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上沢式FAに対するお気持ち表明

 今朝起きて上沢直之のホークス移籍が確定的であるという報道を見た。絶句した。朝から用事があったのに身体が全く動かなくて遅刻しそうになった。今日1日ずっと気分が悪かった。

 ここまで決断を引き延ばされたことや、11月下旬に福岡で交渉をしていた報道を見て嫌な予感はしていた。しかし、まさか本当に上沢がファンや球団を裏切って北海道を出ていくとは思わなかった。帰国が決まった時から、上沢はハムに戻ってきてくれるのだと信じていた。来期は先発の層がさらに厚くなり、優勝争いをすることを楽しみにしていた。

 私がハムを応援することになったきっかけは2016年日本シリーズ第5戦西川遥輝のサヨナラ満塁ホームランだ。本格的に野球を応援するようになった2017年シーズンにブレイクしたのが松本剛だった。交流戦期間中は打率2位の成績で、いつ見てもヒットを打つ松本が頼もしくて、それ以来松本剛を応援している。

 当時のハムには1993年生まれの高卒入団が4人いた。それが松本剛、上沢直之、近藤健介、石川慎吾だった。その4人は仲が良く、お互いをリスペクトし合い、高め合う関係だった。そんな4人が大好きで、4人全員が一軍で活躍する日を心待ちにしていた。

移籍してからも応援している

 石川・近藤の移籍は悲しかったが、松本・上沢がハムの顔として一軍で活躍していることはとても嬉しかった。上沢がエースと呼ばれ、松本が首位打者のタイトルを獲得した。ハムを引っ張る2人だった。しかし、去年上沢がポスティングによって海外に行くかもしれないとの報道が出た。応援したい気持ちはもちろんあるが、ハムに残ってほしかった。松本がファンフェスで上沢に「頼むから残ってくれ」と言ったことが忘れられない。選手会長としてチームを引っ張る立場になった一方で、上の世代が少なくなり相談できる相手が限られる今、上沢の存在は本当に大きかったはずである。ハムとしてもエースが抜けることは痛かった。それでも球団は、本人の思いを尊重したい、夢を応援したいという気持ちで送り出したはずである。たった90万でエースを手放すこととなった。

 ポスティングを認めたハムが悪いという意見もたくさん見た。しかし、チームのために本人の思いや夢を無視してチームに縛り付けることが良いこととは思えない。有原・上沢を失った今でもそう思う。チームの勝ちも大切ではあるが、本人にとって幸せな野球人生であってほしいと願っている。

 しかし、その気持ちとは矛盾するかもしれないが、上沢のホークス移籍は許せない。そしてポスティングの抜け道をつくったままルールを設けないNPBも許せない。なんのためにFAの制度があるのか。一生懸命一軍でプレーしてFA権を獲得した選手たちと同じ顔して「他球団の評価も聞いてみたい」と言ったことも理解できない。

 鍵谷の引退セレモニーにサプライズで出てきたときから、戻ってくると信じていた。鎌ケ谷の施設で練習したり宮西玉井と食事をしたり斎藤新垣のYouTubeに出演したりハム主催のイベントに出演したり、あれだけのムーブをしておいてよく同一リーグの他球団に移籍できるよな。それも、今年ハムがさんざん苦しめられた因縁のホークスに。松本の気持ち考えろよ。有原が一部のハムファンから猛烈に嫌われていること、“有原式FA”という言葉で他球団ファンからも揶揄されていることも知っていたでしょう。それを一瞬で塗り替えるような最悪の移籍でハムファンも他球団ファンもドン引きしてるぞ。

 早く上沢本人の口から話を聞きたい。でも、絶対に「ファイターズには感謝しています」なんて言ってほしくない。そう思っているのにどうして戻ってこなかったとしか思えない。家族を言い訳に使ってほしくない。ハムが嫌いだから、新庄と馬が合わないから、ホークスのほうが金払いが良いから、ハムに必要とされていないと感じたからとか理由はいくらでもあるはず。どんな理由を聞いても納得できる気はしないが。

 上沢も人生かけて野球やってるんだから少しでも条件の良い環境に身を置きたいのは分かる。道義や恩義だけではやっていけないことも理解している。でもこれだけの敵をつくって後ろ指を指されながら生きていく方が辛くないのかは疑問。まあ本人や関係者にしかわからないことがあるのでしょうね。私個人の感想としては、不義理な人は大嫌い。これに尽きる。

 
 私は松本剛を一生応援する。

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