「大腰筋について」

昨日の腿上げテストで出てきた大腰筋。

腸骨筋とセットで「腸腰筋」と扱われることもある。

①大腰筋の場所

腰椎の椎体~大腿骨の小転子にくっついている

↓腰椎と大体の間にあるドデカい骨盤をスルーしているのに注目

大腰筋

このように上半身と下半身をつないでいる筋肉

ここが硬くなったり、短くなると腰が伸びない。伸び縮みが悪くなってくると歩幅が狭くなってくる。

つまりは、体の老化が如実に表れてくる筋肉

事実、20代と80代を比較すると筋肉体積が半分になっているそう。


若者やスポーツをしている人にとっては「動きの安定」のために大切な筋肉であり、

中年以降で、筋力体力が低下している人には鍛えたい筋肉。

そして高齢者にとっては、立つ座る歩くという基本動作がいつまでも自分で安全に行うための筋肉。


現代は座ってばかりで大腰筋、腸腰筋が短縮した状態で固定されがち

また、腰椎~仙骨まで後湾したいわゆる「仙骨すわり」をしていると

骨盤が後傾したままの状態になり、ハムストリングスが硬くなる。

立ったときもそのままになるので腸腰筋は短縮したまま

腹筋が抜けた状態なので脊柱起立筋が腰部を支えることになって

腰椎周囲がぎゅうぎゅうに圧迫されていく。


それが長期化され、かつ加齢で腰椎椎間関節にガタが出はじめると

立派な慢性腰痛の完成、ということでしょうか。


なんだか、大腰筋の話から随分それてしまった。

ともかく、大腰筋(と腸腰筋)はASIS内側で触れるので

そこでググっと背中に向けて指を入れ、かつ腸骨稜に押し当てるように手技をいれていくと筋力改善に役立つ。


後屈痛のある患者さんで、かつ腿上げテストで痛みが改善するひとには

大腰筋&腸腰筋の施術を積極的に入れていきましょう。

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