ドタバタ ベトナム1人旅 ①
フーコックは原付で、走りまわっていた。
お天気が悪くて、川のようになったダートは、みんなが走ったルートをたどれば通過できた !!
赤信号で止まるバイクはなく、恐る恐る信号無視した。
信号の制御のない合流もUターンも、みんなのまねして流れに乗ればうまくいった。
Pepper farmさんで宿泊を希望するメールを出していたが、前日だったため宿泊できなかった。
原付だし、暗くなる前に宿泊する場所を決めたくて、街まで戻る道中でみつけたホームステイを片っ端からチェックした。
しかし、島北部のカントリーサイドは、想像以上に廃墟化していて、地図上のホームステイはことごとく閉鎖していた。
一軒、確実にやっているだろうと思われたところも、ふつーの家と化していて、宿泊できる感じではなかった。
その隣に立派な門構えの建物があり、もしかしてこっちだったのかと、坂を登ろうとした時、立ちゴケした!
連日の雨で道路が苔むしていてぬるぬるだったのだ。
立て直そうとしても、苔で滑ってバイクが起き上がらない。
なんとかバイクを起こしたが、苔の道路を手押しできない。
諦めてバイクにまたがった。
行くしかない!
エンジンかけて発進したら、、、進んだ !!!
はい、脱出できました。
結局、その立派な建物はお墓だった。
しばらく走ると、立派できれいな看板のホームステイを見つけ、やった !! ここでいい !! と思ったものの重い扉が閉まっていた。
うーん、ここも営業してないのかと思った時、バイクのおっちゃんが、すーっとやって来て扉を開けた !!
「もしかして、営業してるんですか ??」
とGoogle翻訳で尋ねると「自分は配達に来ただけでわからない、電話して聞いたら??」と看板を指差すので、
「ベトナム語は話せない、代わりに電話してくれないか」と私のスマホを渡して、交渉をお願いした。
幸い、英語が通じ、そこで待ってろとのこと。
ありがたい !!
待ってると、中から半裸のおっちゃんが出てきて迎え入れてくれた。
おじさん2人、おばさん1人で談笑している中にまぜてもらった。
私が日本人で、コショウ農園に泊まるつもりが、当てがはずれて困ってる話をしていると、オーナーがやってきた。
ホームステイは閉鎖していて営業していないが、部屋を準備してくれるとのこと。
急遽、部屋を用意していただき、宿泊できることになった。
翌日の朝は早く出るので、ここで支払いを済ませたいと言ったが、10,000ドン足りなかった。
ハノイの両替所で500,000ドンをたくさんもらったが、日常生活では金額が大きすぎて役に立たない。
一万円札で50円の買い物をするようなものだ。
翌日、払ってくれたらいいとのこと。
次の問題は、夕食だ。
通りに出たら食堂があるといわれ、行ってみたが、そこは喫茶店で食事がなかった。
すぐそこだからとスマホの電池が残り少ないにもかがわらず、充電器をもってこなかった。
油断した!
街の方に向かって走ってみるが、何もない。
これはまずいなーと、途方に暮れる寸前で、一軒だけぽつんと営業しているレストランがあった。
迷わず店内に入り、メニューのいちばん上のものを注文した。
肉炒めが美味かった!
スマホの充電もさせていただき、お腹もいっぱいになって、真っ暗な中を戻った。
ホームステイに戻ると、なんと重い扉が閉まっていた。
うそぉ !!
扉の装飾に隙間があったので、そこから中に向かって、エクスキュースミー !!と叫んだ。
三回叫んだところで、半裸のおっちゃんが気づいてくれた。
おっちゃんがいなかったら、どうなっていたのだろう。
レンタルバイク屋さんにパスポートを預けていたため、ホテルは宿泊できなかったかもしれない。
蚊に襲われながら野宿だったかもしれない。
助かった!
急遽、掃除していただいたため、建物はきれいだけど、取りきれない虫が全体的に落ちてて、ほぼベッドの上で過ごした。
台風の影響で計画が白紙になってから、毎晩、翌日の予定を必死になってネットで練っている。
この夜も、どうしたら、次のところに行けるか考えた。
というのも、翌日の宿泊場所を先に決めてしまったのだ。
慣れない土地で、右も左もわからない、交通機関の有無もわからないくせに、うっかり宿だけ予約してしまった。
その前に、バイクを返さないといけない。
バイク屋さんが、朝、何時にオープンするかわからなかった。
ベトナムは朝が早くて、8時には日常生活が稼働する。
8時にオープンするとしたら、7時にはここを出たい。
フーコックはずっと雨が降っていて、計画を練っている時も大雨が降っていた。雨が強すぎると、無理にバイクで行くのは危険だ。
雨とバイク屋さん次第だなと、考えるを諦めて寝た。
高級リゾートホテルをもう一泊しておけばよかった。
カントリーサイドに行かずにホテルに戻っていたら、バイクを1日分余計に借りる事なかったし、朝イチで返す段取りで悩むことはなかった。墓の前で立ちゴケもなかったし、ホームステイのみんなに迷惑かける事もなかったと、つくづく自分のバカを呪った。
世の中、自分の思い通りにいくはずがない!
2024.10.10
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