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ベトナムのプーアル茶 ① 茶摘み
プーアル茶は、中国の地名である普洱が名前の由来なので、ベトナムのお茶はプーアル製法のお茶というべき。
去年の春、ベトナム北部、中国に接するハザン ( Hagian ) 地方における製茶を見学させていただいた。
樹齢80年ほど、3mくらいの高さのチャノキが山肌にならぶ茶園のお茶摘みを体験させてもらった。
チャノキにはランやシダが共生している。これは木を足場にして上にはい登って光合成しており、木の栄養をとっているわけではない。
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茶摘みは、お父さんが木の上に登って、ナタで枝先を落とす。奥さんや子どもたちが、下で枝を拾って新芽を摘む。
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日本でいうところの摘茶と台切りを一緒にした作業というべきか。
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ハノイの茶商は、枝を切り落とす茶摘みは、木に対する影響が大きいという。ハザンにある別の茶園は、枝を切り落とさず、木に生える新芽をそのまま摘む。どちらの茶摘みが正しいのか、私はわからない。
製茶の現場では、お金を出して仕切る者がトップで、従業員、茶摘みは最下層に位置する。私が茶摘みを経験したいとお願いしたら、茶摘みのお父さんがとても困った顔をした。海外からの客は、身分的に上と意識しているのだろう。
昔、下品なポーランド人に、製茶は身分の低いものがする仕事だから、客人が入ってはいけないと、言われたことがあった。白人的な差別意識だと無視したが、本当だったのかと一瞬よぎった。
しかし、どうしても茶摘みを体験したかった。お茶では製茶の技術をもつものが偉い!山では、裸足ですいすい木に登るお父さんが優れている。お父さんから学びたい。
山にすわりこんで、子どもっちと一緒に新芽を拾った。私の下手な歩き方をみんな笑ってくれた。疲れたら、小さな酸っぱいミカンをナタで割ってくれた。山仕事は、正直疲れたけど、途中離脱はしたくなかった。
夕方まで一日、大人3人、子ども3人で働いて、10kg、2500円だった。
茶葉の値段を計算したハノイの茶商は、私に感想を求めなかった。現実を受け止めるのみ。答えは今後の私の行動で表すしかない。
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2024.7.31