見出し画像

2024年ベスト本・ドラマ

何かしらのベスト◯◯を書かないと年を越せず、今年は心に残ったコンテンツをまとめていこうと思います。

SHOGUN(ドラマ)

受験生の時、日本という国と世界での出来事が線で繋がっていく様が面白くて日本史大好きだったんですが、「歴史って最高に面白い!」を15年ぶりに実感する作品でした。

日本人なら誰しも知っている歴史上の人物や出来事をベースにしつつも、フィクションとしてこれまでにない視点での激しい政治的駆け引きが描かれておりそれがとにかく面白いのです。

また、親しんだ日本の大河ドラマと大きく異なり、とても新鮮に感じる点が1つ。日本の大河ドラマは基本日本人視点で描かれることが多いですが、SHOGUNでの主たる視点はジョン・ブラックソーンというイギリス人船乗りです。


異国の地にたどり着いた彼視点での信じられないような価値観・人々の暮らし・慣習の描かれている他、東西対決に加えられたカトリックvsプロテスタントの宗教戦争など、日本発・日本向けのコンテンツでは描かれなさそうで新しく、とっても面白く感じました。

ちなみに、この記事のサムネ画像は祖母のお見舞いに行った際、たまたま立ち寄った浜松の浜松八幡宮です。三方ヶ原の戦いで敗走してきた家康がこちらの楠の洞に逃げ込んだとのこと。家康公ゆかりの、という文字を見るとつい立ち寄ってしまう…

三浦綾子「細川ガラシャ夫人」(本)

SHOGUNを観て細川ガラシャが気になり、たまたま手に取ったこの小説。

明智光秀の優しく聡明で芸術にも秀で、父としても夫としても良き男性だった姿を丁寧に描きつつ、本能寺の変以降の明智家のお家断絶、それから細川ガラシャがキリスト教を深く信仰するまでの過程を描いた一冊。

強い男が至上であるという戦国時代に、「女はなぜ政治の道具として扱われるのか」「信長・秀吉とはいえおなじ人ではないか」といった問いを持ち、自らの信仰を貫き通して生きた姿に驚きと尊敬を覚えました。

一方で母でもあり、子を思う描写には思わず感情移入して涙が。。

SHOGUNでの鞠子様は完全にガラシャと一緒ではないけど、人生を自らの意思とは別のところで翻弄された彼女がキリスト教を信仰するに至る理由がより深く分かりとても良かったです。

前後巻ありますがそこまですっと読めるので、SHOGUNを観た方には是非おすすめしたいです。

光る君へ(ドラマ)

「光る君へ」本当に面白かった…!

兼家パパが亡くなるところまでは本当に何が起こるかわからないような急展開が多く、まひろの心が揺れ動く様にもどっぷり感情移入し、約1年通して本当に楽しませてもらった大河ドラマでした。

大河ドラマのいいところは、関連コンテンツが1年を通して大量に出てくる・プロモーションされるところ。「光る君へ」をきっかけに、藤原実資の日記である「小右記」と、菅原孝標女の「更級日記」も読み、一層平安時代の人々の生活や考えていたことに思いを馳せることが多くなったし、和歌や漢詩、習字への興味がぐんと増した1年でした。

岡田 育「我は、おばさん」(本)

「かっこいいおばさんになりたい」そう強く思うきっかけに様々出会ったのも今年でした。

春先に、”Unladylike”というポッドキャストの”The Cool Mom"というエピソードを聞いていたところ、"The Cool Mom"という概念の引用元として"Cool aunt"という言葉が紹介されていて、"Cool aunt"という言葉を知りました。日本語だとそのまんま、「かっこいい親戚のおばさん」!

そんな折、たまたまXで見かけて手に取った「我は、おばさん」がまさにこの新しいおばさん像を提示してくれていました。

過去を振り返って、女性であるがゆえに直面した困難な出来事もたくさんあったし、歪んだ自己認識、自己肯定感の低さに相当悩まされてきたので、できれば今後の未来を生きる女の子たちの障壁を取り除いてあげたい・サポートしたい、という気持ちが年々強くなっています。

血の繋がりのない斜めの繋がりから子どもたちに何か気づきやきっかけを与えたり、必要とされるのであればサポートしてあげたい。そんな自分の気持ちの整理が更に進み励まされました。

また、本書内では数多くのかっこいい「おばさん」が出てくる作品が紹介されていて、新たな作品との出会いが多々ありました。
例えば、先ほど書いた更科日記やディズニー映画の「マレフィセント」など…どれも「あぁ、これはまさにかっこいいおばさんだ」となるのです。

最近同世代の友人と飲みに行くとだいたい「Cool auntになりたい」という話で盛り上がります。みんなそれぞれに抱えた過去の困難を思ってのことだなぁと思いますが、そういった同世代女性にとてもおすすめしたい一冊でした。是非。

ABOUT FACE(本)

ようやくでたABOUT FACE 第四版の日本語訳!デスクの真横において何かある度参照しています。

特に第一章、Goal Directed Designは共感ポイントが多すぎて、全ページに付箋貼ることになりそうだったので逆に付箋を貼るのをやめたほど。

プロダクトデザイナー・UIデザイナーの方はもう既にこの本を持っている方が多いと思いますが、是非プロダクトマネージャー・ソフトウェアエンジニアの方、プロダクトを事業の根幹とする起業家にもおすすめしたいし、こういったことに共感できる人と仕事をしていきたい。

自分の親に読んでほしかった本(本)

子どもが1歳半を過ぎ、駄目といったものを何度もやってしまったりして強く叱ったことが連続した時がありました。

自分と他人(と飼っている猫)に対して危ない行動は注意し駄目であると認識してもらう必要があると思うが、別にここまで強い言葉でなくてもきっと通じるし、それなのに強い言葉で叱ってしまう自分って、子育て向いてないんじゃ?と何度も思いました。(今でも思う)

子どもとの関わり方を根本的に見直したい、自分の中に行動規範を持ちたい、と思って読み始めたのが本書です。

親子・家族関係とは一体子どもにとって何なのか、子どもの感情にどう対処すればいいのか、普段の生活で何を心がければよいのか…Whyと具体の行動事例をまとめてくれていて、とっても参考になったし、たくさんの言葉が自分の中の行動規範の一つとなりました。

唯一の難点はタイトルの煽り度合いが強く胡散臭さが倍増しているところ。
(本書とは別に「子どもにとってよい子育て」も読み始めててこちらも良さそう。)

No No Girls(YouTube)

ちゃんみなさんがプロデューサーのガールズグループのオーディション番組も是非書いておきたい!

身長や体重、年齢は一切不問、それまでの生き様を声とダンスにのせて見せるという新しいコンセプトで、参加者には過去「No」をつきつけられてきた女の子たちが多いとのこと。

XやTikTok上で多々切り抜きが流れてきてなんとなく知ってはいたのですが、ついに見るかーと観始めてみたら、ちゃんみなさんと女の子たちの間のコミュニケーション、成長していく女の子たちの姿がすばらしくてもう涙涙…
特にこのEp.08での参加者の方へのフィードバックは私にもグサグサ刺さりました。

・本当はもっと強くなれるはずなのに、自分で可能性を押し曲げていて逃げ癖を感じる
・(そういった行為は過去の)自分に中指を立てることになる
・逃げたいと思ったときこそ自分で鏡を観て、自分の求める依頼とか自分の求める姿、そして自分の求める環境、全部考えてくるべき
・自分が生きてきたっていう足跡みたいなものを、ちゃんと見てもらわないと生きたことにならない

https://www.youtube.com/watch?v=s4HJf4y7Ty4

その他

細々良かったものを書いてきます。(もうあと30分で2024年がおわってしまう…汗)

「マッキンゼー 勝ち続ける組織の10の法則」

Xで見かけて気になって読んだ本。マインドセットのあり方に小さいけど大きなアップデートをもたらしてくれました。

「私の仕事はベストを尽くすことだ」ではなく「私の仕事は常に改善することだ」という考え方

自分に問題があることを認めるのではなく、自分の強みが大胆な新しいものを生み出すことができる、という理解をすることが重要

欲望の見つけ方

自分が何か行動しようと思った際、特に消費活動や見た目に関する変更を伴う際、自分が一体何に影響を受けているのか冷静に受け止めるワンステップを持てるようになりました。自分の中の考え方のフレームを新たに作ってくれたなと思う一冊です。


今年はこれまで以上に本も読め、更には中世日本の文化や政治に大きく興味を寄せるきっかけになったコンテンツに出会えとても充実してたなーと思います。 来年も気になる本やドラマを読めるだけの日々の余裕を持ちたいし、たくさんの自分にとっての良い作品に出会いたい、それを後から振り替えれるように適宜記録に残せたらいいなーとしみじみ思います。

2025年もどうぞよろしくお願いします!

いいなと思ったら応援しよう!