ1.10)を切るのは上原以外にいないかもしれません。
内海哲也(実働15年〜)
炭谷のFA移籍の際に人的補償で西武に移籍し今現在は巨人の選手ではないですが、2010年代の巨人のエースといえばこの人。
324登板、309先発、28完投、12完封、133勝、101敗、2S、4H
勝率.568、1496奪三振、奪三振率6.84、防御率2.96、WHIP1.23
完投率9.06%、完封率3.88%
この記事は上から勝利数の多い順に名前を挙げているのですが、内海はこれから上原、江川、杉内と言った選手を超えていくのか。特に1500奪三振は達成があと少しなので怪我から復帰した今シーズン1軍での登板があるのか注目です。
藤田元司(実働8年)
26歳の時に日本石油から入団。実働は短いですが輝かしい成績を残し、監督として4度のリーグ優勝と2度の日本一も達成。
364登板、179先発、70完投、17完封、119勝、88敗
勝率.575、924奪三振、奪三振率2.99、防御率2.20、WHIP1.13
完投率39.11%、完封率9.50%
奪三振率2.99と今回選出の中ではダントツで高くない数字。防御率やWHIPは高い水準で記録を残しており、打たせてとる投手だったことがわかります。
1958年は29勝24完投359回を投げました。防御率やWHIPは良い数字なんですが、一方で四球や暴投も多いと数字を見るだけだと投球内容がイメージしにくい記録が残っています。
菅野智之(実働8年〜)
そして令和の大エースになれるかという原巨人のエースです。2018年は2010年前田健太以来の投手3冠も獲得しました。
184登板、182先発、36完投、19完封、94勝、47敗
勝率.667、1137奪三振、奪三振率8.00、防御率2.34、WHIP1.04
完投率19.78%、完封率10.44%
現時点では勝率も歴代のエースと比べ高く、奪三振率やWHIPも負けていません。完投率も20%弱、完封率10%以上と現代プロ野球では相当高い数字です。まだ現役なので率は多少変わると思いますが、今現時点でも歴代のエースと比べて遜色ない投手であることがわかります。
今季はフォームを変えてここまで7勝。これからの登板を6戦6勝なら史上最速で100勝になります。伝説を作れるか。
最後に
今回は巨人のエースたちをまとめてみました。「エース」と一言に言っても活躍した時代やチーム状況、投球スタイルもバラバラです。
現エースの菅野がこれからどこまで記録を伸ばすのか、次のエースは誰が出てくるのか、これからも目が離せません。